『自分だけは大丈夫!』は大間違い
事故の原因は道迷いが4割
態様別山岳遭難者
年間通して最も多い遭難の要因は「道迷い」。さらにゴールデンウィークの時期は、まだ積雪が残っている山も多く、そうした状況では一般登山道を歩いていても、雪に覆われて道が見えなくなってしまうことがあります。また下生えの植物も少ないため、コース外に踏み入ることができてしまう怖さも。
山へ登る際は登山地図は必携です。誰かが持ってくるだろう、あるいは大型連休は登山者が多いから迷うことはないだろうといった、過信・慢心は禁物です。多くの人が訪れる有名な山でも、人が誰もいなくなるルート・時間帯は多数あります。
また、長野県警は以下の注意喚起をしています。登山する前には必ず確認し、自身が守れているかのチェックを忘れずに行いましょう。
春山では、短時間で天候が急変し、小春日和が一転して厳冬期と同じ気象条件となることもあります。行動前に天候をチェックし、天候悪化が予想される時は行動を控えましょう。
雪上を歩行中に転倒・滑落する遭難が多発しています。特に早朝は雪面が凍結して滑りやすいため、慎重な行動が必要です。
「雪崩」や「雪庇の崩壊・踏み抜き」に十分注意しましょう。
長野県では、条例により登山計画書の提出が義務付けられています。登山計画書を必ず提出しましょう。また、家族や友人にも登山の詳細な予定を伝えましょう。
長野県に限らず、条例により登山届の提出が義務付けられている自治体は各地にあります。
「撤退」をする判断ができるかどうか
前段で紹介した白馬山で遭難した6名も、引き返すか否か相談している姿が目撃されていたそうです。せっかくのお休みだから、せっかくここまで来たのだから、そういった心理が働くことは想像に難くありません。しかし、せっかくの楽しい登山だからこそ悲劇にならないよう、撤退する決断をいつでも選択肢に入れておいてください。