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アイスキャンディに登ろう!憧れのアイスクライミングチャレンジへのイロハを教えます(2ページ目)

トップロープのセット

一般的なアイスクライミングには“リードクライミング”など数種類の登攀方法がありますが、アイスキャンディは“トップロープ”と呼ばれる登攀方法のみ許可されています。
まずは、トップロープをアイスキャンディにセットしましょう。
※写真の両サイドにある矢印を押すか、横にスワイプすると写真が変わります。

撮影:washio daisuke

(1)南面の階段から、アイスキャンディの屋上に登ります
(2)建物にすると5階建の構造です
(3)赤色の単管パイプにソウンスリングを巻き付け、スクリューゲート式安全環付カラビナをセットします
(4)バックアップとして別の赤色の単管パイプにスリングとカラビナをセットします
(5)2つのカラビナ(安全環は締める)にロープを通して、下に垂らします

これで、トップロープのセット完了。階段を降りて、垂らしたロープに戻りましょう。

クライマー・ビレイヤーへのロープのセット

ロープの両端をそれぞれクライマー・ビレイヤーにセットします。正しく実践しないと事故に直結、写真をしっかりご覧ください。
※写真の両サイドにある矢印を押すか、横にスワイプすると写真が変わります。

撮影:washio daisuke

(1)垂らしたロープの両端をクライマー・ビレイヤーに連結します
(2)2枚のスクリューゲート式安全環付カラビナを使用してクライマーのハーネスにロープをセットします
(3)確保器にロープを通します
(4)確保器と共にビレイヤーのハーネスにロープをセットします(クライマー・ビレイヤーともカラビナの安全環はしっかり締める)
(5)確保器にロープを通す向きを間違えないようにしましょう

これで、登攀準備は完了です。

いよいよアイスキャンディに登攀!

ロープを着実にセットしたら、いよいよアイスキャンディに登攀です。クライマー:天野ガイド/ビレイヤー:筆者のコンビでアイスキャンディにチャレンジします。
※写真の両サイドにある矢印を押すか、横にスワイプすると写真が変わります。

撮影:washio daisuke

(1)ビレイヤーは常にロープがピンと張った状態になるよう、確保器へロープをたぐり寄せます
(2)クライマーは着実にアイスアックスを氷に打ち込みます
(3)クライマーは足をなるべく小刻みに動かしてアイゼンを氷に蹴り込みます
(4)クライマーは最上部まで登攀したら「降ります」とビレイヤーに声をかけます
(5)ビレイヤーは少しずつロープを送り出し、それに合わせてクライマーは氷を足底で蹴るように下降します

クライマー・ビレイヤーのそれぞれの動きを見ながら、登攀から下降まで一連の流れを動画でご覧ください。

撮影:washio daisuke(ビレイヤー=筆者はアイスクライミング初体験のためロープさばきに不慣れな部分があります点、ご了承ください)

アイスクライミングの注意点

アイスクライミング

撮影:washio daisuke(アイスクライミング特有の危険を理解しておきましょう)

最後に、アイスクライミングの注意点を解説。アイゼン・アイスアックスなどの装備を使って氷に登攀するというこの登攀ジャンルならではのリスクを、動画で理解してください。

撮影:washio daisuke

あなたもチャレンジしてみませんか?

アイスキャンディ 赤岳鉱泉

撮影:washio daisuke

さて、今まで漠然としていたアイスキャンディ登攀のイメージが湧いたでしょうか。とは言え、トップロープの支点構築やロープでのビレイなどはミスの許されない専門領域。
赤岳鉱泉では、小屋番がビレイヤーを努める初心者体験会やプロガイドを招聘しての鉱泉道場などイベントも実施しています。SNSをチェックして、まずは参加してみましょう。

赤岳鉱泉・行者小屋|公式Instagram
赤岳鉱泉・行者小屋|公式Facebook
ブログ|鉱泉日誌

 監修:天野和明ガイド

天野和明ガイド

撮影:washio daisuke

クライマー・国際アスピランガイド。2009年にインドヒマラヤ・カランカ北壁のアルパインスタイル初登攀により、 登山界のアカデミー賞と呼ばれるピオレドール賞を日本人として初めて受賞。現在は石井スポ ーツ登山学校校長として、スタンダードな登山技術、知識の伝達や後進の育成に努めている。201912月に は、著書『ヤマケイ登山学校 雪山登山』(山と渓谷社)を刊行。
石井スポーツ登山学校|ホームページ

取材協力:赤岳鉱泉・行者小屋 栁澤太貴さん

柳沢太貴さん

撮影:washio daisuke

赤岳鉱泉・行者小屋の4代目若旦那。アイスキャンディの組立てや解体の際には、自ら危険な最上部に登って作業を指示しています。様々なブランドや企業とコラボしたイベント「アイスキャンディフェスティバル」など、次々と新しい取組みを実践している若き小屋番です。
赤岳鉱泉・行者小屋|ホームページ

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