カモシカに出会いやすい場所と時間帯
カモシカは、山岳地帯や森林を住処にしているので、登山中に偶然出会う可能性も否定できません。登山道でバッタリ遭遇したり、樹木の茂みからじっとこちらを見つめる視線で気づくなんてことも。
昔は標高の高いところや、山の奥深いところでしか出会いませんでしたが、現在は山林が近くにある住宅街のほか、エサを求めて田畑に現れることもあります。カモシカは夜間に限らず、日中も活動することが知られているので、出逢う時間帯は昼夜を問いません。
偶然出くわした時の対処方
登山中に偶然カモシカに遭遇した場合は、必要以上に近寄ったりせず、後退りしながら静かにその場を立ち去りましょう。至近距離で突然出会ったり、刺激を与えたりして興奮させなければ、多くはそのまま逃げて行きます。
クマではありませんが、こうした野生動物との事故を防ぐ意味では、熊鈴にも一定の効果が期待できます。あらかじめこちらの気配を伝えることで、向こうから離れていくでしょう。
基本的には、カモシカから人を襲うことはありません。特別天然記念物でもありますので、見つけてもやさしく見守ってください。また、保護の対象動物なので、万が一傷つけたり死なせてしまった場合は、法律により罰せられることもあります。
(誤ってカモシカとの交通事故を起こした場合も、しっかりと届け出をしましょう。ひき逃げとなると罰則が適応させるケースが報告されています。)
◆むやみに近寄らない
◆驚かさない
◆遭遇したらゆっくりと後退り
◆逃げ道をふさがない
◆音を出し、こちらの存在を伝える
カモシカによる被害について
カモシカによる農作物被害とは
特別天然記念物のカモシカですが、現在は地域によって食害をもたらす害獣と化し、被害報告も増えています。植林地の幼木の枝先を食べたり、30種類近い野菜や果樹を食べ荒らす被害も。
しかし、特別天然記念物であるが故に、捕獲することも駆除することも禁止されており、対応の難しさに農家の方々は頭をかかえています。一部の地域では、この様な被害状況から特別許可のもと、カモシカを捕獲して「個体数調整」が行われるケースも出てきています。
人間に対する被害も報告
先ほどお伝えしたように、カモシカを見つけても至近距離だったり、下手に刺激をしたりしなければ、基本的に襲われるようなことはありません。
ただ、過去には罠にかかったカモシカを逃がそうとした男性が、太ももをツノで刺されて死亡するなどの被害も報告されています。カモシカは、大型の野生動物であることに変わりはないです。追い詰められたと感じて反撃されると怪我のもとですので、状況によっては注意すべきケースがあることを認識しておきましょう。
森の哲学者カモシカをそっと見守ろう
もしも山でカモシカに出会うことがあったら、少しだけその姿を観察しながら、ゆっくり立ち去ってあげましょう。
農作物の被害なども報告されていますが、保護動物でもあります。基本的には襲うこともありませんので、出会ったらそっと見守ってあげましょう。