食べないで!よく出会う毒キノコ 20種を紹介【写真付き】

2020/10/12 更新

「知らなかった」では済まされない、恐怖の毒キノコ。山の中には無数に潜んでいます。一見食べられそうなキノコだったり、触るだけで危険なキノコまで、その種類は実に多岐にわたります。今回はそんな最強クラスの危険な毒キノコを20種類紹介します。


アイキャッチ画像出典:PIXTA

毒キノコの恐ろしさ

毒キノコのシャグマアミガサタケ 出典:PIXTA
夏から秋はキノコのハイシーズン!でもキノコと言っても、お鍋に入れて美味しいキノコばかりではありません。一見食べられそうなキノコだったり、触るだけで危険なキノコまで、その種類は実に多岐にわたります。
今回はそんな最強クラスの危険な毒キノコを20種類紹介します。
※この記事は、あくまでも毒キノコの紹介記事です。記事監修のもと紹介していますが、この記事だけで特徴を完璧にお伝えできるわけではありません。必ず専門家に尋ねたり、図鑑で調べるなどしてください。

【毒キノコ】毒性最強レベルの20種を紹介!

知らなかった…じゃすまされない!恐怖の毒キノコを20種類紹介します。中には触るのも危険なキノコも!

①オオワライタケ

オオワライタケ
出典:PIXTA
夏~秋にミズナラ・シイ・ブナなどの広葉樹、まれに針葉樹の枯れた幹などに発生します。
5~15cm程度の傘は黄色を帯びており、中央部の色は濃くなっています。柄は5~15cm程度で、根元が太いです。

■食べた後の症状
5~10分ほどでめまい・寒気・悪寒・ふるえなどの神経症状が出現し、多量に摂取すると幻覚・幻聴・異常な興奮・狂騒などの症状が出て、非常に苦しいと言われていますが、致命的ではありません。
(※この症状は外国で発表されたもので、日本国内のこのキノコが同じ症状を引き起こすかは、はっきりしていません。)

■似ているキノコ
ナラタケ、ナメコ

②スギヒラタケ

毒キノコのスギヒラタケ 出典:PIXTA
晩夏から秋にかけてスギ,マツなどの針葉樹の倒木や古株に群生します。
2cm~7cm程度の傘は白色でほとんど無柄。耳形から扇形に成長していて、ふちは内側に巻いています。古くは食用とされてきたそう。

■食べた後の症状
腎臓に疾患のある人を中心に急性脳症を起こします。
発症には食べてから少し時間がかかりますが、発症初期には脚の脱力感やふらつき、さらに数日後、筋肉の不随意運動が現れます。その後急速に症状が進行し、死に至ります。

■似ているキノコ
ヒラタケ

③カラハツタケ

 
毒キノコのカラハツタケ 出典:PIXTA
夏~秋にシラカンバなどの広葉樹の付近に発生します。
7cm程度の傘はオレンジ色を帯びた黄褐色~淡い褐色。周辺部分が白っぽい繊維質の軟毛で覆われているのが特徴です。肉も液も非常に強い辛味があります。

■食べた後の症状
下痢・腹痛・嘔吐などの消化器系の中毒症状を起こします。誤って口に入れてしまった場合、強い辛味を感じたら、飲み込まずにすぐに吐き出して、うがいをしましょう。

④タマゴテングタケモドキ

毒キノコのタマゴテングタケモドキ 出典:PIXTA
夏~秋にかけて、広葉樹林あるいは広葉樹と針葉樹との境目の地上に発生します。
3~8cm程度の傘は淡い灰褐色または暗灰色で、古いものは灰白色となることも。周縁部には長い条溝が放射状に配されています。

■食べた後の症状
6時間~10時間後に下痢、腹痛、嘔吐が起こります。
中毒症状を発症した事例はありつつも、毒性については詳細に究明されていないそう。

■似ているキノコ
カバイロツルタケ,タマゴタケ

⑤カキシメジ

毒キノコのカキシメジ 出典:PIXTA
秋にブナ,コナラ,クヌギなどの広葉樹林やマツなどの針葉樹林の地上に発生します。
3~8cmの傘は栗褐色・薄い黄褐から赤褐色までの幅があり、根元にはつばやつぼなどはありません。
日本で起こる、キノコ中毒の御三家のうちの一つです。

