クライミングの基礎知識
最近テレビのニュースなどでも良く見掛けるになったクライミング。しかし、「クライミングとボルダリングの違い」をご存知でしょうか?まず始めに、フリークライミングの基本からご紹介します。
“フリークライミング”は総称!ボルダリングとクライミングの違い
フリークライミングは、道具を使わずに己の手足のみで壁を登ることの総称です。別の種目なので、人によってはどちらもやっていたり、片方のみをやっているなど様々。インドア(クライミングジム)とアウトドア(岩場)があります。
ボルダリング:ロープを使わず3~5mほどの壁を登る
クライミング:安全確保のロープを使い10~20mほどの壁を登る
▼フリークライミングについて詳しく調べる
クライミングのスタイル
クライミングは基本的に2人1組で行うスポーツです。壁を登る人を「クライマー」、安全を確保する人を「ビレイヤー」と呼びます。さらに、登り方のスタイルは大きく分けて2種類あるので見ていきましょう。
【トップロープクライミング】
ロープがゴール(終了点)に掛かっている状態で登るスタイル。一見、ロープで引っ張りあげられている様にも見えますが、ロープにクライマーの体重はかかっていません。安全度が高く、初心者はまずトップロープクライミングから始めます。
【リードクライミング】
ロープがゴール(終了点)に掛かっていない状態で、自らロープを支点にかけながら登るスタイル。クイックドローと呼ばれる支点にロープをかけ、墜落距離を縮めながら登ります。こちらの方が難易度が高く、ある程度クライミングが上達した中級者以上が行います。
クライミングの始め方
ボルダリングは1人でもできますが、クライミングは1人ではできません。ですので、経験者に教わるかジムでクライミング講習を受講することが必要です。ジムでは道具もレンタルできるので、これからクライミングを始めたい方は講習会を行っているジムに行くのがおすすめです。
次ページ:必要な道具とおすすめ商品紹介
最初に揃えるべき5つの道具
クライミングを始めるためには最低限必要な道具が3つあります。その道具があれば、ジムや岩場のトップロープクライミングが可能です。それではクライミングに必要不可欠な道具から紹介します。
①クライミングシューズ
1つ目はクライミングシューズ。スニーカーや普段履く靴と違い、クライミングシューズは足の先からかかとまで密着したものを履きます。中級者・上級者はより小さめのサイズを選んで履く傾向がありますが、初めてのクライミングシューズは履きやすく足が痛くなり過ぎないサイズを選びしょう。
▼ボルダリングシューズの選び方を調べる
【ファイブテン ローグ】
靴底やつま先が素直な形、着脱しやすいマジックテープで1足目に最適です。靴底の素材はクライミング界でも信頼性の高い、メーカー開発のステルスC4を採用。レディースモデルも展開しています。
②クライミングハーネス
ハーネスの種類は、季節や山行スタイルにより機能も若干変わり使い分けることもありますが、クライミングで使用する基本的な機能は備えられています。一般的なクライミングで使う時には、スタンダードな定番モデルがおすすめです。
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【ブラックダイヤモンド ソリューション】
ウエストベルト、レッグループともに幅が太く、ぶら下がった時に食い込みにくく安定感があります。手頃な価格が魅力です。レディースモデルも展開しています。
③チョーク&チョークバッグ
手のひらの汗を吸収するチョークと、チョークを入れるバッグも必要。ボルダリングで使うチョークバッグは腰に巻くタイプや据え置きタイプを使いますが、クライミングでは登っている最中にもチョークを付けるので、主に腰に巻くタイプを使います。チョークバッグはカッコいいデザインから可愛いデザインまでたくさん!ファッション的要素で選ぶのもおすすめです。
▼チョークバッグのおすすめを調べる
【ブラックダイヤモンド モジョジップ】
背面に小物を入れるジッパー開閉のポケット付き。バックルで着脱も簡単です。サイズも2種類あり手の大きさに合わせて選べます。豊富なカラーバリエーションが魅力。
【ブラックダイヤモンド ホワイトゴールド50gチョークボール】
詰め替え可能な袋に入った、炭酸マグネシウム100%の粉末チョーク。他に、固形タイプ、袋なしのルーズタイプもありますが、クライミングでは粉末が飛散しにくいボールタイプがおすすめです。
次ページ:レベルアップに必要な道具
レベルアップに必要な道具3選
