■生活痕や鳴き声に注目して探してみよう!
田村ガイド
ライチョウが生息している場所には色々な痕跡があります。
特に、フンは見つけやすくハイマツの下によく落ちています。古いものは乾いていて、新しいものは湿っています。
特に、フンは見つけやすくハイマツの下によく落ちています。古いものは乾いていて、新しいものは湿っています。
新しいフンは最近までそこにライチョウがいた証なので、その周辺を注意して探してみてください!
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ライチョウは「ゲェ、ガッガーッ」と特徴のある鳴き方をします。また、ヒナを呼ぶ母鳥は「クークー」と優しく、鳴き声が聞こえた時は、耳を澄まして周囲を見渡してみましょう。
ちなみに、ヒナは「ピヨピヨ」といわゆるヒヨコのような可愛い鳴き声ですよ。
ちなみに、ヒナは「ピヨピヨ」といわゆるヒヨコのような可愛い鳴き声ですよ。
■ライチョウに出会いやすい時間帯や場所
上の写真の赤丸の箇所にライチョウがいます。風を避けるためにハイマツの陰にじっと身を潜めているところに遭遇。
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ライチョウが最も活動するのは早朝と夕方です。実際、ツアーでよく見かけるのも日の出後・日の入り前の2〜3時間の間です。
穏やかな霧なら現れる確率は高いですが、暴風雨などの悪天候や寒い場合、晴れた夏の日には観察が難しいでしょう。
とはいえ、晴れた夏の日でも猛禽類がいないときならば出てくる可能性もあり一概には言えません。その時期のライチョウたちが何を気にしているかを考えるといいですね!
穏やかな霧なら現れる確率は高いですが、暴風雨などの悪天候や寒い場合、晴れた夏の日には観察が難しいでしょう。
とはいえ、晴れた夏の日でも猛禽類がいないときならば出てくる可能性もあり一概には言えません。その時期のライチョウたちが何を気にしているかを考えるといいですね!
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登山道に沿ったハイマツ帯や縄張りを守る時期のオスなら岩の上でも見かけます。
運が良ければ、登山道の脇で砂浴びをしているシーンに遭遇することもありますよ!
運が良ければ、登山道の脇で砂浴びをしているシーンに遭遇することもありますよ!
必須&あると便利な観察アイテム
観察するために立ち止まったりゆっくり歩くため、防寒対策が必要です。登山用のレインウェアは雨だけでなく風や冷たい空気を防いでくれるので必須アイテム。フリースや薄手のダウン、手袋なども用意しましょう。
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他にもあると便利なアイテムは双眼鏡です。
”距離をとって観察するのが基本ルール”のため、双眼鏡があればライチョウの表情や食べているものなど、観察するのに有効です。アウトドアに適した防水タイプだとより安心ですね。
”距離をとって観察するのが基本ルール”のため、双眼鏡があればライチョウの表情や食べているものなど、観察するのに有効です。アウトドアに適した防水タイプだとより安心ですね。
ライチョウを絶滅から守るため、私たち登山者ができること
逃げることなく登山者の前に愛くるしい姿を見せてくれるライチョウ。つぶらな瞳とモフっとしたシルエットがたまりません。「この子達にまた会いたい、守りたい」と感じたら、これ以上ライチョウが減ってしまわないように何ができるか考えてみましょう。
まずは、ライチョウ観察のルールをきちんと守ことが大切ですね。ストレスを与えることなく、そっと見守ってあげましょう。
そして、ライチョウが暮らせる自然を守ためにできることは何があるでしょうか?
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地球の中で、低緯度にもかかわらず、高山は相当な雪が積もる寒冷な気候で氷河期の動植物が独自の進化を遂げている環境は日本だけです。日本の高山環境は世界に誇れる貴重な存在と言えます。
そして、そこに暮らすライチョウはまさに日本の宝と言っても過言ではありませんね。
そして、そこに暮らすライチョウはまさに日本の宝と言っても過言ではありませんね。
ライター高橋
貴重な日本の高山環境は絶対に守って未来に繋げていきたいもの。私たち登山者の小さな心がけの積み重ねがライチョウの未来、すなわち山を含めた自然を守ることにつながっていきます。
自分にできることを考えて実行していきたいものですね!
自分にできることを考えて実行していきたいものですね!
ライチョウツアーに参加して正しい知識で自然と向き合う
ライチョウについて専門的な知識を持ったガイドと歩くツアーが開催されています。ライチョウ観察のノウハウを教えてもらいながら、ゆっくりと歩き自然を観察できるところが魅力。また、ライチョウについてレクチャーもしてくれるため、より知識が深まります。
『ライチョウ観察ルールハンドブック』でより知識を深める
『ライチョウ観察ルールハンドブック』は、日本アルプスガイドセンターと環境省とが共同でライチョウを観察する際のガイドラインをまとめたもの。観察時のマナーをはじめ、登山者がライチョウについて知識を深め、正しい行動をとることができるような内容となっています。1人でも多くの登山者に読んで欲しい1冊。