目次
観天望気とは?

雲の様子や自然現象で天気を予測するのが「観天望気」。今回は山で役立つ悪天を知らせる「雲」の観天望気をご紹介します。
まずは雲の種類をご紹介!
雲には、大きく分けると「層」と「積」という2種類の雲に分けられます。「層」はなめらかで一様に広がる雲で、「積」とは塊状の雲のことを言います。山で注意する雲は「積」と言われる雲の方です。
では実際に、悪天の兆しである雲を見ていきましょう。
観天望気1:巻層雲から巻積雲に変わったら注意!
【巻層雲】

【巻積雲】

少ない巻積雲が短時間で全空を覆うようになったり、塊が大きくなって低くなってきたら悪化の兆しです。
観天望気2:登り竜の雨巻雲

このような巻雲が現れると、天気が崩れていくことが多いです。
観天望気3:高積雲(ひつじ雲)が増えてきたら注意!

【高積雲と巻積雲の違い】
.巻積雲の方が純白で影がない
.雲の塊が巻積雲の方が小さい
.雲底に陰影がなく巻積雲のほうが高い位置に出現
→まだまだある、恐い雲
観天望気4:強風の証、レンズ雲(笠雲)

必ず、登山口で空をチェックして、レンズ雲が出ていないか確認しましょう。山の上にこの雲ができるときは笠雲と呼ばれ、やはり強風や悪天の兆しとされます。
観天望気5:雨の前触れ、ちぎれ雲

観天望気6:高層雲とのサンドイッチ型現象

観天望気7:最も危険な雲、積乱雲

風上側にこのような雲が発達するときや、周囲で入道雲が次々と発達していくときは、すぐに少しでも安全な場所へ避難を。
観天望気8:要注意!かなとこ雲

発達した積乱雲の上にできるので、雷や突風、強雨に要注意の雲です。積乱雲もかなとこ雲も落雷の可能性があるので、稜線上にいる時など危険なので早く避難しましょう。
観天望気9:典型的な雨雲、乱層雲

観天望気10:ブロッケン現象

朝のブロッケン現象=悪天の兆し → 理由は、東に太陽があり西に雲がかかっている状態で西から天気が崩れるということからです。
夕方のブロッケン現象=好天の兆し → 理由は、西に太陽があり、東に雲がかかっている状態で大気が安定しているからです。
※観天望気のみで天気を予想するのは、初めはとても難しいので、天気図や衛星画像を併せて確認すると、より精度があがります。また、山岳気象情報のサイトなどを参考にするのも良いでしょう。
観天望気をさらに詳しく!講習会に参加してみよう!


もっと観天望気について詳しくなろう!おすすめ山岳天気本
山の天気リスクマネジメント (山登りABC)
登山で気になる山の天気の基礎と、悪天候時のリスク対処法を、登山初心者にもわかりやすく解説しています。 著者は山岳気象予報の第一人者の猪熊隆之さんと、国際的に活躍する山岳ガイドの廣田勇介さん。
山岳気象大全 (山岳大全シリーズ)
現在最も詳しい「山岳気象本」として刊行。図表500点以上を駆使して、従来の天気図から最新のデジタルデータ活用法まで、山岳気象の基礎から発展までを総解説。
山岳気象予報士で恩返し
頼れる山岳気象予報は、どのようにして生まれてくるのか?山の天気のスペシャリストが、初の書き下ろし!天と山と人が織りなす気象のナルホド!
\本日限定ポイント5倍!/
Yahoo!で見る空を眺めて・・・

この記事を読んでいる人にはこちらもおすすめ
紹介されたアイテム

山の天気リスクマネジメント (山登りAB…
山岳気象大全 (山岳大全シリーズ)

山岳気象予報士で恩返し