頂上に砂地が?日向山とは
標高 | 山頂所在地 | 山域 | 最高気温(6月‐8月) | 最低気温(6月‐8月) |
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約1660m | 山梨県北杜市 | 南アルプス | 21.2℃ | 11.6℃ |
日向山は甲斐駒ケ岳から鋸岳へつながる尾根の途中から派生した尾根にある山で、そのため甲斐駒ケ岳を間近で見られる山でもあります。山頂まで短い時間で行けることから初心者やファミリー登山としても人気があります。
日向山の山頂に広がる白い砂浜、雁ヶ原
山頂の西には雁ヶ原と呼ばれるザレ場があり、そこには白い砂浜のような景色が広がっています。これは花崗岩が風化したもので、登山をしていると樹林帯から急に広がる不思議な光景に目を奪われます。雁ヶ原からは甲斐駒ケ岳や八ヶ岳を眺めることができます。
甲斐駒ケ岳の清流、尾白川渓流
日本名水百選に選定された尾白川。渓流沿いはエメラルドグリーンの千ヶ淵や3段の神蛇滝など美しい渓谷美にあふれています。尾白川渓谷道は急な斜面もあり登山の装備が必要ですが、駐車場から程近い吊橋付近の浅瀬は透明度が高く、少しの時間でも楽しむことができます。
日向山の天気
安全に楽しく登山をするためにも、事前に日向山の天気を調べておきましょう。てんきとくらすで日向山の天気を調べる
日向山おすすめ登山コース・滝巡りコース
日向山の登山は矢立石から登ると比較的緩やかで初心者の方にもおすすめです。もの足りない方は鞍掛山まで足を伸ばすと登り応えのある登山になります。以前は尾白川渓谷の錦滝を通るコースもありましたが、林道が崩落しており通行禁止のため、ここでは日向山山頂には行かず滝をめぐるコースもご紹介します。
①矢立石~日向山登山コース
距離 | コースタイム | 標高差 | 日程 | 難易度 |
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約4.3km | 約2時間45分 | 約535m | 日帰り | ★ |
矢立石から山頂へと向かう一般的なコースです。春夏は新緑が、秋は紅葉が美しい、広葉樹の森の中を登っていきます。比較的緩やかなので初心者でも安心。だんだんと傾斜がきつくなって、景色が笹とカラマツ林に変わったらもうすぐ山頂です。登山道から少し右に入ると日向山山頂。山頂は展望が開けておらず三角点だけが置いてあります。三角点から登山道に戻りしばらく歩くと、突然まぶしい白い砂浜に到着します。
そこが「雁ヶ原」で、山頂とは思えない白砂の広がる光景に目を奪われるでしょう。雁ヶ原からは近くに甲斐駒ケ岳、八ヶ岳の山々や鳳凰三山、富士山まで望むことができます。帰りは来た道を戻り矢立石でゴールです。
②日向山~鞍掛山コース
距離 | コースタイム | 標高差 | 日程 | 難易度 |
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約9.2km | 約8時間半 | 約912m | 日帰り | ★★ |
日向山から隣の鞍掛山まで足を延ばすコースです。雁ヶ原までは①のコースで進み、さらに雁ヶ原の先にまっすぐ進みます。
日向八丁尾根という細い尾根を登っていきますが、傾斜がきついので頑張りましょう!駒岩をすぎ最後の急斜面を登りきると鞍馬山山頂です山頂から少し歩いたところに展望台があり、迫力の甲斐駒ケ岳が拝めます。甲斐駒ケ岳は昔女人禁制で、代わりに女性はこの鞍馬山に登ったとのこと。景色を堪能したら、帰りは来た道を戻って矢立石でゴールです。
番外編:尾白川渓谷滝巡りコース
距離 | コースタイム | 標高差 | 日程 | 難易度 |
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約4.6km | 約4時間半 | 約331m | 日帰り | ★ |
※以前は尾白川峡谷道から不動滝・錦滝・日向山と周回することができましたが、不動滝から日向山をつなぐルートが崩落のため通行禁止になってしまいました。このコースは日向山登山コースとは別に尾白川渓流と滝を楽しむコースです。滝巡りだけでも、また日向山登山の後に時間があれば、ぜひ行ってみてください。
尾白川渓流に沿って、旭滝、神蛇滝、不動滝を巡るコースです。滝巡りといってもスタートから15分ほどの千ヶ淵以降はアップダウンの多い登山道を進んでいきますので、しっかりと登山の装備で訪れましょう。尾白渓谷駐車場をスタートし、竹宇駒ケ岳神社を通過、尾白川渓谷道を歩きます。晴れている日には透明度の高いエメラルドグリーンの清流が目を楽しませてくれます。
※2017年4月、神蛇滝から不動滝へ向かうルートが崩落のため通行禁止になりました。事前に周辺の状況を調べてから向かいましょう。北杜市観光情報サイト ほくとナビはこちら
