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雨飾山ってどんな山?

長野県の小谷村と新潟県糸魚川市との境に位置する標高1963mの雨飾山。日本百名山のひとつに数えられ、「猫の耳」と呼ばれる双耳峰が特徴です。山頂から見る稜線の登山道が女性の横顔に見える「雨飾りの乙女」も有名。山名は頂上に祭壇を祀って雨乞いを祈願したことに由来していると言われています。
▼雨飾山の詳細についてはコチラの記事をチェック
雨飾山の紅葉の見ごろは?

雨飾山の登山適期は6月中旬~10月下旬ですが、やはりいちばんの人気は紅葉シーズン。登山道や山頂からも素晴らしい紅葉が楽しめるため、毎年多くの登山客が訪れます。
色づき始めは10月の初旬からで、中旬~下旬になると紅葉の最盛期。下旬には麓辺りまで紅葉が広がり、山頂に初雪が降るころには絶景の三段紅葉を望むこともできます。
また、雨飾山の麓には紅葉の名所「鎌池」や雨飾高原キャンプ場、小谷温泉といった観光スポットもあり、登山をしなくても紅葉を楽しめます。
2024年の入山規制について
日帰り可能な日本百名山での紅葉ということもあり、雨飾山登山口までの車道は大変混雑し、路肩駐車も多くみられました。また鎖場などでの渋滞により、下山時刻が夕刻をすぎる事態なども発生しました。
そのため、雨飾山の紅葉シーズンは入山規制が行われます。詳細は小谷村公式サイトのリンクを確認してください。
※2023年は9月23日(土)~10月29日(日)までの土曜日・日曜日および祝日に入山規制が行われました
紅葉登山におすすめ|小谷村からの雨飾山往復コース
最高点の標高: 1895 m
最低点の標高: 1151 m
累積標高(上り): 1578 m
累積標高(下り): -1578 m
- 【体力レベル】★★★☆☆
- 日帰り
- コースタイム:6時間35分(往復)
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
雨飾高原キャンプ場からスタートする定番のルートは、日帰りで山頂を目指せるいちばん人気のコース。標高はそれほど高くはありませんが、コース中の景色や山頂からの眺めはアルプスの山々にも劣りません。
バラエティ豊かな登山道には、様々な絶景と紅葉のコラボレーションが待っています。ブナ平では美しいブナ林の巨木に包まれ、「布団菱」の大岩壁群と紅葉の共演は見事。巨大な渓谷「荒菅沢」からは壮大な景色と色とりどりの紅葉が楽しめます。山頂は360度の大パノラマで、火打山や北アルプスの山並みなどに加え、日本海や遠方には佐渡島まで一望できます。
このコース上で見られる絶景紅葉
コースを歩いている途中にはおすすめの紅葉スポットがいくつかあります。雨飾山自慢の心揺さぶる光景。この時期にしか見れない美しい紅葉を、澄みきった空の下で堪能してみませんか。

雨飾山の登山口に位置する雨飾高原キャンプ場は、妙高戸隠連山公園にあり標高は1,200mほど。山々に囲まれた好立地のキャンプ場からは、紅葉の絨毯を満喫することができます。

荒菅沢の渓谷を見上げると、赤、黄、緑の折り重なる紅葉の美しさと岩峰の絶景がたまりません。清らかな川のせせらぎに耳を傾けながら、錦秋の豊かな彩りに抱かれてください。

雨飾山随一の紅葉ポイントとして非常に人気でシンボル的存在、布団菱。白い岩壁と周囲の紅葉とのコントラストが最高!感動的な色彩にしばし見惚れてしまうことでしょう。

雨飾山の登山道では一面に広がるブナ林が見事です。大きな幹から枝を伸ばし、心地の良い風に揺れる木の葉たち。秋晴れの空に映える黄色のグラデーションが印象的。

山の秋が深まり初冠雪が訪れるころには、見事な三段紅葉を見ることができます。麓にはまだ緑が残り、秋色に染まる樹々と雪化粧した山肌のコラボレーションは必見。
紅葉をハイキング|鎌池散策コース
最高点の標高: 1201 m
最低点の標高: 1170 m
累積標高(上り): 57 m
累積標高(下り): -57 m
- 【体力レベル】★☆☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:30分
- 【技術的難易度】★☆☆☆☆
- ・歩きやすい靴と動きやすい服装が必要
雨飾山の麓、標高1,190mには紅葉の名所として知られる「鎌池」があります。池の周囲には約2kmの遊歩道が整備されており、1周約40分で周遊することができます。もう少し散策したい場合には、約1時間40分の散策が楽しめる「鎌池ブナ小径トレッキングコース」もおすすめ。また、雨飾高原キャンプ場からも鎌池まで歩いていくことが可能です。
鎌池で見られる絶景紅葉
紅葉の景勝地である鎌池は、草を刈る鎌の形に池の姿が似ていることからその名がつけられました。太古のブナの森に囲まれ、神秘的な佇まいが美しい鎌池の主は大きな鯉。隣りには小さな鉈池(なたいけ)もあるので一緒に散策するのも良いでしょう。紅葉シーズンともなると、多くの観光客やカメラマンが訪れ、想い想いに池と鮮やかな紅葉の共演を楽しでんいます。

