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低山トラベラーが選ぶ!過ぎ行く紅葉をどう楽しむ?秋色の“B面”を楽しむ山4選(2ページ目)

3.筑波山(茨城県)|忘れたころにやってくる!斜面温暖帯がもたらす“待ち”の紅葉

つくし湖と筑波山
つくし湖より。ここから見る筑波山が好き!

じつは以前、NHKはBSの人気番組「にっぽん百名山」で、山の案内をしたことがたびたびありました。そのなかのひとつが、筑波山です。

標高が1000mに満たない低山ですが、深い歴史と品位のあるたたずまいから自身の著作『日本百名山』に選出したのが深田久弥。登山をする人なら、もはや知らない人はいない書物でしょう。山頂付近までケーブルカーを利用できるため、登山のみならず観光分野からもよく知られている山です。

筑波山の薬王院の紅葉
薬王院は紅葉の名所でもある。とにかくきれい!

ところで、この筑波山には、ちょっと変わった自然現象があります。平地よりも標高が高いはずの山の中腹部で気温が高まるという「斜面温暖帯」です。一般的には、標高の高い方から気温が低くなっていきますよね。

つまり、平地から見上げる高いところが遅れて紅葉になるという逆転現象がうまれるわけです。これを知っている人は、平地の紅葉が終わってから、ゆうゆうと筑波山を訪れるのだとか。面白いですねえ。

そんな斜面温暖帯を実感するなら、西麓の薬王院が個人的ベスト。色づきが遅いだけではなく、そもそも薬王院一帯の森の色彩が見事です。ちなみに、ぼくはここから筑波山に登るコースがお気に入り。先述の番組でも、薬王院コースと斜面温暖帯についてとり上げました。見てくれた人、いるかなあ。

おすすめコース

体力レベル: ★★☆☆☆

日帰り|5時間50分

参考: らくルート

技術的難易度: ★★☆☆☆

・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい

凡例:グレーディング表

コース概要

つくし湖駐車場(30分)→椎尾山薬王院(65分)→鬼ヶ作林道出合(70分)→自然研究路分岐(35分)→男体山(30分)→女体山(15分)→御幸ヶ原(10分)→自然研究路分岐(40分)→鬼ヶ作林道出合(40分)→椎尾山薬王院(15分)→つくし湖駐車場

4.久住山(大分県)|九州の日常は、ぼくの非日常!珍しさ満載、紅葉の九重連山

独特な色合いの紅葉した九重連山
独特な色合いの九重連山

ミヤマキリシマのシーズンに九州の山を歩いた経験のあるYAMA HACK読者は、きっと多いことだと思います。では、秋の紅葉の最盛期に訪れた経験となると、どうでしょうか。

単純に、関東で暮らす東北人(ぼくです)からすると、九州の山の紅葉は未知のワールドでした。九州が遠くにある暖かい土地だという先入観。それに加えて植生や土壌、風土の違いが生み出す山の雰囲気。さまざまな要素から、どんな色づきになるのだろうと想像することもまた楽しい。

くじゅう連山の紅葉
東北や関東の山と比べると独特な色合いに大興奮!

そんな九州の久住山で紅葉を楽しんだのは、とある年の11月に入ってからのことです。火山ならではの地形の変化、緑が目立つ紅葉の色合い、一歩奥まったエリアに密集するススキの群生。眼前には九重連山のスペクタクルな山並みが迫り、やや離れたところには阿蘇山の雄姿がすばらしい。目に飛び込む風景が、ことごとく先入観をぶっこわしてくれました。

九州の登山者のみなさんからすると、ふつうの日常風景かもしれません。しかしながら、よその土地からやってきたぼくらにとってみれば、それらすべてが非日常の風景です。これだから知らない土地を旅するのが楽しいし、山を歩くことがやめられないのでしょう。

そんなわけで、まだ見ぬ風景を求め、ぼくは近々また秋の深まった九重連山にいるかも。晴れるといいなあ。

おすすめコース

体力レベル: ★★☆☆☆

日帰り|5時間25分

参考: らくルート

技術的難易度: ★★☆☆☆

・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい

凡例:グレーディング表

コース概要

牧ノ戸峠(20分)→第一展望所(20分)→沓掛山(45分)→扇ヶ鼻分岐(40分)→星生山(30分)→久住分かれ(35分)→久住山(20分)→久住分かれ(25分)→扇ヶ鼻分岐(20分)→扇ヶ鼻(10分)→扇ヶ鼻分岐(35分)→沓掛山(15分)→第一展望所(10分)→牧ノ戸峠

秋の夜長、紅葉の“B面”について思案する

紅葉と稜線
絶景は目の前ばかりではない。ときには振り返ることも◎

折に触れて、物事の“先入観”について考えることがあります。客観的で公平な判断をする際の妨げになり得るネガティブな固定観念は、はたしてすべてがネガティブなのか、と。一方では、これを逆手にとって見方を変えれば、ある種の“自分らしい発想”につながるのではないか、とも思うわけです。

この原稿を書きながら、紅葉のストライクゾーンをA面とした場合の、ぼくにとってのネガティブを逆手にとった“B面”を、メモ帳に書きなぐっています。紅葉の地域差や時間差を意識したり、自然と人との営みの“あわい”に注目したり、未知なる風景を求める理由だったり。こっち側ではなく、あっち側の紅葉。色が変わる植物と変化のない植物。紅葉をひきたてる別のなにか……。

過ぎ行く紅葉をしつこく楽しむコツのようなものが、この“B面”にあるような気がしています。YAMA HACK読者のみなさんは、どんなB面をお持ちでしょうか。気になります。

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