そろそろボルダリングのマット、買おうかなぁ…
外岩の先輩達に連れられて、何度か外の岩でボルダリングをした事がある人の中には「自分用のマットが欲しいなぁ」と考え始めている方もいるかと思います。マットには様々な種類があり、岩の先輩達の意見を参考にするのが良いですが、大きな買い物でもあるのでまずはザっと特徴をまとめました!
ボルダリングマットの種類:いろんな形がある
まずは、複数種類あるマットの形状について見ていきましょう!多くのマットは、主に下記の2パターンにわかれます。
パタッと折りたたむ「ヒンジタイプ」
ヒンジタイプとは、2つのパッドを中心でつなぎあわせているタイプ。スタンダードな2つ折りタイプや、着地面積の広い3つ折りタイプもあります。ヒンジタイプは折りたたみやすく、フラットに収納できるのでコンパクト。ですが、パッドのつなぎ目は衝撃吸収性が低く、折り目に着地すると反動でパッドが跳ね上がりマットが動いてしまう弱点も。最近では、中心に着地してもパッドが動かないよう、折り目部分を固定できるモデルも増えています。
メリット
・隙間なく折りたためるのでコンパクト。
・折りたたみやすくスピーディに開閉できる。
デメリット
・中心のパッド継ぎ目部分はクッション性が弱い。
・パッド継ぎ目部分に着地した際、反動でパッドが跳ね上がることがある。
丸めてたたんで荷物が入る「タコスタイル」
タコスタイルの特徴は折り目がないこと。そのため、衝撃吸収性が均一で、中心に着地した反動でマットが跳ね上がるような不安もありません。デメリットとしては、マットをたたむと折り目部分がふくらみ空洞ができてしまうため、ヒンジタイプほどコンパクトにはなりません。ですが、その空洞部分にシューズや荷物等を入れて移動できるので、岩場内の移動にとても便利。
メリット
・パッドの継ぎ目がないので、中心に着地しても安心。
・マットをたたんだ時にできる空洞にシューズや荷物等を収納でき、細かい移動にも便利。
デメリット
・折りたたんだ時に、ヒンジタイプよりもかさばってしまう。
・折り目がないので、たたむ時に少し力が必要。
今回ご紹介したヒンジタイプやタコスタイルの他にも、
・タコスタイルを3つ折りにして、横幅がよりコンパクトになるブリトータイプ
・着地面はタコスタイル、裏側はヒンジタイプにして安定性と収納性を両立させたハイブリッドタイプ
・細かなキューブウレタンを詰めてクッション性能を高めたエアセル式
など、様々な機能をもったボルダリングマットも登場しています。
ボルダリングマットの種類:構造
もちろん、分厚いものと薄いものとさまざまあります。では、マットの中身ってどうなってるの?
2層構造
2層構造は、主に着地側が硬めの高反発フォーム、地面側が柔らかめのウレタンフォームで出来ているタイプ。衝撃吸収性と耐久性を両立させたスタンダードな構造です。
メリット
・シンプルな構造で衝撃吸収性に優れる。
デメリット
・岩や枝など突起物の上にマットを敷いて着地すると柔らかいフォームが厚みを失い、クッション性が低下する。
3層構造
3層構造は、主に中心部に低反発、外側を高反発フォームで挟むような構造です。他には、2層構造の間へさらにフォームを入れ衝撃吸収性能を高めたモデルもあります。
メリット
・岩や枝など突起物の上にマットを敷いて着地しても、クッション性が低下しづらい。
デメリット
・メーカーにより構造が様々。構造が気になる方はチェックしてみましょう。
番外編:1層のサブマットもこんな風に活躍!
サブマットは様々なシチュエーションで活躍します。ボルダリングマットを複数枚敷いたときに、マット同士の間に隙間ができてしまい大変危険です。そこで、マットの隙間の上にサブマットを敷くと、隙間を塞ぐことができ安全性が高まります。また、ボルダリングマットを置きづらい狭い場所でも、薄いサブマットがあると便利です。
選び方はスタイルで変えよう!
