不穏なネーミング……! 不帰ノ嶮(かえらずのけん)とは?
不帰ノ嶮(かえらずのけん)という、何とも不穏な字面のこの場所、みなさんは知っていますか? 不帰ノ嶮は、別名「不帰キレット」とも呼ばれ、急峻な岩場地帯であることから「日本3大キレット」の一つとなっています。
「かえらず」だなんて、なんだか名前からしてヤバそうな感じがする場所。岩場好きや登山者の中には、興味があってもなかなか手が出せないでいるという方も少なくないかもしれません。
不帰ノ嶮は、白馬方面の「天狗の大下り」と唐松岳の中間に位置し、一度入ったら生還が難しい山域ということが名前の由来とされています。
いったいどれだけ恐ろしい場所なのでしょうか?
3つの峰からなる不帰ノ嶮
不帰ノ嶮は、Ⅰ峰・Ⅱ峰・Ⅲ峰と3つの峰から成るエリアで、特定の山の名前を指すわけではありません。急峻な岩場から緊張感の続く箇所が多く点在し、その中でもⅡ峰北峰とⅠ峰の間は最も危ない核心部となっています。
不帰ノ嶮のコース全てが危険というわけではないですが、恐ろしいネーミングはあながち間違いではないのです。
ではなぜ、Ⅱ峰北峰とⅠ峰の間が最も危険とされるかというと、三峰の中でも一気に下る箇所が多く、鎖場が長く続くからです。
高度差のある岩場地帯を長時間緊張しながら歩くことになるので、体力も精神も消耗しやすいといえます。
過去には滑落・死亡事故も
そんな場所なので、過去には事故も発生しています。そのため、登山中の滑落や落石には十分な注意が必要ですが、基本は一般登山道なので、高度感にさえ慣れれば三点支持で問題なく登れるルート。とはいえ、もちろん登山を全くやったことのない人が行くべきではないのも明白です。
ずばり! 不帰ノ嶮の難易度は?
不穏な気配のする不帰ノ嶮ですが、ズバリ難易度はどんなものなのでしょうか?
初心者はダメといっても、自分の体力や技術レベルで行けるのかどうか、一番知りたいのはそこですよね。