日向山登山口へのアクセス・駐車場情報
日向山登山口は山道を長く走らないので、比較的アクセスしやすい登山口です。
車でのアクセス・駐車場情報
【日向山登山口駐車場へのアクセス】
中央道長坂IC-県道617号-国道20号-白州中学校東交差点を竹宇駒ケ岳神社方面へ-尾白川林道ー日向山登山口駐車場(長坂ICより約30分)
※国道20号を外れたあとは「名水公園べるが」「白州観光尾白川渓谷キャンプ場」の看板を目印に向かいます。
※林道は冬季閉鎖ですので事前に開通しているか確認してください。
【日向山(矢立石)登山口駐車場】
駐車可能台数:約10台
料金:無料
トイレ:なし
※満車の場合は近くの尾白川渓谷駐車場へ(矢立石まで徒歩50分)
【尾白川渓谷までのアクセス】
中央道須玉IC-国道141号線-県道611号線-国道20号線-県道614号線-尾白渓谷駐車場(須玉ICより約30分)
※「白州観光尾白川渓谷キャンプ場」の看板を目印に向かいます。
【尾白渓谷駐車場】
駐車可能台数:約80台
料金:無料
トイレ:あり(冬季閉鎖)
電車・バスでのアクセス
【日向山(矢立石)登山口・尾白川渓流へのアクセス】
JR中央線長坂駅・日野春駅・小淵沢駅にて下車、駅よりタクシーで約30分。都心からは新宿から小淵沢まで特急でアクセスするのが最速。
※公共交通機関でのアクセスが非常に不便な場所のため、タクシーの利用がおすすめです。
【タクシー会社への連絡】
・小淵沢タクシー TEL: 0551-36-2525
・須玉三共タクシー フリーダイヤル: 0120-37-2328 TEL: 0551-42-2328
・北杜タクシー フリーダイヤル: 0120-37-2055 TEL: 0551-32-2055
日向山登山後に、周辺観光・温泉情報
日向山周辺には、尾白川の名水を生かした温泉など見所がたくさんあります。そのいくつかをご紹介します。
道の駅はくしゅう
甲斐駒ケ岳を背後に、雄大な景色のなかにある道の駅はくしゅう。新鮮野菜や果物、お米など白州の特産品を扱っており、併設のレストランでは旬の食材を使った料理を食べることができます。広い駐車スペースの一画には小川が流れ、そばの休憩所で白州の名水にふれながら一息つくこともできます。入り口に流れる天然水は終日持ち帰り可能です。
住所:山梨県北杜市白州町白須1308
電話番号:0551-20-4711
アクセス:中央自動車道須玉ICから約20分、長坂ICから約15分
営業時間:9:00~8:00
休業日:毎週水曜日と年末年始 (4~11月は無休)
駐車可能台数:普通車:85台 大型バス:4台 障がい者用:2台
サントリー白州蒸留所
敷地面積約82万平方メートルの広大な森の中に、ウイスキーの醸造・蒸溜棟や貯蔵庫をはじめ、ウイスキー博物館やレストラン、バーなどの施設があります。場内の見学は自分で回ることもできますし、スタッフが案内してくれるツアーもあります。野鳥のさえずりを聞きながら森を散策できるコースもあるので白州の自然も満喫できます。すべて場内に入るには事前予約が必要となるので前日までに予約しましょう。
住所:山梨県北杜市白州町鳥原2913-1
電話番号:0551-35-2202
アクセス:
【車】中央自動車道「小淵沢IC」より車で約15分
【バス】韮崎駅3番のりば→松原上(蒸溜所最寄のバス停)
【電車】JR中央本線「小淵沢駅」よりタクシーで約10分 または無料シャトルバス乗車
営業時間:9:30~16:30(最終入場 16:00)
休業日: 年末年始・工場休業日(臨時休業あり)
無料シャトルバス運行情報はこちら
日帰り温泉 尾白の湯
尾白川河岸の地下深くから湧き出た天然温泉。内風呂のほか、サウナや打たせ湯、露天風呂があります。露天風呂には赤湯と白湯の2種の温泉があり、赤湯はぬるめの源泉で溶存成分1キログラム中3万ミリグラムを超す日本でも最高級の高濃度温泉、白湯は白州の天然水を混合した温泉です。施設内では尾白の湯のミネラルを含んだ塩や塩を使用した製品を作って販売しています。
住所:山梨県北杜市白州町白須8077-1
電話番号:0551-35-2800
アクセス:
【車】東京方面より・中央道須玉インターより20分
長野方面より・中央道小淵沢インターより20分
【電車】・中央本線小淵沢駅下車、タクシーで20分
営業時間:10:00 – 21:00
休業日:毎週水曜日(祝日の場合は翌日)※夏休み期間は無休
日向山へ行ってみよう!
日向山は樹林帯と花崗岩の風化した不思議な風景を堪能できる山で、短時間で山頂へ行けるため初心者や家族での登山にもおすすめです。比較的アクセスもしやすいので、晴れた日に思い立って準備しても間に合います。ぜひ週末の登山に出かけてみてください!
There is a sky beach in the Mt.Hinatayama!
日向山には天空のビーチがある!