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山の絶景を見せてあげたい!「高齢の親との山歩き」のヒント&秋のおすすめ紅葉コース(2ページ目)

一緒に歩く際に注意すべきなのは「ペース」と「バランス」

親が快適&安全に登山を楽しむポイントは?

出典:PIXTA(親が快適&安全に登山を楽しむポイントは?)

体力や身体能力に差がある親と一緒に登山する際、どんな点に注意すれば良いでしょうか。
挙げればキリがありませんが、加齢を考慮した際に特に注意したいのがペースバランスです。

親の年齢に合わせたペースでの歩行を

無理なくおしゃべりしながら歩けるペースが快適

出典:PIXTA(無理なくおしゃべりしながら歩けるペースが快適)

一般的に、登山で「無理のない歩行ペース」は1分間の心拍数から算出した以下の数値が基準となります。

*最高心拍数=220-年齢
*適切なペース=最高心拍数の75%を超えない程度のペースでの歩行
【35歳の場合は139/分】220-35=185、185×75%=138.75
【70歳の場合は113/分】220-70=150、150×75%=112.5

この数値を見てもわかる通り、30〜40代と60〜70代では無理のない歩行ペースが違います

親の年齢に合わせた歩行ペースを意識しながら、歩きながら無理なく会話ができる」状態を維持してあげることが、疲労の防止につながります。

転倒は大ケガの原因!平衡感覚の低下に注意を

片足立ち、目を閉じた状態で何秒できますか

イラストの出典;いらすとや(片足立ち、目を閉じた状態で何秒できますか)

加齢にともなって特に衰えるのが平衡(バランス)感覚。目を閉じた状態で片足立ちの姿勢をどれくらい維持できるかで、ある程度の目安を知ることができます。

この「閉眼片足立ち」と呼ばれる状態で維持できる時間、中央労働災害防止協会の調査では下記の数値が年齢ごとの平均とされています。

*20歳:約38〜40秒
*30歳:約32秒
*40歳:約24〜25秒
*50歳:約16〜17秒
*60歳:約9〜10秒

つまり平衡感覚は60歳になると40歳の約半分以下、20歳の約4分の1程度まで低下してしまうのです。バランス感覚の低下によって引き起こされる転倒が原因になってケガをしてしまい、長期療養や寝たきりになってしまったら一大事。

足場が不安定なガレ場や雨などで足元が滑りやすい状況では、私たちが思っている以上に親はバランスを取りづらくなっているのです。なるべくゆっくり歩いたり、場合によっては平衡感覚をサポートするトレッキングポールを貸して、転倒事故を防ぐための配慮が大切です。

登山初心者の親にもおすすめ!秋を満喫するコース

那須岳・姥ヶ平の紅葉と茶臼岳

出典:PIXTA(那須岳・姥ヶ平の紅葉と茶臼岳)

それでは、登山初心者の親と一緒でも紅葉を満喫するおすすめコースをご紹介。ロープウェイや山岳道路などを利用して歩行時間を短縮したり、天候や体調次第でルート変更可能な登山コース、アップダウンの少ないハイキングコースまで、関東甲信エリアの紅葉名所をピックアップしました。

谷川岳(群馬県・1977m)

紅葉の谷川岳

出典:PIXTA(紅葉の谷川岳)

親の世代には「魔の山」という認識を持たれがちな谷川岳ですが、谷川岳ロープウェイと峠リフトを利用すれば標高1502mの天神峠駅までアクセス可能。ここからの天神尾根往復コースなら、初心者でも登頂できます。

天候次第ではピークハントにこだわらず、あまたのクライマーが伝説を残した一の倉沢へのハイキングもおすすめ。片道約1時間ほどの林道歩きで、迫力満点の岩壁を間近に望むことができますよ。

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