ボルダリングマットは機能や大きさ、種類が豊富でどれが自分にピッタリなのか迷ってしまいますね。そこで、実際にマットを利用するときに想定される悩みやシーンをご紹介します。
厚みはどれくらいがいい?
・1人で岩に行く時は
主に1人で行くことを想定してマットを購入する場合、スタンダードタイプ(120cm×90cm、厚さ9cm)以上の大きさがおすすめ。1人で岩を登るときは、複数人で登るときとは違いマットを移動してくれたり、スポットしてくれる人がいないため、着地面が広いほうが安心です。3つ折りタイプなどスタンダードサイズより大きいのモデルは、着地面積が広くなるためより安心ですが、その分、重くなり電車やアプローチの移動が大変になることも。移動手段も含めて検討しましょう。
・仲間同士で行く時は
仲間同士など複数人でボルダリングに行くなら、スタンダードタイプかそれより一回り小さいサイズが活躍します。車のトランクに積みやすく、電車移動もスムーズ。1つの課題にマットを複数枚敷けば広い範囲をカバーでき、重ねればクッション性も高くなります。ただし、重ねると厚みが出て邪魔になるケースや、マットの間に着地してケガをするケースも。そんな時はサブマットも併用するとさらに便利です。
とは言え、ボルダリングジムで登る時とは違い、自然の岩では予測できない危険が多く注意が必要。ボルダリングマットの外や隙間に落ちてしまうケースや、木や岩などにぶつかることも。河原などのエリアは地面がデコボコして、着地の反動でマットがズレてしまう可能性もあります。初めてボルダリングマットを買うなら、厚み・大きさがあるタイプを選ぶほうが安心です。
あるある①改札通りにくい問題
多くのクライマーが抱えるこの悩み。電車で行ける岩場はもちろん、車で行く場合も集合場所まで電車で行くことがあります。「広めの改札を自然と選んでしまう」「マットをばしばしぶつけながら改札を抜ける」はクライマーあるある。自分が落ちる場所をちゃんとわかっていて、落ち方をコントロールできる上級者クライマーはスリムなマットを選ぶのも◎。
あるある②車に積みにくい問題
複数人で車で行く場合、後部座席に様々な形のマットを積むのはまるでパズルのよう。一緒に行く仲間のマットの形を事前に把握しておけばレンタカーを借りる時も安心です。ぴったりはまった時は爽快。
タイプ別おすすめボルダリングマット11選
【ヒンジタイプ】
メトリウス セッション
小物を収納しやすいフラップクロージャーを搭載したスタンダードモデル。4kgととても軽く女性にもおすすめ。折り目部分のパッドが重なり合うように設計され、中心部の衝撃吸収性を高めている高機能モデル。最初に買うボルダリングマットにも最適。
マウンテンダックス ゴレイロトリプル2
スタンダードサイズの約1.5倍の大きさを持つゴレイロトリプル2。3つ折りタイプながら、2つ折りタイプと同等の軽さが魅力。ソロでも仲間とのボルダリングでも大活躍できる1枚。
マウンテンダックス ゴレイロトリプル2
展開時サイズ:横180×縦90×厚さ10cm
折畳時サイズ:横60×縦90×厚さ30cm
・重量:約5350g
ブラックダイヤモンド インパクト
ブラックダイヤモンドの人気スタンダードモデル。非常に軽く、折りたたんだ時にも持ちやすいのがポイント。充分な厚さを備えた2層ウレタンフォームクッションは衝撃吸収性も抜群。ヒンジタイプで収納もコンパクト。
マッドロック Mad Pad
3層構造で高い衝撃吸収性能を持つウレタンフォームは、耐久性にも優れています。ヒンジタイプで折りたたみやすく、すばやく開閉可能。比較的軽量で女性にもおすすめのモデル。
Mad Rock Hera Crash Pad - Blue by Mad Rock
・重量:約4.5kg
アサナ ヒーローハイボール
