パーティ登山と単独登山はちがう?

でも、その分気ままな単独行よりも気を付けるべきことも増えてくるのも事実。今回はパーティ登山ならではの気を付けるべき点やリーダーがとるべき行動を8つに絞ってご紹介します。
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正しい判断はできてる?出発まえに必ずチェックしておきたい8つの注意点
どのような並びで歩くのが良い?

リーダーのすぐ後ろには、一番経験と体力のない人、その後ろは経験のない人から順に経験のある人という並び方が良いです。一番経験と力量のない人に対し、リーダーが技術的なことを指導しやすいこと、初心者の様子を見やすいこと、そして初心者の体力の移り変わりを見やすいからです。初心者が何名かいる場合は、リーダーの後ろをローテーションで並び替えして、リーダーと近くでコミュニケーションできる機会を均等に作ることが大切です。
リーダーが持っておいた方がいいものは?

リーダーは団体装備としてメンバーの緊急事態に備えた装備を用意しておくことが必要です。
修理キットはテントや登山靴のソール剥がれなど、様々なシーンで使うことができます。また、細引きは持っていくだけでなく、事前にロープワーク講習会やロープワークハウツー本で学習をしておくようにしましょう。
リーダーの指示には絶対従うべき?

どうしてもペースが遅い人がいる場合はどうすればいい?

体力・経験のない人は、誰も見えなくなってしまうと、途端に不安になってしまいます。初心者を後ろに置いて行かないように注意しましょう。
後から追い抜いてくる人がいるときはどう対応するのが正しい?

追い抜きたい時は、先を歩いているグループの人に一声挨拶をし、追い抜いても良いか尋ねて交渉しましょう。決して狭い箇所で無理に抜かしてはいけません。
危険個所はどういう風に通過すればいい?

リーダーはさらに、危険個所を通過した後、どこで待っててもらうかも指示してから、危険個所に入りましょう。
いざ山に来たら装備が足りないメンバーがいたらどうする?

ただしコースの急な変更は、下調べもしていないこともあり、それはまたリスクを伴うので、一度解散して延期することが一番の安全な道です。
けがや病気で動けない人が出た時はどうすればいい?

もし救助要請などで別行動を余儀なくする場合は、原則2人で行動するようにしましょう。そして要救助者には2人付き添って、一人は要救助者の様子を見て、もう一人は連絡・指示係を担当します。二次遭難を防ぐ為に大事な事です。
明らかに緊急を要すると判断できる場合、出来るだけ早く救助機関(警察・消防など)に電話連絡しましょう。
頼れるリーダーがいるからメンバーも安心して登山できる
初心者や経験の浅いメンバーは危険個所や緊急事態でどのように行動すればいいのか、常に不安を抱えています。的確な判断をしてメンバーを安心させたり、常に全員の様子をうかがいながら楽しく登山を終えられるようにするのがリーダーの役目。適度な緊張感と信頼関係をもって臨むようにするのが大切です。監修/山田 祐士(社団法人日本アルパインガイド協会 アスピラントガイド)