まずは計画を立てるのに必要なものを準備!

登山の行動計画を考えるのに欠かせないのが登山地図。おすすめは『山と高原地図』。日本全国の主要な山域をカバーしていて、登山道のほかにコースタイムや水場、ルート上の見所など、登山に必要な情報が細かく書き込まれているので、とっても便利です。

インターネット上には『山と高原地図』に近い情報を得ることができる「ヤマプラ」というサービスもあります。ルートの主要地点をクリックするだけで、コースタイムが表示される非常に便利なサービスです。
ただし、確認できる範囲がパソコンや端末の画面の大きさに左右されるのが唯一の難点。
ヤマプラ
そのため計画を考える時には、広い範囲を俯瞰できる紙地図の方がおすすめ。
それでは実際の手順を見てみましょう。
ステップ① 登る山を決める

まずは登る山を決めます。計画を立てたことが無い人のなかには、どうやって山を見つけたらいいか分からない、という方もいるでしょう。登山対象を見つける方法には、
・ガイド本から探す
・インターネットで調べてみる
・山詳しい人から教えてもらう
などがあります。インスタグラムで山の名前を検索して綺麗な写真から登りたい山を見つけてもいいですね。登る山が決まったら、その山が含まれる山域をカバーしている地図を用意。自分の登山経験やレベルで行けるかチェックしましょう。
ステップ② スタートとゴールを考える

次にスタートとゴールを考えます。まずは、地図を広げて登る山を探してください。山頂を見つけたらそこから登山道をたどっていきます。すると、どこかに必ず”登山口”が現れるので、ここがスタートやゴールになるポイントです。
スタートとゴールを同じにして山頂を往復する計画(ピストン)を考えてもいいですし、別々にして縦走を楽しむ行程にしてもいいですね。下山後の食事や温泉をセットにして考えると、より計画を立てるのが楽しくなります。
水場(飲み水を確保できる場所)をチェックしよう

水を飲み切ってしまった場合に備えて、ルート上で水を補給できる場所がないかをチェックしましょう。水場が無い場合は飲む量を調整したり、多めに水分を用意したりする必要があります。しかし、地図上の水場は枯れている可能性もあるので、 一日の行動で必要な量は必ず準備しましょう。
その他トイレも探しておくと、もしもの時にも安心です。
ステップ③ コースタイムを計算する

次にコースタイムを計算します。ガイド本や登山地図にはコースタイムが記されていますが、休憩時間は含まれていません。コースタイムの合計時間に休憩時間を足したものが、実際にかかるコースタイムになります。
具体的に、どんなところに気をつければいいか見ていきましょう。
スタート地点の出発時刻はできるだけ早く設定しよう

計画したコースタイムが短いからといって、遅い時間に出発することはやめましょう。特に夏場などは、午後から天候が荒れることも多いので、行動計画ではできる限り早い時刻に出発するようにします。
下山の予定時刻は日没の3時間前がベター

下山予定時刻を、日没時間ギリギリに設定してはいけません。日没時間とは、太陽が水平線に完全に隠れる時刻です。山中では日没時間よりも早く暗くなるので、遅くても2~3時間前には行動を終了するように計画しましょう。
ステップ④ 下山後に帰る手段があるか調べる

最後に、下山後に帰る手段があるかチェックします。下山予定時刻を計算して、下山後に帰りの交通手段が確保できるかなどを確認。
考えた行動計画が実行可能だと確信できたら、あとは日付を決めるだけ。もしも難しいと判断した場合は、ゴールの場所を変更するなどの修正を加えましょう。