北海道はでっかいどう!景色もでっかいどう!
北海道といえば、とにかく広い!景色も広い!スケールが違います。その分、山にも本州などではなかなか目にすることのできない雄大な景色が待っています。今回は、日帰り可能で開放感あふれる絶景を味わえる北海道の山を、エリア別にご紹介!
北海道での日帰り登山のコツは?
北海道がどのくらい広いか知っていますか。実は、面積は東京の40倍、札幌~釧路の距離はなんと東京~名古屋間に匹敵するという、とんでもない広さなのです。
そこで、北海道の日帰り登山はエリアを絞って登山をすることがポイント。また、山自体は日帰り登山が可能ですが、場所によってはそのエリアまでのアクセスに時間がかかることも。目的のエリアの観光地と組み合わせた旅行の中で、日帰り登山にもチャレンジするというのもひとつの方法ですね。
北海道の山での登山の注意点

【防寒対策をしっかりと!】
北海道の山は一番高い山でも2,291m(大雪山旭岳)。しかし、その環境は緯度の関係で本州の山にだいたい1,000mプラスしたのと同じといわれます。夏でも頂上は肌寒いくらいで、実際に夏でも凍死事故が発生しています。夏でも防寒着の準備は忘れずに!
【ヒグマに注意!】
利尻山や羊蹄山など例外もありますが、北海道の山には、ヒグマの生息地に足を踏み入れるという気持ちで登ってください。できれば出会いたくないですが、それはヒグマも同じこと。人がいることをしっかり知らせるためにクマ鈴は必須です。
【道北・大雪エリア】日帰り登山おすすめ5選
北海道の屋根と呼ばれる大雪山。実は数々の山の総称で、この中に北海道の最高峰「旭岳」も含まれます。大雪山を除くと道北は原野が広がり、山のイメージがあまりありませんが、利尻山や暑寒別岳をはじめとする絶景が楽しめる山も数多くありますよ。
※このエリアで紹介する山は、山行記録を共有できるコミュニティサイト【ヤマレコ】では「大雪山」、「増毛・樺戸」、「道北・利尻」のエリアの山に含まれます。
最北の島の独立峰【利尻山】
標高 | 所在地 | 最高気温(8月) | 最低気温(8月) |
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1,721m | 北海道利尻町、利尻富士町 | 12.4℃ | 8.3℃ |
なだらかな丘陵が多い礼文島とは逆に、堂々とした姿を見せる利尻島。最北の日本百名山である利尻山の頂上からはその礼文島も眺めることができます。9合目からは一歩進んでは半歩ずり落ちる試練の道のり。その分、登頂した時の喜びもひとしおです。
頂上からの景色は海に囲まれた島ならではの絶景。空港もあるので札幌からのアクセスも可能ですが、稚内からフェリーで行くのもいいですよ。礼文島とあわせて花の多い山。いずれかの島に宿泊してゆったり花めぐりというのもおすすめです。
北海道のテッペンへ【旭岳】
標高 | 所在地 | 最高気温(8月) | 最低気温(8月) |
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2,291m | 北海道東川町 | 10.6℃ | 4.6℃ |
大雪山の主峰である旭岳。5合目にある姿見の池とのコンビネーションが印象的です。姿見の池からは火山特有の礫と岩だけの道をひたすら登ります。たまに振り向くと登ってきた高さを感じることができますよ。北海道のテッペンからは大雪の山々や旭川方面の市街地を一望でき、その広大さを実感できます。
5合目までロープウェイが運行しているので、北海道最高峰ながら老若男女問わず人気の山です。近くの旭川市には人気の旭山動物園がありますので、旅行のついでに日帰り登山を含めるのもいいですね。
ロープウェイ&リフトでファミリー登山【黒岳】
標高 | 所在地 | 最高気温(8月) | 最低気温(8月) |
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1,984m | 北海道上川町 | 13℃ | 6.3℃ |
大雪山はアイヌの人たちから「カムイミンタラ(神々が遊ぶ庭)」と呼ばれていました。黒岳はカムイミンタラの入り口ともいえる山。頂上からは大雪山を構成する北鎮岳(北海道第2の山)や白雲岳(北海道第3の山)なども見えます。夏のウコンウツギの大群落も見ものです。
麓の層雲峡温泉から5合目まではロープウェイ、そこから7合目まではリフトが運行されています。7合目からは1時間半ほどの道のり。入門編としてファミリーや登山初心者でも十分な満足感を味わえる人気の山です。夏は気温が下がる午前中に雲海を眺められるチャンスも。
山肌一面の紅葉が美しい【赤岳】
標高 | 所在地 | 最高気温(8月) | 最低気温(8月) |
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2,078m | 北海道上川町 | 12℃ | 6.1℃ |
紅葉前線は北海道大雪山からスタートすると言われ、そのあと徐々に南下。大雪山の紅葉は早く、9月下旬にはシーズンが始まります!
特に、赤岳周辺の紅葉は素晴らしく、登山口となる銀泉台には毎年多くの人が訪れるほど。木々の紅葉に合わせてチングルマやウラシマツツジの草紅葉も見事です。
赤岳は紅葉だけでなく、コマクサの群生地「コマクサ平」や数々のお花畑、雪渓などの見どころもたくさん。赤岳頂上からは時間があれば、北海道第3の高さを誇る白雲岳に足を延ばすのもおすすめ。秋の紅葉時期は交通規制でシャトルバスによる輸送が実施され、マイカーは入れませんので事前にチェックを。
紅葉期の車両通行規制について(上川町公式ホームページ)
湿原の楽園【暑寒別岳】
標高 | 所在地 | 最高気温(8月) | 最低気温(8月) |
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1,492m | 北海道増毛町、新十津川町、雨竜町、北竜町 | 15.5℃ | 9.3℃ |
増毛(ましけ)山地の主峰である暑寒別岳。6月中旬から7月にかけて山頂一帯には広大なお花畑が広がり、固有種でもあるマシケゲンゲやマシケオトギリなどが見られます。晴れた日には山頂から大雪山や利尻山、羊蹄山と北海道を代表する山々を眺められるのもポイント。
暑寒別岳には3本の登山ルートがありますが、おすすめは雨竜町から入るルート。途中の雨竜沼湿原は「北海道の尾瀬」とも呼ばれる、大小さまざまな沼が点在する広大な湿原。暑寒別岳は日本海に面する豪雪地帯なので、この標高でも初夏に残雪が見られます。
【道東・日高エリア】日帰り登山おすすめ4選
日本最後の秘境と呼ばれる「知床」、そして北海道の背骨と呼ばれる「日高山脈」、登り甲斐のある魅力的な山がたくさんあります。知床と日高はともにヒグマの生息地としても有名。クマ鈴はもちろん、場合によってはクマよけスプレーなどの準備も必要。
※このエリアで紹介する山は、【ヤマレコ】では「道東・知床」、「日高山脈」のエリアの山に含まれます。