■食べた後の症状
30分~3時間後に頭痛を伴う嘔吐・下痢・腹痛などの症状を起こします。
ウスタル酸という水溶性の毒成分が含まれており、下痢を引き起こす原因であることがわかっています。

■似ているキノコ
ニセアブラシメジ(クリフウセンタケ),チャナメツムタケ,シイタケ

⑥ドクヤマドリ

ドクヤマドリ 夏から秋にエゾマツ・シラビソ・ウラジロモミなど1500m以上の亜高山帯針葉樹林の地上に発生します。
8~20cm程度の比較的大型な傘はお饅頭型で黄褐色。柄も同色です。

■食べた後の症状
マウス致死性活性をもつタンパク質(ボレベニン)が含まれており、食後2時間程度で嘔吐・下痢などの胃腸・消化器系の激しい中毒症状が現れます。

■似ているキノコ
ヤマドリタケモドキ

⑦テングタケ

毒キノコのテングタケ 出典:PIXTA
初夏~秋に広葉樹林の地上に発生します。
6~15㎝の中型の傘は灰褐色~オリーブ褐色で、表面には白色のいぼが多数あり、ふちには条線があります。柄の基部の球根状の膨みが特徴です。

■食べた後の症状
30分程で嘔吐・下痢・腹痛など胃腸消化器の中毒症状が現れます。
また、神経系の中毒症状である、縮瞳・発汗・めまい・痙攣・呼吸困難を発症することもあります。いろいろな毒成分が含まれているため、中毒症状は多様です。
1日程度で回復しますが、昔には死亡例もあったそうです。

■似ているキノコ
食用キノコでは似ている種はありません。
近縁種では、イボテングタケ

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次に紹介するのは、日本で起こる「キノコ中毒の御三家」のうちの一つ!

⑧ツキヨタケ

ツキヨタケ 出典:PIXTA
夏~秋(特に秋)にブナ、イタヤカエデなどの樹に重なり合って発生します。
傘は10~20cm程度の大型の半円形で、初め黄褐色、成熟すると紫褐色~暗紫褐色になります。肉厚なのでシイタケとの誤食注意です!
日本で起こる、キノコ中毒の御三家のうちの一つです。

■食べた後の症状
30分~1時間程で嘔吐・下痢・腹痛などの消化器系の中毒症状が現れます。痙攣を伴う場合もありますが,翌日から10日程度で回復します。

■似ているキノコ
ヒラタケ、ムキタケ、シイタケ


⑨クサウラベニタケ

毒キノコのクサウラベニタケ 出典:PIXTA
夏~秋に広葉樹の地上に発生します。
3~10cm程度の傘は灰色~黄土色で、茶色のものもあります。 乾燥時は絹のような光沢があり、湿潤時は濡れたような色ムラがと粘性があります。粉臭さやガス臭さも特徴です。
また、クサウラベニタケのひだは、小さいときは白いですが、成熟するとピンク色になります。
日本で起こる、キノコ中毒の御三家のうちの一つです。

■食べた後の症状
摂食後10分から数時間で嘔吐・下痢・腹痛など消化器系中毒症状を発症します。発汗など神経系中毒の症状も現れ、死亡例も報告されています。

■似ているキノコ
ウラベニホテイシメジ,ホンシメジ,ハタケシメジ

⑩ニガクリタケ

ニガクリタケ 出典:PIXTA
ほぼ一年中見ることができ、針葉樹,広葉樹の木材や切り株などに発生します。
鮮黄色から淡褐色の傘は2~5cm程度と小型。柄は2~12cmで、傘とほぼ同じ色。生だと非常に苦いということで区別できるとか。

食べた後の症状
3時間程度で強い腹痛・激しい嘔吐・下痢・悪寒などの症状が現れます。
重症の場合は、脱水症状・アシドーシス・痙攣・ショックが起こり、最悪の場合死に至ります。
※このような症状を引き起こすとされていますが、別の猛毒キノコ(コレラタケ)が混ざっていたのではないかと推定されています。

似ているキノコ
クリタケ、エノキタケ、ナメコ

⑪コレラタケ

コレラタケ 出典:photolibrary
秋のやや遅い時期に、スギなどの朽木や古いおがくず、ゴミ捨て場に単生または群生します。
傘は2~5cmと小型で、湿っているときは暗肉桂色、乾くと中央部から明るい淡黄色になります。誤食注意です!!

