足がパンパン……明日が怖い~!
登山の翌日、前ももやふくらはぎ、お尻がとてつもない筋肉痛に襲われて、椅子に座ったり立ったりするのも苦痛! そんな経験はありませんか?
人間は、同じ強度・同じ負荷の運動を毎日のように続けていれば次第に筋肉痛もなくなるものですが、週末や月に数回しか登山をしない人にとって、それは“たまの運動”。何か他に運動強度の高いトレーニングをしていれば話は別ですが、なかなかそうもいきませんよね。
そこで今回は、そんな筋肉痛を予防するためのストレッチをフィットネスクロストレーナーの小石達也さんに教えてもらいました。下山して帰宅したら疲れて寝てしまいたいのは山々ですが、明日の自分のために! このひと手間で、だいぶ違いますよ。
まずはふくらはぎのストレッチ
まずはふくらはぎを伸ばしましょう。後ろのかかとが浮かないように、徐々に前に体重移動して伸ばします。この時、後ろに引いた足の角度を真ん中・外側・内側と3パターンに変えて行いましょう。(各20秒)

反対の足も同様に行います。
足の指を開くストレッチ
次は椅子に座って脚を4の字に組みます。
手前の足の指と、手の指を互いに組みます。これで10秒キープ。
その後、そのまま足の指で手の指を、ギューっと握ります。じわじわと力を込めていき、10秒程度で脱力。これを3回繰り返します。
そのまま足首を前と後ろにクルクル回してリラックスしましょう。もう片方の足も同様にやります。
リンパの流れを意識したマッサージ
続いて、片足のくるぶしを左右から、手の人差し指の内側でまあるく撫でるようにマッサージします。回転方向は前後行います。
くるぶしから膝の裏にかけての方向に、ふくらはぎをマッサージします。力はかけず、一方向に向かってさすりましょう。膝裏まで20秒程度、リンパを流すイメージで行います。
足を緩めるストレッチ
今度は膝裏に指先を当てて、両手で片膝を包むようにして、両手の指で膝裏を押します。スジがある真ん中あたりです。その状態のまま、膝下を前後にブラブラさせます。
この動きで、ももと下肢の連結を緩めます。
前ももを伸ばすストレッチ
次は太ももの前側を伸ばしましょう。片膝を折り曲げて、上体を後ろに倒しながらストレッチします。下山時、前に倒れないように踏ん張ると特にこの前ももを使います。これは長めに、左右40秒ずつ行いましょう!
最後はお尻と股関節のストレッチ
脚を4の字に組んで、下になる脚の膝を立てます。
そのまま上体を前に向かって寄せていきます。これでお尻部分が伸び、ストレッチされます。
左右終えたら、長座でリラックスして前屈をして終わりましょう。
「使った体はほぐしてあげる」を習慣に!
荷物を背負い、長時間歩いて登りと下りを経た体は、いくら気持ちが元気でも思ったより疲労しているもの。使ってあげた筋肉をそのままにしていると強張ってしまうため、運動の後はほぐしてあげることがとっても重要です。
明日の体が楽になるのはもちろん、次回の登山も無理なく楽しめる様ストレッチを習慣にしてしまいましょう!
教えてくれた人
小石達也
フィットネスクロストレーナー。トレーナー歴20年。小学3年で富士山登頂経験あり。キャンプ、釣り、スノーボード、アウトドアスポーツまで広く指導し、最近はスノーボードでの動画撮影に興じている。