歩荷さん、って知っていますか?
山で、写真のような“歩荷(ぼっか)さん“を見かけたことはありますか? 「あの人が背負ってる荷物はなんだろ?」「何してるんだろ?」と不思議に思った方もいるかと思います。今回は、そんな謎多き「不思議」なお仕事のことをインタビューも交えて、ばっちり解明しちゃいます!
山の鉄人! 驚くべき歩荷の仕事
歩荷さんの仕事を簡単にまとめると、食料や燃料など山小屋で必要となる物資を、麓にある問屋さんなどから山小屋まで背負って運ぶこと、です。山小屋では、物資をヘリコプターか歩荷さんに荷上げしてもらうのですが、ヘリは天候によって飛べないことも多々あります。そんなときでも頼りになるのが歩荷さんなんです。
まさに、山小屋や山小屋を利用する登山者にとって、歩荷さんはなくてはならない「命綱」のような存在なんですが、それだけではなく、その「運ぶ」量もすごいんです。
例えば尾瀬の歩荷さんの場合、1度に運ぶ荷物が、少ないときで40~50kg、多いときでは120kgほどにもなるんです。それを背中に担いで山道を歩いて運ぶなんて、まさに「山の鉄人」ですよね。しかも、1日に2往復することもあるとは、本当に驚きです。
実際に歩荷さんに話を聞いてみた!
今回取材させていただいたのは、尾瀬で歩荷を始めて4年目になる天田雄也さんです。天田さんの1日のお仕事に密着させていただき、身長168cm、体重63kgと、どちらかと言うと小柄なのにとんでもないパワーを発揮する、その秘密を探りました。