〈登山×温泉〉黄金コンボをもっと堪能しよう
登山の楽しみの一つである「下山後の温泉」。登山で疲れていても、温泉に浸かると疲れも癒やされますよね。たまには「温泉」から探してみない?
下山後の温泉を探す方法としては、登る山を決めてからその付近で探すというのが一般的。でもたまには趣向を変えて、温泉を決めてから、その近くの山に登るという計画を立ててみるのはいかがでしょうか?
今回、「下山後に登山の疲れを癒やすのにおすすめの温泉」を、温泉の知識と入浴法を身に着けた、いわば温泉のスペシャリストである”温泉ソムリエ家元”の遠間さんに教えてもらいました。
ご自身の無理のないスケジュールで、日帰りや泊まりなどの計画を経ててくださいね。登山と温泉のセットを最大限に楽しむために、
おすすめの日帰り温泉【東日本篇】
まずご紹介するおすすめの温泉は、東日本の北海道、東北、関東、北信越エリアから。6つの日帰り温泉をご紹介していきます。①北海道ニセコ五色温泉「ニセコ五色温泉旅館」
地底から湧き出たばかりの源泉100%の温泉。露天風呂は景色が開けており、ニセコアンヌプリやイワオヌプリなどの山々を望むことができます。温泉につかりながら、雪解けの新緑や秋の紅葉など、1年を通して美しい自然の景観を堪能できます。
【施設情報】
〈住所〉北海道虻田郡ニセコ町字ニセコ510番地
〈電話〉0136-58-2707
〈営業期間〉通年
〈営業時間〉夏季(5月~11月)9:00~20:00、冬季(12月~4月)10:00~19:00
〈料金〉大人800円(中学生以上)、小人 500円(5歳~小学生)
温泉ソムリエ
色も美しく疲れを癒す血管拡張効果が高い硫黄泉。
春先は残雪の中、雪見風呂が楽しめるのが魅力です。
春先は残雪の中、雪見風呂が楽しめるのが魅力です。
ニセコ五色温泉旅館
■近くでおすすめの山は『ニセコアンヌプリ』

②山形県蔵王温泉「大露天風呂」
強酸性の硫黄泉の蔵王温泉。肌と血管を若返らせる美人づくりの湯として有名で、美肌効果も期待できます。蔵王温泉大露天風呂の脱衣所などは、釘を使用しないで作られた趣のある建物です。川のせせらぎを聞きながら、自然の中で入る温泉は格別です。【施設情報】
〈住所〉山形市蔵王温泉荒敷853ー3
※カーナビ利用の場合は電話番号を入力
〈電話〉023-694-9417
〈営業期間〉2022年シーズンの営業が未定
※降雪時等は営業しない場合あり
〈営業時間〉 6:30~18:00(最終受付17:30)
〈料金〉大人600円、子供(12歳未満)350円
温泉ソムリエ
自然の中にある温泉で登山愛好家にはたまらない露天風呂。
疲れを癒す効果が高い硫黄泉です。
疲れを癒す効果が高い硫黄泉です。
山形県蔵王温泉「大露天風呂」
■近くでおすすめの山は『蔵王山』
宮城県と山形県の県境に位置する蔵王連峰。神秘的なエメラルドグリーンの火口湖が見事です!さまざまな登山コースがあり、ビギナーも安心して楽しむことができます。蔵王山は活火山なので訪れる前には、気象庁などのHPで噴火情報を確認するようにしましょう。
③群馬県万座温泉「万座プリンスホテル」
万座温泉は硫黄成分含有量が日本一で、1日の湧出量は540万リットルを誇る温泉。標高1,800mに位置し、通年で利用できる温泉の中で最も高い場所にあり景観抜群。男女合わせて6つの露天風呂と4つの内風呂を楽しむことができます。【施設情報】
〈住所〉群馬県吾妻郡嬬恋村万座温泉
〈電話〉0279-97-3111
〈営業期間〉通年
〈営業時間〉11:00~16:00(最終受付15:00)
〈料金〉大人1,300円、子ども(小学生)650円
温泉ソムリエ
標高1,800mに位置する絶景を楽しめます。混浴もあるので、男女揃って山談義で盛り上がれるかもしれません。
群馬県万座温泉「万座プリンスホテル」
■近くでおすすめの山は『草津白根山』

④ 栃木県那須温泉「鹿の湯」

【施設情報】
〈住所〉栃木県那須郡那須町湯本181
〈電話〉0287-76-3098
〈営業期間〉通年
〈営業時間〉8:00~18:00(最終受付17:30)
〈料金〉大人500円、子ども(小学生)300円
温泉ソムリエ
温度別に浴槽が浴槽が分かれており、好みの湯温を楽しめます。
これぞ共同浴場という情緒があり、温泉もかけ流し。
これぞ共同浴場という情緒があり、温泉もかけ流し。
栃木県那須温泉「鹿の湯」
■近くでおすすめの山は『那須岳』

