トレランポールを選ぶ7つのポイントとおすすめ商品
厳しい山岳を走破するトレイルランニングレースでは、一部トレランポールの使用が認められている大会もあります。トレランポールは上半身をサポートする目的で使われ、長距離で一定のスピードを保つ効果が期待できるなど、トッププロも愛用している注目のアイテムです。
トレランポールを選ぶ7つのポイント
トレランポールを選ぶときには、以下の7つがポイントです。
【1】軽量性
速度を求めるトレランにおいて、ポールの重量が軽いことは大切です。長い距離を持ち運ぶことを想定し、軽量性を重視する人は多いです。
【2】剛性(素材)
トレランポールの素材は、主にアルミとカーボンの2種類です。アルミは比較的重いですが、頑丈で折れにくいのが特徴。カーボンは1箇所に対する衝撃にこそ弱いですが、重量が軽く、剛性も高い素材となっています。
【3】長さ
トレランポールには様々な長さがあります。選ぶときの目安は、身長の約65%-70%が目安とされますが、購入前に一度自分で持ってみることが大切です。
【4】コンパクトさ(収納性)
長いコースの間、トレランポールを使用場面もでてきます。そんな時に気にしたいのが収納性。コンパクトで引っかかりにくいものを選びましょう。
【5】組み立てやすさ
組み立てやすさは、ストレスなくレースを展開するために必要です。各社様々な工夫を行い簡単に組み立てられるようにしています。
【6】グリップ
グリップは手にフィット感のあるものを選びましょう。おすすめはストレート型で、その他にはT字型などがあります。
【7】価格
素材などによって価格が異なります。選ぶ際は、価格が高ければ良いというのではなく、自分に必要な機能を考えて価格とのバランスをとるようにしましょう。
長さの目安は
トレランポールの長さは、身長の約65%-70%が目安です。トレランポールが長すぎたり短すぎたりすると、邪魔になってしまうことも。長さはあくまで目安なので、実際に店頭などで使用感を確かめてみることが大切です。
オススメのトレランポール5選
■シナノ トレランポール14.0
アルミ素材で、簡単には壊れない耐久性を備えたエントリーモデル。傷に強いシャフトは、トレランポール初心者にもおすすめです。約30cmの長さに折り畳める収納性の高さとお手頃な価格も魅力といえます。
サイズ | 収納サイズ | 重量 |
---|---|---|
100cm | 28cm | 約172g |
105cm | 30cm | 約177g |
110cm | 31cm | 約182g |
115cm | 32cm | 約187g |
■シナノ トレランポール13.6
超軽量(105cmサイズ)のアルミを使用した設計は、トレラン中上級者におすすめ。驚きの軽さは、ハイパフォーマンスな動きを可能としました。走行中でも簡単に組み立てられて、使用しない時にはポールを握りながら走れるスリップストッパー付きです。
サイズ | 収納サイズ | 重量 |
---|---|---|
100cm | 29cm | 約142g |
105cm | 30cm | 約146g |
110cm | 31cm | 約150g |
115cm | 32cm | 約154g |
120cm | 33cm | 約158g |
■ブラックダイヤモンド ディスタンスカーボンZ
長さ調節機能などの機能を省略し、とことん軽量化にこだわったモデルです。軽いので手元の操作性が高く、シャフトへのカーボン使用など、軽量化と剛性のバランス実現にこだわったトレランポールといえます。
サイズ | 収納サイズ | 重量 |
---|---|---|
100cm | 33cm | 約265g |
110cm | 37cm | 約275g |
120cm | 40cm | 約285g |
130cm | 43cm | 約295g |
■LEKI マイクロバリオ カーボンDSS
カーボン素材で軽量化された3段折りたたみ式モデルは、高い収納力を発揮します。ポール先端に搭載された「ダイナミック・サスペンションシステム」は優れた衝撃吸収機能なので、厳しい山岳エリアでの身体の負担も軽くしてくれることでしょう。
