春を告げる白いじゅうたん!森の中に広がる可憐な花「ニリンソウ」

2022/01/14 更新

北海道から九州まで、春の訪れを告げる可憐な花「ニリンソウ」。早春の森の中、一面に群生する姿はまるで白いじゅうたんに例えられます。そんなニリンソウの特徴や生態、おすすめの名所などをご紹介します!


アイキャッチ画像出典:PIXTA

春の訪れを告げる「ニリンソウ」

ニリンソウ
出典:PIXTA
早いエリアでは3月、早春の山に可憐に咲き誇るニリンソウ。
葉が茂る前の明るい広葉樹の森の中、グランドカバーのように群生する姿は、まるでメルヘンの世界。北海道や東北では「フクベラ」とも呼ばれ、毎年、春の訪れを感じる花として親しまれています。

2輪咲く、ニリンソウの特徴は?

ニリンソウ
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ニリンソウ(二輪草)は、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。北海道・本州・四国・九州に分布しており、その名の通り、1本の茎に2輪咲きます。
その特徴から、花言葉は「友情」「協力」「ずっと離れない」。そして、そのほかにも色々な特徴がある花でもあります。

長く咲いて見えるのは1輪ずつ咲くから

ニリンソウ つぼみ
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花が咲いているニリンソウをよく見ると、もう一つはつぼみのまま。二輪咲くニリンソウですが、その二輪は同時に咲くわけではありません。
花が長く咲いているように見えるのは、まず1つが先に咲き、終わりかけにもう1つ咲くから。

地下茎で増えるから大群落を作りやすい

ニリンソウ 地下茎
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ニリンソウは単独で咲いているようなことはほとんどなく、群落を形成することが多いのも特徴。それは地下茎で増える多年草であることが理由で、見渡す限り一面ニリンソウという大群落を楽しめる名所もあります。

ニリンソウは食べることができる!?

ニリンソウとトリカブト
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北海道や東北では昔から食用として親しまれてきました。おひたし、煮物、汁の実などに使えば、シャキシャキとした歯ごたえが楽しめますが、アクが強いのでしっかりと茹でて水でさらして食べる必要があります。

しかし、葉が有毒のトリカブトと似ているので要注意。頻繁に誤食事故が発生しています。摘む時は採取可能な場所で、花が咲いているものを1本ずつ取りましょう。

緑色のニリンソウはかなりレア

 緑色のニリンソウ
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ごくまれに緑色のニリンソウが群落に紛れていることがあります。実は白い花びらのように見える部分はガク。そのガクが緑色になった変異体でミドリニリンソウと呼ばれます。かなりレアなのでニリンソウの群落を見かけたらじっくり探してみましょう。見つけたらいい事があるかも!?

ニリンソウを見に行こう!

ニリンソウは日本各地で見ることができます。名所の中から厳選した、おすすめの場所を紹介します。

野草園のニリンソウ群落|【北海道】めむろ新嵐山スカイパーク 野草園

芽室町のニリンソウ
出典:PIXTA(芽室町のニリンソウ)

見ごろ:5月初旬~中旬

広大な十勝平野を見下ろす展望台が人気の「めむろ新嵐山スカイパーク」。その展望台入口の野草園は、ニリンソウの群生地として毎年多くの人が訪れる人気スポットです。野草園には遊歩道が整備され、一面に咲くニリンソウを見ながら散策できます。
めむろ新嵐山スカイパーク

ブナの森散策路に広がるニリンソウ|【岩手県】安比高原

安比高原
出典:PIXTA(安比高原)

見ごろ:5月

スキー場や牧場、ホテルなどリゾート地として人気の安比高原。その中に、自然林を散策できる「散策路あるぐぅ」があり、ブナの森の中に広がるニリンソウを見ることができます。整備されたコースを、30分、60分、90分と体力に合わせ歩くことができます。安比高原

南高尾のニリンソウロード|【東京都】南高尾

ニリンソウ(イメージ)
出典:PIXTA(ニリンソウ(イメージ))

