⑦マット
<OMM>DUO MAT
夏はこれだけで僕は十分ですね! ウルトラライト系のバックパックって、背面パットがないものが多いんですが、バックパックの中に入れて背面パットとしても使えるんですよ。
使っているバックパックにも背面パッドはないので、一石二鳥で重宝してます!
冬はこれを使っていて、366gで軽いのと、中に断熱材が入っているので暖かさも十分です。普通のマットは横幅がだいたい51~2cmぐらいのところ、これは横幅58cmで広めなのがポイント。寝返りも打ちやすいし、V字のデザインは寝てても体がズレにくいのと、腕がマットから落ちにくいのが特徴です。
⑧ビビィ
<Rab>ALPINE BIVI
ビビィってシュラフカバーのことで、言い方の違いなんですが、これに寝袋とマットを入れて使います。クライミングとか、岩場の多いところや崖っぷちで寝るとき使われたりするんですが、場所を問わずどこでも張れて、これだけで寝られるので愛用しています。
ビビィにも色んな種類があるんですが、これはしっかりと全体を覆うことができる完全防水の形状です。雪山では雪洞を掘って使ったり、天気の良い日はそのまま使ったり、雨のときは岩の隅っこや、木の下で寝ています。タープを合わせることで、雨でも寝たままクッカーでお湯を沸かすことができたり、直接雨に当たらなかったりと、色んな合わせ方ができるのも特徴です。
ビビィは体に近いところで気密性が取れるので、結構あったかいですよ。結露も少ないです。
持ち運ぶときは、ビビィの中に寝袋も入れちゃうのがおすすめです。ビビィ自体が防水なので、防水のスタッフサックに入れなくても済むんです。スタッフサック自体も5gとかあるので、その分軽減できますよ。
⑨テント
このテントはフライが外せて蚊帳のようになるので、ビビィとは逆で、暑い日に涼しく快適に寝られます。じめじめして蒸し暑い日本の環境でも使いやすいと思います。2人用で1,100gなので、めちゃめちゃ軽い訳ではないんですが、夜空を眺めながら寝ることもできるのが良いですね。
「デメリットを他のギアとの組み合わせで、どのように楽しむのか」、「自分の山行の目的に必要な機能は何なのか」、「このギアで最低限なにができればいいのか」、必要装備を考える上で非常に参考になりますね! 服部さん愛用のギアはMoonlightGearでお取り扱いがあるので、気になる方はショップに足を運んでみては。超絶丁寧に答えてくださるため、物欲爆発必至ですので要注意!?
MoonlightGear
住所:東京都千代田区岩本町2-8-10
電話番号:03-6884-8143
MoonlightGear
最後に、ウルトラライトスタイルの最大の魅力を教えて!
行く山や自分が山でどういうことをしたいかによって装備を変えていて、それを考えるのも楽しいんです。ウルトラライトって軽くてシンプルな装備で凌いでいる、わびしいイメージがあるかもしれませんが、その分、自然との距離が近いんです。ウルトラライトは、自然をより感じられるスタイルであることが最大の魅力です。
ただただ軽量なギアを集めて装備を軽くすればいいと考えてしまいがちなウルトラライトスタイル。その根っこには、『自然を近くで感じる』という山へ行く本来の目的があるのを忘れてはいけませんね。その中で、本当に必要な装備を取捨選択。軽量にすることで疲れにくく快適に、より長く歩けるようになることで自然との関わりもさらに広がっていく。ウルトラライトスタイルには、自然回帰的な思想があることが分かりました。ウルトラライトスタイルのルーツを知ることで、取り入れ方が自ずと見えてくるのではないでしょうか。