■食べた後の症状
食後6~24時間で名前の通りコレラの様な激しい下痢が起こり、一旦回復しますが、その後2~7日後に肝臓、腎臓などの著しい機能低下による劇症肝炎や腎不全症状が起こり、最悪の場合死に至ります。
毒成分はドクツルタケ等の猛毒テングタケと同じであるため、2段階の中毒を経て死に至る危険度の高いキノコです。

■似ているキノコ
センボンイチメガサ,クリタケ,ナラタケ,エノキタケ,ナメコ

⑫タマシロオニタケ

毒キノコのタマシロオニタケ 出典:PIXTA
夏から秋にかけてブナ,ミズナラ,アカマツ,コナラ,シイ,カシなどの林内地上に発生します。
傘は径3~7cmで、半球形から平形に変化していきます。柄は真っ直ぐで、全体的に白色で無味無臭なのが特徴です。

■食べた後の症状
腹痛・嘔吐・下痢等の消化器系の中毒と痙攣などの神経系の中毒を起こします。

■似ているキノコ
食用キノコでは似ている種はありません。
近縁種では、シロオニタケ,コシロオニタケ,ササクレシロオニタケ

⑬シャグマアミガサタケ

毒キノコのシャグマアミガサタケ 出典:PIXTA
春に針葉樹下の地上に発生します。高さは5~8cm以上。
黄褐色から赤褐色の頭部はいかにもグロテスクな見た目で、脳のような凹凸やしわがあります。

■食べた後の症状
最初は消化器系の症状(吐き気・嘔吐・激しい下痢と腹痛)が現れ、その後に痙攣などを起こします。重症の場合には肝障害・発熱・めまい・血圧降下などが現れ、意識障害、消化器系の出血を経て、最悪の場合には2~4日で死に至ることも。

■似ているキノコ
食用キノコでは似ている種はありません。
近縁種では、知名度が低い種ではありますが、ヒグマアミガサタケ,オオカサノボリリュウ,マルミノノボリリュウ,オオシャグマタケ


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まだまだある、恐ろしい毒キノコ…

⑭フクロツルタケ

毒キノコのフクロツルタケ 出典:PIXTA
夏から秋にマツ科、ブナ科樹木の林内地上に発生します。
傘は初めは鐘型で、最後には平らになるまで開きます。傘表面の色は白色のものから茶褐色のものまで。表面に淡褐色の小さなウロコ状のささくれが付いています。

食べた後の症状
手足がしびれ、嘔吐,下痢などの消化器系の症状が出て、やがて黒色尿,呼吸困難が起こります。さらに心臓・腎臓・肝臓障害、心臓衰弱、言語障害、顔面麻痺などの症状が起こり、重症の場合は死に至ります。

似ているキノコ
食用キノコでは似ている種はありません。
近縁種では、シロウロコツルタケ,アクイロウロコツルタケ

⑮ニセクロハツ

ニセクロハツ 出典:photolibrary
夏から秋にツブラジイ(ブナ科シイ属)などの常緑広葉樹林に発生します。
5~12cmの傘は灰色から黒褐色。成熟すると中央がくぼんだじょうご型になります。ひだは薄いクリーム色、柄は灰褐色から黒色で、固めです。

食べた後の症状
食後30分から数時間程度で嘔吐・下痢などの胃腸・消化器系の中毒症状が起こります。
その後18~24時間ほどで横紋筋溶解が原因となる全身筋肉痛や呼吸困難が起こり、心臓衰弱を経て死に至ります。
致死率の非常に高いキノコです。

■似ているキノコ
クロハツ,クロハツモドキ

⑯ドクササコ

秋に広葉樹林や竹やぶの地上に発生します。
5~10cmの傘は橙褐色から黄褐色。初めは真ん中が凹んだお饅頭のような形で、やがて開いてじょうご形になります。柄は繊維質で、一部に中空のものもあります。