見ごろ:4月上旬~5月上旬頃

多くの登山者で賑わう高尾山を南へ外れると南高尾。春の南高尾はニリンソウの群落で人気です。高尾山口駅から西山峠へ至る林道や入沢川沿いの谷はどこまでも続くニリンソウロードとして多くの人が訪れます。


ハルニレの森の白いジュウタン|【長野県】上高地

徳沢キャンプ場とニリンソウの群落
出典:PIXTA(徳沢キャンプ場とニリンソウの群落)

見ごろ:5月中旬~6月上旬

日本を代表する山岳リゾート地の上高地。開山後の5月中旬から6月上旬、明神池から徳沢に至るハイキングコースのいたるところでニリンソウの群落を見ることができます。ハルニレの森の下、緑と白のニリンソウのジュウタンは、上高地の春の風物詩として多くの登山者が訪れる人気スポットになっています。


金剛山のお花畑|【大阪府】金剛山 カトラ谷

金剛山のニリンソウ
出典:PIXTA

見ごろ:4月中旬~5月

関西で人気の金剛山、その中腹にあるカトラ谷の春は、谷を埋めるニリンソウの群生が有名です。そのきれいなお花畑とは裏腹に、周辺の登山道は険しくハシゴや岩場の渡渉もありスリル満点。崩壊している箇所もあるので注意が必要です。


ニリンソウに囲まれる散歩道|【福岡県】井原山 水無谷

井原山のニリンソウ
撮影:筆者

見ごろ:4月上旬~5月上旬頃

花の山として知られる福岡県の井原山(いわらやま)の水無谷は、名前と違い水量豊かな沢沿いの登山道が続きます。夏のオオキツネノカミソリの大群生が有名ですが、春はニリンソウに囲まれる谷になります。登山道は緩やかで歩きやすいため、ニリンソウの散歩道として散策を楽しむ人が多く訪れます。

糸島市観光協会|井原山

イチリンソウもサンリンソウ、クリンソウもある!

名前が似ている花として、イチリンソウやサンリンソウ、クリンソウもあります。ちょっと紛らわしいのでまとめてみました。

イチリンソウ

イチリンソウ
出典:PIXTA
イチリンソウ(一輪草)は、ニリンソウと同じキンポウゲ科イチリンソウ属。似たような花で、花期も同時期、しかもニリンソウと同じエリアに咲くことが多いですが、ニリンソウよりも大柄な花で花丈も高いので、よく見ると見分けがつきます。

サンリンソウ

サンリンソウ
出典:PIXTA
サンリンソウ(三輪草)は、ニリンソウと同じキンポウゲ科イチリンソウ属で北海道から中部以北に分布しています。花期が6~7月で初夏、花茎は高さ15-30cmとニリンソウより高い花。 見た目がかなりん似ていますが、ニリンソウは葉柄がなく、サンリンソウは葉柄があります。茎から直接葉が出ているのがニリンソウとなるので、ぜひ探してみてください。

クリンソウ

クリンソウ
出典:PIXTA
クリンソウ(九輪草)は、ニリンソウと全く違うサクラソウ科サクラソウ属。画像のように姿も全く違います。これは絶対間違えませんね。

ニリンソウに会いに春の山へ

ニリンソウ
出典:PIXTA
ニリンソウは北海道から九州まで、しかも身近な山に群生することから、登山する人なら見たことが無い人はほとんどいないでしょう。決して珍しい花ではありませんが、長い冬が終わり、春、真っ先に咲き乱れる白い花を見ると、山のシーズンが到来したことを感じワクワクさせてくれます。
春の山へニリンソウに会い行きましょう!

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黒田猫太郎

IT関連の超インドア人間が、パートナーの影響で山人間に。今では、パートナーよりも山にはまってしまいました。九州を中心に山歴20年。なのに、一向に上級者になる気配が無い、猫好き酒好きのヘタレ山ヤです。パートナー&猫3匹と同居中。愛車ジムニーで山を徘徊しています。

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