相手のこと、理解してますか?

昨今、家族や友人との登山のほかにも、インターネットで知り合った同士で山に行ったり、ほとんど登山経験がない人がノリで集まり、不十分な装備だけで入山した結果トラブルや事故につながるといったことが後を絶ちません。
「もしも」のことがあった時、ソロ登山であれば自分自身の判断で動くことができますが、集団登山では指示系統やリーダーの判断が特に重要になってきます。
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登山に行く前に!必ずチェックしておきたい6つの注意点
リーダーを決めること

登山をする時は疲れるし、自分のことで精一杯になりがちですが、全員のペース配分や意思決定を行う指揮系統がなければチームの輪が乱れてしまいます。全員を俯瞰で見られるリーダーを決め、リーダーに従って登山をしましょう。また、登山主催者とリーダーは別でもOK。山に入ったらリーダーが指揮を取ります。
メンバーの名前と連絡先を把握してもらうこと

しかし、もしものことがあった時に、警察や病院、家族に伝える手段がないのはとても危険。もしもの時のために、名前や連絡先は交換しておくようにしましょう。
最低限、【名前・電話番号・住所・生年月日・血液型・緊急連絡先氏名/電話番号】を共有するとレスキュー機関にスムースに伝わります。
どこからどの山に登るか全員に知ってもらうこと

メンバーに登山の内容を理解してもらうためにリーダーが計画書を作成し、メンバー全員にあらかじめ共有することが大切です。計画書には、初心者でもわかりやすい、山域概念図や、行程表を盛り込むようにしましょう。
メンバーの経験値や体力の度合いを把握しておくこと

目標の山を登る前に、簡単な登山を行って、お互いの力量を知っておくとなお良いです。
どんな装備や道具を持ってくるのか確認し合うこと

また、複数人で使う団体装備も、事前に誰が何を持っておくのか確認しておくようにしましょう。
山岳保険に入っておくこと

「もしも」のことがあった時のために、メンバー全員には山岳保険に入っておくよう周知しておきましょう。日帰りならワンコインでおつりがくる保険もあるのでおすすめです。
メンバーが一番気を付けるべき事とは

仲間との登山はソロ登山と違い、普段できないような会話や、美しい景色を共有できたりと楽しみも増えてくるもの。最後まで楽しい登山になるよう出発前の準備は念入りにしておきましょう。
監修/山田 祐士(社団法人日本アルパインガイド協会 アスピラントガイド)