ブナの黄色、ナナカマドの赤、橙色の樹々が織りなす錦秋の光景。多くのカメラマンがこの瞬間をファインダーに収めに訪れます。朝早くには霧が立ち込め、浮かび上がる紅葉はとても幻想的。

ブナ林が作り出す色とりどりの紅葉と、青空や雲たちが鏡のような水面に映り込む世界はため息が出るほどの絶景。時が経つのを忘れて心ゆくまで豊かな色彩の空間に癒されてください。
▼鎌池周辺は他にもハイキングコースが!こちらをチェック
紅葉時季の混雑状況は?
雨飾山はオールシーズン多くの登山者が訪れますが、人気がある紅葉シーズンともなると平日でも混雑を覚悟しなければなりません。駐車場はもちろんですが、登山道も鎖場などで大渋滞ということもあります。できるだけ時間に余裕を持って山行計画を立てることをおすすめします。

紅葉シーズンの最盛期ともなると、登山道や休憩箇所で渋滞が予測されます。行列ができることもあるので、混雑の様子を見ながらペースを加減することも必要になってくるでしょう。時には登りよりも下りの方が渋滞する場面も。

山頂直下にあるハシゴ場付近は、登りと下りのすれ違いもあり渋滞が起こりやすい場所です。混雑時は譲り合いながら、足元にも十分気をつけて進んでいきましょう。山頂も狭いので混雑時は長居することができないかもしれません。
雨飾山へのアクセス情報

雨飾山の登山口である雨飾高原キャンプ場までは、マイカーでアクセスすることが可能。また公共機関を利用した場合のアクセス方法も紹介します。
クルマの場合
・長野自動車道「安曇野」ICより約90分
・北陸道「糸魚川」ICより約50分
・上信越自動車道「長野」ICより約80分
■雨飾高原駐車場(雨飾高原キャンプ場に併設)
台数:約40台
料金:無料
トイレ:あり
※混雑の場合は雨飾山第2駐車場(約40台)もあり
公共交通の場合
・長野新幹線「長野」駅下車、アルピコ交通特急バス「長野−白馬線」乗車−「栂池高原」下車、小谷村営バス「小谷線」乗車−「雨飾高原(雨飾荘前)」下車
・JR大糸線「南小谷」駅下車、小谷村営バス「小谷線」乗車−「雨飾高原(雨飾荘前)」下車
雨飾山の天気と地図もチェック!
雨飾山のふもと(小谷村)の10日間天気
日付 | 10月04日 (土) | 10月05日 (日) | 10月06日 (月) | 10月07日 (火) | 10月08日 (水) | 10月09日 (木) | 10月10日 (金) | 10月11日 (土) | 10月12日 (日) | 10月13日 (月) |
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天気 | ![]() 曇のち雨 | ![]() 雨時々曇 | ![]() 曇 | ![]() 曇 | ![]() 曇 | ![]() 曇 | ![]() 曇 | ![]() 雨時々曇 | ![]() 曇時々雨 | ![]() 雨時々曇 |
気温 (℃) | 20 16 | 24 17 | 21 18 | 18 14 | 22 15 | 20 15 | 22 12 | 18 13 | 20 14 | 20 14 |
降水 確率 | 80% | 80% | 40% | 40% | 40% | 40% | 30% | 90% | 90% | 90% |
データ提供元:日本気象協会
雨飾山の登山指数
日付 | 10月05日 (日) | 10月06日 (月) | 10月07日 (火) | 10月08日 (水) | 10月09日 (木) |
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登山 指数 |
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登山指数の留意点
登山をするための快適さを、山頂や山麓の気象条件から、気象学的知見を用いて登山指数A~Cで表現をしています。降水量、風速、雲量などを総合的に考慮し、気象条件を独自計算したものです。
ただし、以下のリスクは含まれておりません。
- 雷の発生の可能性
- 前日の天気による道のぬかるみ
- 局地的大雨
- 土砂災害の発生の可能性
- 雪崩の発生の可能性
- 噴火の可能性
- 積雪の有無
- 濃霧
- 低温または高温
- 虫やヒルなどの発生状況
山の天気は大きく変わりやすいため、登山指数はあくまで目安としてご利用頂き、最新の気象データや天気図、各登山道情報をご確認ください。
なお、本情報に基づいた行為において発生したいかなる人物の負傷・死亡、所有物の損失・損害に対する全ての求償の責は負いかねます。ご了承下さい。
データ提供元:日本気象株式会社
昭文社 山と高原地図 妙高・戸隠・雨飾 火打山・高妻山・信越トレイル
雨飾山の絶景紅葉に逢いにいきましょう

紅葉シーズンの雨飾山はいかがでしたか。どうしても混雑してしまうシーズンではありますが、それでも見たい景色、ここでしか見れない絶景が登山者を待っています。ポイントによって紅葉の色彩が変化し、岩壁とのコラボレーションも最高。1日雨飾山を楽しむも良し、鎌池でのんびり散策するも良し、いずれにせよ記憶に残る紅葉に出逢えることでしょう。