スノーハイキングにうってつけ!『ネイチャースキー』って知ってる?
スキーといえばウィンタースポーツの代表格。リフトやゴンドラを使って登り、ゲレンデを颯爽と滑る姿が真っ先に思い浮かびます。日本ではまだあまり認知度は高くありませんが、『ネイチャースキー』も同じスキーの仲間には違いないのですが、それとはかなり違うイメージ。スキー場ではない自然の野山を歩いたり滑ったりして楽しむスキーのスタイルです。
ゲレンデ以外の山を滑るスキーに、バックカントリースキーがありますが、滑り目的のバックカントリースキーに対して、ネイチャースキーはもう少しゆるい感じ。もともとは移動の手段として生まれた道具を使うので、どちらかといえばのんびり雪山を歩くことがメインです。
自然の地形を歩くには、「登り」は避けられません。普通のスキーは滑るためのものなので、ちょっとした傾斜でも登るのはとても大変。板をハの字にしたり、横歩きで階段を登るように1歩ずつ登ったりしなければなりません。オリンピック競技のクロスカントリースキーで、必死で坂を登る様子などを見ることがありますよね。
“登り”もできるのがネイチャースキー!
でもネイチャースキーにはそんなつらいことは必要ありません。少しくらいの傾斜なら、特別なテクニックなしに板をはいたままペタペタと、簡単に坂を登ることができるのです。
その秘密は、ネイチャースキーに使う『BCクロカン』と呼ばれる板。滑走面にステップカットという「うろこ」がついていて、そのおかげで雪の上でも下りは滑り、登りは止まることができるため、板のまま坂を登れるというわけです。
早く進めるスノーシュー? ネイチャースキーの6つの魅力
1. 登りも滑りもひとつの道具でできる
ネイチャースキーを楽しむ場所は、主に冬の低山。夏にハイキングを楽しむような穏やかな山を楽しみます。こんな環境にぴったりなのがネイチャースキー。
スキーなのに登れて、スキーだから滑れる、板を履いたまま自由に野山を移動できる機動力が、なんといっても一番の魅力でしょう。
2. スノーシューよりスピーディー
冬の山歩きの道具として定番なのがスノーシューですよね。ふかふかの新雪でも問題なく進め、コツさえつかめば急な坂も登れます。
BCクロカンはあまり深い雪や急な登りには向きません。でも下りでは斜面をスイーっと滑れるのはもちろん、平らなところも、板を滑らせるようにして前進できるので、1歩1歩足を運ぶスノーシューよりずっと楽。一度味わうと、このスイスイ気分は病みつきになること間違いなし。
すばやく行動できるので、写真撮影や自然観察などの移動手段としてもおすすめです。