サイズ | 収納サイズ | 重量 |
---|---|---|
100-130cm | 37.5cm | 約482g |
■マウンテンキング トレイルブレイズ
マウンテンキングはイギリスのトレッキング・ランニングポール専業メーカー。カラーも豊富なアルミ合金使用のトレランポールは、適度な剛性を備えています。グリップにはメッシュを使用した「エアロフローグリップ」を採用。ソフトな握り心地で、濡れたときもドライな感触のまま握ることができます。シンプルな機能性を求める方におすすめのトレランポールです。
サイズ | 収納方法 | 重量 |
---|---|---|
100cm | 3つ折 | 約125g |
105cm | 3つ折 | 約129g |
110cm | 4つ折 | 約138g |
115cm | 4つ折 | 約142g |
120cm | 4つ折 | 約145g |
125cm | 4つ折 | 約147g |
トレランポールの使った走り方と注意点
トレランポールを使用すると足が動きやすくなり、バランスよく走ることができます。トレランポールを有効に活用するためにも、シーンに合わせた走り方と注意点をおさえておきましょう。
トレランポールを使った走り方
①登り
登りでは、できるだけ歩幅を狭くします。急登の場合は、体を持ち上げるという動作をポールで補助する感覚です。片手で交互にポールをつくよりも、ダブルポールで先にポールをつき、腕で体を引きつけながら、足を使って前に進んでいくと良いでしょう。
②下り
下りはポールを握り込まず、親指と人差し指で作った輪で軽く挟むのがポイント。リズム良くポール振って、前に送り出すようにします。片方のポールを先につけ、靴裏全体が斜面に接地するよう意識しましょう。急な下りでは、ポールが体に当たってケガしないように、体の正面を避けてポール出すようにします。
③ポールを使わずに走る(収納しない走行)
コース状況によっては、トレランポールを収納せずに走行することもあります。ポールを握りながら走る時は、ストラップをベルクロで固定します。ポールは走行のジャマにならないよう極力短く持つのが有効で、その場合はポール本体を握るといいでしょう。
必ず抑えておきたい3つの注意点
①前後のランナーに気をつけよう
トレランポールの先端部分は鋭利であるため、使用時は周りに注意しましょう。特に後方は見えにくいので、人が密集している箇所や追い越し時などにも気を配る必要があります。
②使用できる場所、大会かどうか確認しよう
トレランポールは全ての大会で使用できるわけではありません。また、使用可能な大会でも、一部制限エリアを設けていることもあります。場所や大会によってトレランポールを使用できるかどうかは変わるので、必ず確認してから使用するようにしましょう。
③先ゴムの使用
基本的にトレランポールは、先ゴムを装着して使用します。トレイルの損壊などを防ぎ、環境保護に配慮した活動をおこなうためです。先ゴムの着脱は、濡れた地面や岩場など状況により判断するといいでしょう。
メンテナンスをきちんとして長く使おう!
トレランポール使用後は、シャフトなどの各パーツを分解して、ねじ山など細かい部分の水分と汚れをナイロンブラシやタオルで取り除くようにします。シャフトを振るなどして、中の水分もきちんと出したら、十分に乾燥させましょう。完全に乾いたら湿気の少ないところで保管。ビニール袋など通気性の悪い袋での保管は避けてください。
▼正しいポールのメンテナンス方法はこちらを参考に
ワンランク上のトレイルランナーへ!トレランポールを使って厳しい山岳を走破しよう!
長距離を走るトレイルランニングでは、無駄な体力消費をしないことが重要。トレランポールを使うと身体への負担が軽くなるだけでなく、走りにリズムが生まれるので、速度を一定のペースに保ちやすくなります。軽量性や収納性などのポイントを参考に、自分に合ったトレランポールを選ぶと、今よりもっとトレランが上達するはずですよ!