<第2位 キイロスズメバチ>
・体長:17~26mm
・見た目:全体的にオレンジ色が強く、他の種よりも毛が多いのが特徴。
・生息地域:本州、四国、九州(※北海道では、エゾキイロスズメバチが分布)
・営巣場所:木の枝、軒下などの開放的な場所や、木の中の空洞、床下、天井裏などの閉鎖的な場所まで様々。営巣空間が狭くなると別の場所へ引っ越しする。
・特徴:活動時期は5~11月。5~7月は閉鎖空間で営巣するため、巣が発見できないことが多く、8月以降の引っ越し後に巣を目撃することが多い。
オオスズメバチよりも体は小さいが、巣は在来のスズメバチ類では最も大きな巣を作り、時に1500匹規模の大型の巣ができあがる。
飲み残した缶ジュース、生ゴミなどをエサに利用することもでき、人との距離が近く、事故が起こりやすいスズメバチ。
<第1位 オオスズメバチ>
・体長:27~45mm
・見た目:スズメバチ界最大種のスズメバチで、非常に大型。特に女王バチや夏以降の働きバチは体サイズが大きく、4cm近くにも及ぶ。
・生息地域:北海道、本州、四国、九州。
・営巣場所:土の中、木の根っこ付近、木の洞などの閉鎖空間、まれに住宅の床下などにも営巣する。
・特徴:活動時期は5~11月頃で、スズメバチ類では攻撃性が最も高く、また体も大きいため毒量も多く、受傷時の被害が大きい。
キイロスズメバチなど、他のスズメバチを襲うこともあり、スズメバチ類の中では最も注意したいスズメバチと言えるが、住宅地では比較的数が少なく、山地里山に多い傾向にある。
なぜ襲ってくるのか?
スズメバチの攻撃対象
・幼虫のエサになる昆虫
・餌場を荒らす(と見なした)敵
・巣に危害を加える(と見なした)敵
人間が刺される事故の多くは、(無意識にでも)巣に近づいてしまい、襲われるというケースです。特にオオスズメバチは土の中に巣を作ることが多く、ハイキングなどで気付かない間にスズメバチの攻撃範囲に入ってしまい、事故に遭うケースが多く見られます。
スズメバチの発する危険信号
スズメバチは巣に近づく相手(数m~10m程度の範囲)に対して「威嚇行動」をとります。
・相手の周りをしつこく飛び回る
・タックルしてくる
・アゴを噛み合わせて「カチカチ」という音を出す
ハチの接近に驚いて騒いだり、はたき落そうとするなどの大きな行動をとると余計にハチが興奮して危険です。
警戒音を出したり、タックルしてくる威嚇は最後の警告段階なので、ハチが周りを飛ぶようなことがあれば、早めにそこから静かに立ち去る方が無難です。
距離や状況によっては、こうした威嚇をすることなく攻撃してくることもあるほか、人間側がカチカチ音に気が付かない場合もあります。ハチが周囲を飛び回る段階で、静かにゆっくりしゃがむか姿勢を低くして、静かにその場を離れることが重要です。
対策方法は?
スズメバチのいそうな場所へ行くときは、以下の項目に注意しましょう。
・香水、化粧品、整髪料などをつけない(スズメバチはニオイに対して敏感なため)
・黒色、暗色の服を避け、長袖・長ズボンを着用する(黒色に対して敏感に反応する性質があることと、素肌を出さないことで被害を抑える)
・帽子を被る
弁当やスポーツドリンクなどのニオイに反応して、エサ取り目的で寄ってくることもあります。スズメバチに対しては、「ニオイ」、「色」、「動き」の3点に注目しながら対策をとることが大切です。