クライミングの動きを意識した、新しいジャケット
2019年にザ・ノース・フェイスから登場した軽量のハードシェル「スーパークライムジャケット」。生地が持つ高いストレッチ性や独自の裁断パターンによる、岩場・鎖場などでの動きやすさがポイントです。長期縦走や岩稜歩きに挑戦したいビギナーから、ロープを使ったクライミングを楽しむ上級者まで、幅広いニーズに応える頼もしいジャケットのご紹介です。
動きやすさを実現した、2つのポイント
多くのハードシェルジャケットにはストレッチ性がないため、岩場や鎖場などの手足を使う場面では動きづらさを感じることも少なくありませんでした。そんなハードシェルの悩みを解決すべく、スーパークライムジャケットで採用された「生地」と「裁断パターン」のポイントを見てみましょう。
ストレッチ素材「ゴアテックス C-KNIT」を採用!
ゴアテックスは言わずと知れた防水透湿素材。それに加えて、C-KNITは4方向への高いストレッチ性を持っています。また「KNIT」の文字通り裏面が編み地になっているため、肌に触れたときのサラリとした感触が特徴。これらの性質により、高い運動性と快適性を実現しています。
動きを考えた立体パターン
クライミングの動作を想定した独自の立体裁断パターンを採用。従来のハードシェルジャケットで不快だった腕の上げ下ろし時の引っ掛かりや、裾のまくれ上がりといった問題が軽減されます。
ノースの「定番ジャケット」とは何が違う?
ノース・フェイスからはすでに高性能なハードシェルジャケットが数多く発売されています。そんな中からスーパークライムジャケットを選ぶメリットは何でしょうか?機能性や価格帯が比較的近い、2種類の定番ハードシェルである「クライムライトジャケット」「オールマウンテンジャケット」と比較してみましょう。
クライムライトジャケットとの共通点と違い
両者ともに20Dのナイロンを表地に使用しており、「軽量性」が共通の特徴。
耐久性は互角ですが、こちらのクライムライトジャケットの方が70g軽量です(Lサイズ比較時)。また、カラーバリエーションも15色と豊富。
一方、スーパークライムジャケットのカラーバリエーションは5色ですが、生地のストレッチ性が高く、運動性に秀でています。ただし、こちらの方が高価で10,000円程度の価格差あり。よりクライミング要素が強い登山に向かう方には、後者がおすすめです。
オールマウンテンジャケットとの共通点と違い
両者の共通点は「ゴアテックス C-KNIT」の採用による「運動性」の高さ。
こちらのオールマウンテンジャケットは表地に70Dのナイロンを使用しており、高い耐久性を持っています。このため、夏~秋のほか残雪期の使用にも対応。両者の価格差は5,000円程度と大きな差はありません。このため、年間を通じて登山を楽しむヘビーユーザーにとっては、こちらのオールマウンテンジャケットの方がコストパフォーマンスに優れていると言えそうです。
一方、夏を中心に登山を楽しむ方にとっては、スーパークライムジャケットの快適な運動性に軍配が上がるでしょう。
男女別スーパークライムジャケット
スーパークライムジャケットは男女ともに商品が展開されています。なお、大きなフードを備え、ヘルメットの上からの着用にも対応しています。
ザ・ノース・フェイス スーパークライムジャケット (メンズ)
重量:340g(Lサイズ)
サイズ:S、M、L、XL
ザ・ノース・フェイス スーパークライムジャケット(レディース)
重量:300g(Mサイズ)
サイズ:S、M、L、XL
アクティブな登山をサポートする工夫はほかにもあり
スーパークライムジャケットが優れているのは生地と裁断パターンだけではありません。その他のきめ細やかな工夫があなたの快適な登山をサポートしてくれます。
ベンチレーションでムレを防いでくれる
脇の下にはファスナーで開閉可能なベンチレーションを配置し、衣服の内部の蒸れを強力に排出できます。また、ダブルファスナーの引手の長さがそれぞれ異なるため、手探りでもスムーズに開閉可能です。
内側は「いざというとき」のエマージェンシー色
快適なジャケットが、新たな山への挑戦をサポート
「軽量性」と「運動性」を高い次元で両立したスーパークライムジャケット。非常に汎用性の高い、作りこまれたハードシェルジャケットで、岩場や鎖場での快適性も間違いなし。とはいえ、同社の他のジャケットも逸品揃い。あなたにとってのベストチョイスを携えて、是非とも新たな山へ挑戦しましょう!