■食べた後の症状
早い場合は食後6時間程度、遅い場合は1週間程経過してから、手足の先端が赤く腫れ、激痛を伴う、末端紅痛症を起こします。この症状は1ヶ月以上も続きます。(症状は、冷やすと軽減するそう。)
食べる量によりますが、発症までに時間がかかることが多いので、原因がなかなかわからず、昔は北陸・東北地方の風土病と思われていました。

■似ているキノコ
カヤタケ,ナラタケ,ホテイシメジ,アカハツ,チチタケ

⑰シロタマゴテングタケ

シロタマゴテングタケ
出典:PIXTA
夏から秋に広葉樹林や針葉樹林の地上に発生します。
傘は5~10cmの中型で、白い以外はタマゴテングタケとほぼ同じ外観です。ドクツルタケに似ていますが、柄にささくれがなく、比較的小型です。

■食べた後の症状
タマゴテングタケ様の中毒症状を示す。
まず食後24時間程度でコレラの様な激しい嘔吐・下痢・腹痛が起こります。数日後から肝臓肥大,黄胆,胃や腸からの出血,その他内臓細胞破壊が起こり、死に至る場合があります。
致死率の高い毒成分を含んでいるので、注意が必要です。

■似ているキノコ
シロテングタケ


⑱タマゴテングタケ

毒キノコのタマコ゛テンク゛タケ 夏から秋、広葉樹林に生える「猛毒キノコ御三家」。傘はオリーブ色で、条線はありません。

■食べた後の症状
まず食後24時間程度でコレラの様な激しい嘔吐・下痢・腹痛が起こります。その後一旦回復したかのように見えて、数日後に肝臓と腎臓等内臓の細胞が破壊され、劇症肝炎のような症状があり、高確率で死に至ります。
ヨーロッパでは毒キノコといえばこのキノコを指しますが、日本では分布域は限られているようです(あまりはっきりしていません)。

■似ているキノコ
タマゴタケモドキ

⑲カエンタケ

毒キノコのカエンタケ 出典:PIXTA
色は真紅。根元から太さ1cm程度の茎が何本か伸びていて、大きいもので高さ10cm程度。
ちょうど人間の指のような形をしています。致死量わずか3g。非常に毒性の高いこのカエンタケは、触ることすら危険です。

■食べた後・触った後の症状
汁に触っただけでも皮膚がただれます。摂食してしまうと、ひどい口内炎→呼吸困難・白血球減少→全身の皮膚の糜爛・多臓器不全と症状が進行し、回復しても小脳の萎縮による重大な後遺症が残ります。

■似ているキノコ
ツノタケ,エゾシロボウスタケ,ベニナギナタタケ,冬虫夏草


⑳ドクツルタケ

毒キノコのドクツルタケ 出典:PIXTA
夏から秋、広葉樹林・針葉樹林に生える「猛毒キノコ御三家」。英名「破壊の天使」。
その死亡率の高さから、日本でもシロドク・テッポウタケなどと呼ぶ地方もあります。真っ白で、ささくれがあるのが特徴です。

■食べた後の症状
1本程度で死に至ります。6~24時間で腹痛・嘔吐・下痢が発症。治療すれば約1日で治まりますが、2段階目の症状がその約1週間後に現れ、肝・腎臓機能障害の症状(黄疸・下血など)が起きた時にはすでに手遅れということになります。
早期に胃洗浄など適切な対応がないと、確実に死に至ります。

■似ているキノコ
シロオオハラタケ


知らないとコワイ!!毒キノコ

毒キノコのオオワライタケ 出典:PIXTA
いかにも毒々しい見た目のものもありますが、シメジやシイタケにそっくりな毒キノコが多いのにはとても驚きました。今回ご紹介した20種類には死に至らない、と書いたものもありますが、正確には、あまり発生を確認できていないために、十分な検証がされていないだけの種類もあります。
また、20種以外にも数百種もの毒キノコ(中毒例のある種)が知られています。十分な知識を持った上で扱いましょう。

【記事監修】
国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所フェロー 根田氏
東京農業大学 教授 橋本氏

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YAMAHACK編集部 川尻
YAMAHACK編集部 川尻

YAMAHACK運営&記事編集担当。長野県長野市生まれ。小さい頃から休みのたびに家族でアウトドアを楽しみ、自然に触れて育ってきました。たくさんの人達に山の魅力を伝え、ワクワクするようなメディアを作っていきたいです。

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