COCOHELI 山岳遭難対策制度(ココヘリ) 550万円までの捜索救助を実施 入会金1,100円OFFで申込む

【なんかヤバそう】不帰ノ嶮(かえらずのけん)ってどんなとこ? 難易度は?(3ページ目)

写真でポイント解説!不帰ノ嶮の核心部

危険なネーミングの不帰ノ嶮は、中・上級者向きの登山エリア。ここでは白馬側から唐松へ向かうコースの核心部について説明していきますので、ぜひ登山イメージの参考にしてみてくださいね!

①まずは天狗の大下りでとんでもなく下る!

天狗の大下り
出典:YAMA HACK編集部

天狗の大下りは、白馬から進み、天狗ノ頭を超えた先にあります。写真右上の赤く囲ったところからの急斜面が「天狗の大下り」と呼ばれていて、写真で見ても落差がハンパないです!

天狗の大下り(いきなり鎖場始まり)
提供:ヤマレコ/kumao3193(天狗の大下りの始まり)

ご丁寧に天狗の大下りの始まりを知らせてくれる看板。高度感がとてつもなく「本当にここを下るのか……」とげんなりしそうなほど。距離にして300mを一気に下ります。気を引き締めていきましょう!

天狗の大下り(垂直感がわかるもの)
提供:ヤマレコ/yukinomie(メインの鎖場・急降下)

一歩間違えれば、滑落してしまいそうな鎖場は慎重に足場を確保して進みましょう。振り返れば絶景が広がっていますが、ゆっくり見ている余裕はないかも。

天狗の大下り(垂直感がわかるもの)
提供:ヤマレコ/yukinomie(天狗の大下り 長いクサリ場)

天狗の大下りの鎖場は、ほとんど垂直な崖です。下るときは三点支持を意識して、鎖を信用すぎないようにしましょう。

イメージできるかと思いますが、両手で鎖を握り完全に頼ってしまうと、体が左右へ振られて危険です。長い鎖場を抜けるとガレ場が多くなるので、落石には十分注意してください。

最低コル
出典:YAMA HACK編集部

緊張の鎖場を下り切ったら、最低コル・不帰キレットに到着します。不帰キレットは歩きやすい道で、最低コルは休みやすい場所。できればここで休憩し、来る登りに備えましょう!

②続いてⅠ峰へ

Ⅰ峰への登りポイント
出典:YAMA HACK編集部

最低コルまで来たら、次はここ「Ⅰ峰」を目指します。

一峰への登り
撮影:A.kida

Ⅰ峰は、不帰ノ嶮の核心部でこそありませんが、うっかりミスが怖いところ。切り立った岩場は、鋭く尖っていてかっこいいです。

一峰ピーク
撮影:A.kida

黄色い看板が見えたら頂上に到着。ですが、Ⅰ峰の登りはまだまだ序の口で、これから迎える難所と比べたら大したことはありません。本当の核心は次ですよ!

③いよいよ難所!Ⅰ峰からⅡ峰北峰へ

Ⅱ峰への登りポイント
出典:YAMA HACK編集部

次はここの赤枠から、いよいよ核心のⅡ峰北峰へとアタックしていきます。

Ⅱ峰への登り
提供:ヤマレコ/f15eagle(Ⅱ峰北峰)

難所であるⅡ峰北峰は、来る者を拒む勢いの険峻な岩場地帯。本当に登れるのか不安になりますが、ここを下るよりはまだマシ……?

Ⅱ峰を降りて来る人
提供:ヤマレコ/f15eagle(唐松側から降りてきている人)

唐松側から降りてきている人の写真。逆コースを行く人は、写真のようにここを降りなければなりません。

登りの鎖場
提供:ヤマレコ/MK8781

Ⅱ峰の鎖場に到着。ここから本格的な登りがスタートがするので、気合いを入れていきましょう!

登りのようす
提供:ヤマレコ/MK8781

登り始めたら、あとは頂上を目指して登り切るだけ!ぐんぐん登ります。

④名物?空中ハシゴ

空中ハシゴ
提供:ヤマレコ/MK8781(空中ハシゴ)

空中ハシゴはとってもスリリング。思わず鎖を強く握ってしまいます。

空中ハシゴを上から見た図
提供:ヤマレコ/MK8781(空中ハシゴを上から見た図)

かかっているのか倒れているのか分からない空中ハシゴは、写真のように幅がかなり狭いです。集中して渡り切りましょう!

⑤Ⅱ峰北峰の直下は高度感がすごい

鎖場
提供:ヤマレコ/f15eagle(鎖場)

険しい岩場と青い空のコントラストが美しい写真。このような鎖場を引き続き登っていきます。

登りの鎖場
提供:ヤマレコ/hoyan(登りの鎖場)

依然として鎖場が続くⅡ峰。ガレ場も出現するので、浮石でスリップしないように足場もしっかり確保です。

チョックストーン
提供:ヤマレコ/yukinomie(チョックストーン)

高度感のある景色は、足がすくんでしまうほどスリルのある光景。不思議に収まっているあのチョックストーンが落ちたらどうなるのか、つい考えてしまいます。

Ⅱ峰北峰頂上
提供:ヤマレコ/hoyan(Ⅱ峰北峰頂上)

ついにⅡ峰北峰のピークに到着!長い緊張状態から解き放たれる瞬間です。ようやく核心部を登り切りました!

核心部はこれでおわり!でも気は緩めずに

三峰への道
提供:ヤマレコ/f15eagle(三峰への道)

不帰ノ嶮の「Ⅱ峰」を超えたら核心部はおわり。ほっと一息といったところですが、この先も険しい岩稜地帯は続くので、最後まで気を抜かずにいきましょう!

まとめ

  • 白馬から唐松岳を目指すコースが主流
  • 最大の難所はⅠ峰⇔Ⅱ峰北峰

おすすめの日程:2泊3日

  • 1日目:栂池~白馬岳~白馬山荘(7時間)
  • 2日目:白馬山荘~天狗の大下り~不帰ノ嶮~唐松岳~唐松岳頂上山荘(8時間10分)
  • 3日目:唐松岳頂上山荘~丸山~八方池~八方池山荘(3時間20分)

()は休憩を含まないコースタイム。
核心部は2日目です。1日目の夜はしっかり英気を養いましょう!

不帰ノ嶮は登山中級者から!核心部の攻略がポイント

不帰ノ嶮
出典:PIXTA(唐松岳と不帰ノ嶮)

ネーミングが恐ろしい不帰ノ嶮は、険しい岩場や鎖場が多発するエリア。三点支持など「登山の基本」をマスターしていることが条件です。さらに、局所的に斜度が高いのと岩場続きのため、雨の日や雨が降った翌日でルートが濡れている日などは避けた方がよいでしょう。

絶景と高度感を味わいたい方は、ぜひ不帰ノ嶮にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

3 / 3ページ