毒キノコの恐ろしさ
夏から秋はキノコのハイシーズン!でもキノコと言っても、お鍋に入れて美味しいキノコばかりではありません。一見食べられそうなキノコだったり、触るだけで危険なキノコまで、その種類は実に多岐にわたります。
今回はそんな最強クラスの危険な毒キノコを20種類紹介します。
※この記事は、あくまでも毒キノコの紹介記事です。記事監修のもと紹介していますが、この記事だけで特徴を完璧にお伝えできるわけではありません。必ず専門家に尋ねたり、図鑑で調べるなどしてください。
【毒キノコ】毒性最強レベルの20種を紹介!
知らなかった…じゃすまされない!恐怖の毒キノコを20種類紹介します。中には触るのも危険なキノコも!
①オオワライタケ
夏~秋にミズナラ・シイ・ブナなどの広葉樹、まれに針葉樹の枯れた幹などに発生します。
5~15cm程度の傘は黄色を帯びており、中央部の色は濃くなっています。柄は5~15cm程度で、根元が太いです。
■食べた後の症状
5~10分ほどでめまい・寒気・悪寒・ふるえなどの神経症状が出現し、多量に摂取すると幻覚・幻聴・異常な興奮・狂騒などの症状が出て、非常に苦しいと言われていますが、致命的ではありません。
(※この症状は外国で発表されたもので、日本国内のこのキノコが同じ症状を引き起こすかは、はっきりしていません。)■似ているキノコ
ナラタケ、ナメコ
②スギヒラタケ
晩夏から秋にかけてスギ,マツなどの針葉樹の倒木や古株に群生します。
2cm~7cm程度の傘は白色でほとんど無柄。耳形から扇形に成長していて、ふちは内側に巻いています。古くは食用とされてきたそう。
■食べた後の症状
腎臓に疾患のある人を中心に急性脳症を起こします。
発症には食べてから少し時間がかかりますが、発症初期には脚の脱力感やふらつき、さらに数日後、筋肉の不随意運動が現れます。その後急速に症状が進行し、死に至ります。■似ているキノコ
ヒラタケ
③カラハツタケ
夏~秋にシラカンバなどの広葉樹の付近に発生します。
7cm程度の傘はオレンジ色を帯びた黄褐色~淡い褐色。周辺部分が白っぽい繊維質の軟毛で覆われているのが特徴です。肉も液も非常に強い辛味があります。
■食べた後の症状
下痢・腹痛・嘔吐などの消化器系の中毒症状を起こします。誤って口に入れてしまった場合、強い辛味を感じたら、飲み込まずにすぐに吐き出して、うがいをしましょう。
④タマゴテングタケモドキ
夏~秋にかけて、広葉樹林あるいは広葉樹と針葉樹との境目の地上に発生します。
3~8cm程度の傘は淡い灰褐色または暗灰色で、古いものは灰白色となることも。周縁部には長い条溝が放射状に配されています。
■食べた後の症状
6時間~10時間後に下痢、腹痛、嘔吐が起こります。
中毒症状を発症した事例はありつつも、毒性については詳細に究明されていないそう。■似ているキノコ
カバイロツルタケ,タマゴタケ
⑤カキシメジ
秋にブナ,コナラ,クヌギなどの広葉樹林やマツなどの針葉樹林の地上に発生します。
3~8cmの傘は栗褐色・薄い黄褐から赤褐色までの幅があり、根元にはつばやつぼなどはありません。
日本で起こる、キノコ中毒の御三家のうちの一つです。
■食べた後の症状
30分~3時間後に頭痛を伴う嘔吐・下痢・腹痛などの症状を起こします。
ウスタル酸という水溶性の毒成分が含まれており、下痢を引き起こす原因であることがわかっています。■似ているキノコ
ニセアブラシメジ(クリフウセンタケ),チャナメツムタケ,シイタケ
⑥ドクヤマドリ
夏から秋にエゾマツ・シラビソ・ウラジロモミなど1500m以上の亜高山帯針葉樹林の地上に発生します。
8~20cm程度の比較的大型な傘はお饅頭型で黄褐色。柄も同色です。
■食べた後の症状
マウス致死性活性をもつタンパク質(ボレベニン)が含まれており、食後2時間程度で嘔吐・下痢などの胃腸・消化器系の激しい中毒症状が現れます。■似ているキノコ
ヤマドリタケモドキ
⑦テングタケ
初夏~秋に広葉樹林の地上に発生します。
6~15㎝の中型の傘は灰褐色~オリーブ褐色で、表面には白色のいぼが多数あり、ふちには条線があります。柄の基部の球根状の膨みが特徴です。
■食べた後の症状
30分程で嘔吐・下痢・腹痛など胃腸消化器の中毒症状が現れます。
また、神経系の中毒症状である、縮瞳・発汗・めまい・痙攣・呼吸困難を発症することもあります。いろいろな毒成分が含まれているため、中毒症状は多様です。
1日程度で回復しますが、昔には死亡例もあったそうです。■似ているキノコ
食用キノコでは似ている種はありません。
近縁種では、イボテングタケ