発売依頼、多くのクライマーから愛用されているヒーローハイボール。厚みのあるパッドは優れた衝撃吸収性能を持ち、安定感もバッチリ。おしゃれなカラーリングで、素材の耐久性も高いので長く愛用できます。
イボルブ アイスマン
evolvの「アイスマン」は、毎回すぐに売切れてしまう超人気モデル。スタンダードなボルダリングマットサイズよりも一回り小さいので持ち運びやすく、電車の移動時などにも最適。初めてのマット購入はもちろん、サブマットや二枚目としてもおすすめ。
【タコスタイル】
ブラックダイヤモンド ドロップゾーン
折り目のないタコスタイルで、中の空洞にシューズやチョークバッグを入れて移動できる便利なモデル。クッション性が高く、クライマーの着地をしっかりサポート。耐久性が高く汚れに強い素材を採用、飽きのこないクールなカラーリングも人気の理由。
ムーン ウォリアークラッシュパッド
MOONの人気定番モデル「ウォリアークラッシュパッド」。厚みのあるパッドは衝撃吸収性に優れ、四隅を別素材で強化。マットを敷いたときに背負う部分が上側になり、足拭きマットでカバーできるので、背中が泥や葉で汚れない嬉しいデザイン。
(MOON)ムーン 2017NEW ウォリアーパッド(Warrior Crash Pad) ウォリアークラッシュパッド サフロン、ブルージュエル、ブラックベリー【大型商品の為日時指定代引き不可】
・重量:約5.8kg
ペツル アルト
クッション性に優れたペツル独自の3層フォームを採用。調節可能なショルダー・チェストストラップ、ウエストベルトは、背負いやすく快適。クライマーが使いやすいよう設計され、機能性に優れています。
フラッシュト ニンジャ
荷物の収納に便利なタコスタイルの2つ折りタイプ。厚みのあるウエストベルトを採用し、アプローチなど移動時の肩への負担を軽減。メタルバックルとおしゃれなカラーリングの人気モデル。
スナップ バン リミテッド
SnapのBun(バン)の特徴はバツグンのクッション性能。厚さ12cmのウレタンフォームがしっかりと衝撃を吸収。背面は滑りづらいように加工され、Snapロゴ部分は足ふきマットとして使える優れもの。初心者から、上級者のハイボールまで対応できる万能モデル。
おしゃれなマットもたくさん!
有名クライミングブランドのボルダリングマットに加え、最近では「オーガニック」などデザインやカラーリングが豊富なブランドや、「クライムヘッズ」のように1つ1つ手作りのおしゃれなガレージブランドまで、様々なボルダリングマットがラインナップ。個性的でおしゃれなマットも多いので、ぜひオンラインストアでチェックしてみましょう。
PUMP ONLINE SHOP
EDGE AND SOFA
一緒にこれがあると便利
マットを買うなら、一緒にこれもあると便利ですよ。
ふとんたたき+ブラシ
岩場でボルダリングマットを使うと、土で葉などが付いて汚れます。そんな時にふとんたたきやブラシを使うと、汚れをカンタンに落とすことができます。帰り道に電車を利用したり、車のトランクにマットを載せてもらう時には、しっかりとマットの汚れを落としたいですね。家に入る前にも忘れずに!
大きめのブルーシート
地面にボルダリングマットを直接敷くと泥で汚れたり、水たまりで濡れることも。そこで、地面に大きめのブルーシートを敷いてからマットを置くと汚れを抑えることができ重宝します。
お風呂マット
岩や木等の障害物に当たりそうな場所や、狭くてボルダリングマットが入らない場所には、お風呂マットを使うと便利。障害物に当たったときの衝撃を抑え、すり傷も予防できます。
ボルダリングマットを持って岩に出かけよう!
ボルダリングマットがあれば、仲間同士で岩に出かける機会が増え、自分でも好きな岩を登れるようになり、行動範囲がぐっと広がります。ぜひ自分のスタイルにピッタリなボルダリングマットを持って、岩へ出かけてみましょう。きっともっとボルダリングが楽しくなりますよ!