さらにレベルアップするためには、パートナーの安全を確保する技術が必要です。安全の確保を「ビレイ」と呼び、ビレイで使う道具を「ビレイ器」または「確保器」などと呼びます。では、リードクライミングとビレイに必要な道具を見てみましょう。
①確保器&安全環付きカラビナ
穴にロープを通して使うビレイ器。そのビレイ器はハーネスとつなげる必要があり、安全環付きカラビナを使ってつなげます。ビレイ器にはいくつかの形状に大別でき、クライミングスタイルにより適しているビレイ器が変わります。初めて買う時は定番の形状のビレイ器が最適。
【ブラックダイヤモンド ビッグエアーパイロット パッケージ】
セミオートロック機能の付いたビレイ器と、カラビナの回転を防ぎ安定したビレイ操作ができる安全環付きカラビナとのセットです。シンプルな形状なので、ジムがメインの方や初心者におすすめ。
【ペツル ユニルベルソ】
アウトドアのクライミングにも挑戦したい方にピッタリのビレイ器と安全環付きカラビナのセット。カラビナにビレイ器が固定されているので落下しにくく、軽くて操作しやすいのが特徴です。
②ビレイグローブ
ビレイを確実に操作するためには、ロープの摩擦から手を守るビレイ専用のグローブが必須。軍手は耐久性やグリップ力に欠けため不向きです。その点ビレイグローブは操作性・耐久性に優れた作りになっています。
▼ビレイグローブのおすすめを調べる
【ブラックダイヤモンド クラッググローブ】
手のひらは耐久性の高い合成皮革で、手の甲は汗をかいても快適なメッシュ生地。インドア・アウトドアのどちらのクライミングにも使用できる、汎用性の良いグローブです。
③クライミングロープ(ジム用)
クライミングで使うロープは、ロープの重さや径により利用するシーンが異なります。インドアやアウトドアのリード・トップロープクライミングに適したロープは、ロープ径が8.9~11mm。またジムで使う場合は30~40mの長さで、撥水加工が省かれたロープの方が値段設定が低いのでおすすめです。
▼クライミングロープについて詳しく調べる
【ベアール 10.2mmウォールスクール ユニコア 30m】
しなやかで操作性が良いのがベアールのロープの特徴です。カラーは視野性の高い3色展開。長さ30mは軽くて持ち運びやすく、ジムメインの方におすすめです。
次ページ:岩場に必要な道具
岩場に行く際に必要な道具3選
ジムではクライミングの道具をレンタルできますが、岩場でクライミングする時は道具を自分で準備しなくてはいけません。安全を確保する支点は壁に打ち込まれて整備されていますが、他にどんな道具が必要なのでしょうか。
①ヘルメット
自然の岩を登るクライミング。頭上からの落石や登っている最中に不意に落ちてしまうなど、ヘルメットの着用は岩場で起こりうる危険から守ります。基本的にクライミングで使うヘルメットは登山用と共通です。
▼ヘルメットについて詳しく調べる
【ブラックダイヤモンド ベクター】
8箇所のベンチレーターがヘルメット内部の蒸れを解放するので、蒸し暑い日でも快適。ヘルメットの重量がとても軽くサイズも簡単に調整できる、ユーザーに定評のあるヘルメットです。
ブラックダイヤモンド ベクター
【サイズ】メンズ=S/M(53~59cm)、M/L(58~63cm)
【カラー】メンズ=ウルトラブルー、ブラック、オレンジ、ブリザード
②クイックドロー(ヌンチャク)
リードクライマーはゴールまでのいくつもの支点に、ロープをかけながら登ります。支点にロープをひっかける時に使う道具が「クイックドロー」。クライマーの中では通称「ヌンチャク」と呼ばれています。
【ブラックダイヤモンド ポジトロン クイックパック】
ベーシックな形で握りやすいカラビナのクイックドローです。ロープを通す方のカラビナのゲートが緩やかにカーブしているので、ロープが逃げずにかけられます。
③クライミングロープ(外用)
外用のロープもジム用と同じロープ径のロープを使いますが、外用は、撥水加工が施されて長さが50~60mのロープがおすすめです。撥水加工は、砂ぼこり・湿気・水分からロープを守ります。また50~60mの長さがあれば、多くの岩場で対応できます。
【ベアール 10mm タイガー ユニコア 50m ドライカバー】
外用で利用するのに最適な撥水性を備えたロープです。しなやかで且つ耐久性が良く、グローブを着用していてもしっかり握れる太さ。初めてのロープにおすすめです。
新しい自分を発見しよう
登れなかった部分が、登れるようになる。クライミングは自分のスキルアップを実感できるスポーツで、登りきったあとの達成感と爽快感は、登山とはまた違う感覚です。またクライミングを始めると他のクライミングスタイルの基礎ができあがり、新しい可能性が広がります。一生登れるクライミングを始めてみましょう!