iPhoneユーザーに朗報!「衛星経由のメッセージ」が日本でも提供開始
昨年日本では、Appleの画期的な安全サービス「衛星経由の緊急SOS」が導入され、携帯電話通信やWi-Fiの圏外でも公的な緊急通報サービスへテキストメッセージを送信できるになりました。
そして本日、2025年12月9日より日本での提供が開始された「衛星経由のメッセージ」では、携帯電話通信やWi-Fiの圏外でも「i Message」と「SMS」を衛星経由で送受信可能に!
緊急時でなくとも、目的地に無事に到着したことを家族や友人に知らせたいときなど、登山時にも役立つサービスです。
使い方はシンプル、すぐに接続!
衛星に接続することができるのは、携帯電話の通信やWi-Fiの圏外で、空への視界が開けているとき。
圏外エリアでメッセージアプリを開くと、衛星経由で送信が開始されるように「衛星経由で送信」と表示されたり、圏外エリアにしばらくいた場合には、iPhoneのロック画面に衛星通信の接続を使用できる旨が自動的に表示されたりと、手間取ることなく簡単に操作可能。

Dynamic Island(画面上部のカメラ周辺の表示スぺース)をタップすると、フルスクリーンのビジュアルが表示され、最も近いところにある衛星の方向を矢印で表示し、iPhoneをどの方向に向けるかをわかりやすく示してくれます。
空のはっきり見える状態でもっともよく機能しますが、山や高いビルに遮られていても、正しい方向を指示。衛星に接続してメッセージアプリに戻っても、Dynamic Islandで接続状況を表示し続けてくれます(緑色のドットと、「接続済み」の表示で接続が維持されていることがわかる)。
なお、自分が衛星から離れたり、衛星が自分から離れたりした場合でも、方向を変える必要があることを矢印が示してくれたり、完全に接続を失ってしまった場合には、Dynamic Islandが拡大して、再接続を促してくれるので安心です。
対象機種と条件をチェック
- 対象機種
IOS18以降を搭載したiPhone 14以降のすべてのモデルと、watchOS 26以降を搭載したApple Watch ウルトラ3。 - 対応のメッセージ機能
「iMessage」と「SMS」。
「imessage」を使っていない相手にも、利用している通信キャリアが対応していれば、iPhoneの衛星経由でのSMSテキストを送ることができます。 - 送受信できる内容
衛星経由のメッセージで送信できるのは、テキスト、絵文字、タップバック(リアクション)のみ。画像や動画の送信には対応していません。 - 利用可能国
アメリカ、カナダ、メキシコ、日本。
アメリカ、カナダ、メキシコで圏外になった場合にも、ローミングプランを契約していれば、衛星経由でのメッセージ送受信が可能。通信業者によってメッセージ送受信の料金は異なります。
「SMS」では注意点あり
「SMS」は「imessage」と少し異なり、圏外にいるユーザーが衛星経由で会話を始める必要があります。これは、ネットワークの輻輳(回線の混雑・遅延)を防ぐため。ただし、緊急連絡先やiCloudのファミリーメンバーの家族は例外で、最も重要なメッセージが引き続き届くようになっています。
また「SMS」は、送信相手がドコモまたはソフトバンクの場合のみ。KDDIと楽天の相手にはメッセージを送ることができません(相手がKDDIのiPhoneユーザーの場合はimessageで送受信可能)。
KDDIの「au Starlink Direct」に加入している場合は?
「au Starlink Direct」に加入しているユーザーは、まず「au Starlink Direct」の衛星通信に接続され、接続が失われた際には、シームレスにAppleの提供する衛星通信のサービスに切り替わるようになっています。
電波の届かない場所でも大切な人とつながれる安心を

電波の届かない場所での登山に出かける際にも、これまでの「衛星経由の緊急SOS」や「探す」機能と、新たに利用可能となった「衛星経由のメッセージ」を組み合わせれば、安心度が格段に上がります。
Appleの衛星機能は、アクティベーション後2年間は無料で利用できるので、ぜひ活用してみては!
登山の際は、モバイルバッテリーも忘れずに
せっかくの衛星経由のサービスも、iPhoneの充電が切れてしまっていたら元も子もありません。
地図アプリの利用や緊急時の連絡手段など、スマートフォンは安全に登山を楽しむためにも、いまや欠かせないアイテムです。いざというときに「救助要請ができない……」なんてことにならないように、モバイルバッテリーも忘れずに携行しましょう。
iPhoneでは、「設定」から「バッテリー」を選び、「低電力モード」をオンにすると、消費電力を抑えながら通信を確保することができます。詳しくは「iPhone や iPad で低電力モードを使ってバッテリーを長持ちさせる」をご確認ください。