⑤長野県熊の湯温泉「熊の湯ホテル」
希少な翡翠色の温泉が自慢。湯上りはつるつるで、化粧水をした後のようなすべすべお肌になれる温泉です。桧の香りで癒される内風呂とふたつの露天風呂。源泉かけ流しで贅沢なひと時が過ごせます。【施設情報】
〈住所〉長野県下高井郡山ノ内町平穏7148
〈電話〉0269-34-2311
〈営業期間〉通年
〈営業時間〉12:30~15:30(平日)、12:30~15:00(土日祝)
〈料金〉大人1,200円(タオル付)、子ども(小学生まで)700円
温泉ソムリエ
山に囲まれた志賀高原に位置し、エメラルドグリーンの色鮮やかな温泉が魅力。露天風呂もあるが、情緒ある内湯が特に良い。
長野県熊の湯温泉「熊の湯ホテル」
■近くでおすすめの山は『笠岳(笠ヶ岳)』
笠岳の標高は2,075m。特徴的な尖った形状で、山頂からは360℃の絶景が楽しめます。所要時間4時間の登山は、本格的な山登りを体験したい人にもおすすめ。
⑥ 新潟県蓮華温泉「蓮華温泉ロッジ」
脱衣所もない大自然の中の温泉が満喫できます。内湯があるロッジのフロントで申し込みをしてから入浴可能。4つの異なる源泉の野天風呂は全て男女混浴ですが、そのうちのひとつが女性優先になっています。ひとつひとつの温泉は5~10分程度の距離があるので、歩きやすい靴が必須です。【施設情報】
〈住所〉新潟県糸魚川市大所991
〈電話〉090-2524-7237
〈営業期間〉3月下旬~10月20日
※車両通行可能時期は6月下旬から10月20日頃まで
〈営業時間〉9:30~17:00
〈料金〉大人800円、子ども500円
温泉ソムリエ
まさに登山道の中にある絶景露天風呂。4つの露天風呂があるが、特に「仙気の湯」と「薬師湯」の絶景がおすすめ。
新潟県蓮華温泉「蓮華温泉ロッジ」
■近くでおすすめの山は『白馬岳』

日本最大規模の雪渓で有名な白馬岳。滑落防止のための装備は万全に!夏場は登山初心者も楽しめるルートもあり、家族連れでの登山も可能です。気温が低くなり、悪天候となる場合もあるので天気予報のチェックはお忘れなく。
おすすめの日帰り温泉【西日本篇】
続いてご紹介するのは、西日本の近畿、中四国、九州エリアから3つの日帰り温泉です。これらのエリアにはどのような素敵な温泉があるのでしょうか。さっそく見ていきましょう!⑦兵庫県有馬温泉「太閤の湯」

※2019年3月31日まで修繕工事のため「太閤の湯」は休館しています
【施設情報】
〈住所〉神戸市北区有馬町池の尻292-2
〈電話〉078-904-2291
〈営業期間〉通年(リフレッシュオープン2019年4月1日~)
〈営業時間〉10:00〜22:00(最終入館21:00)
〈料金〉大人2,640円(平日)/2,860円(土日祝)、小学生1,239円(平日)/1,430円(土日祝)、3~5歳児 440円(平日)/550円(土日祝)
※別途入場税75円
温泉ソムリエ
金泉、銀泉と2つの源泉が楽しめる。金泉の濃さは日本屈指で、切り傷に効果的です。
兵庫県有馬温泉「太閤の湯」
■近くでおすすめの山は『六甲山』

⑧ 島根県温泉津温泉「薬師湯」

【施設情報】
〈住所〉島根県大田市温泉津町温泉津
〈電話〉0855-65-4894
〈営業期間〉通年
〈営業時間〉平日9:00~21:00、土日祝8:00~21:00
〈料金〉大人500円、子ども200円
温泉ソムリエ
浴槽には温泉の石化した成分がビッチリ着いた、温泉愛好家垂涎の温泉。もちろん源泉かけ流し。登山とともに世界遺産を楽しんだ後につかりたい。
島根県温泉津温泉「薬師湯」
■近くでおすすめの山は『三瓶山』

⑨大分県長湯温泉「ラムネ温泉館」

【施設情報】
〈住所〉大分県竹田市直入町大字長湯7676-2
〈電話〉0974-75-2620
〈営業期間〉通年※毎月第1水曜日は休館日(※1月と5月は第2水曜日に移動)
〈営業時間〉10:00~22:00
〈料金〉大人500円、子ども(3歳~小学生)200円
※家族風呂1時間2,000円
温泉ソムリエ
露天風呂は入った瞬間に体中に泡がつく。この炭酸ガスが血管を拡張してくれるので、登山の疲れが取れやすい。ぬるいので、その名の通りじっくり長湯できるのが嬉しい。
大分県長湯温泉「ラムネ温泉館」
■近くでおすすめの山は『久住山』

もっと温泉を楽しむ方法を聞いてみた
温泉ソムリエに、「登山の疲れを癒やすのにおすすめの泉質や入浴方法」を聞きしました。登山後の疲れにおすすめの泉質は?
温泉ソムリエ
硫黄泉や二酸化炭素泉などのガスが含まれる温泉は、血管拡張効果が高いので疲労回復効果があります。また、
塩化物泉(体が温まりやすい温泉)は血行が促進され、疲労回復に期待ができるので温泉選びの目安にしてみてください。
塩化物泉(体が温まりやすい温泉)は血行が促進され、疲労回復に期待ができるので温泉選びの目安にしてみてください。
おすすめの入浴方法は?
温泉ソムリエ
「温冷交互浴」です。①肩までお風呂につかる②足に水をかけるを2回繰り返し、最後に肩までお湯につかります。足の血管が広がると全身の血のめぐりがよくなり、特に疲労が蓄積した下半身の血管拡張効果で、疲労が回復されやすくなります。
入浴の際に注意することは?
温泉ソムリエ
「登山後はすぐに入浴したいところですが、体を動かしたときは疲労箇所に血液が集中します。その血液を分散させないために、登山後は30分ほど横になって休んでから入浴されることをおすすめします。
下山後にも最高のご褒美を準備しよう
「登山で疲れた体に温泉」本当に最高の組み合わせです!登山は山頂の爽快感も魅力ですが、下山後に温泉がまっているかと思うと楽しい気分で下山できますよね。好みの温泉がわからない人は、さまざまなタイプの温泉に入ってみるのがおすすめです。
温泉を教えてくれた人
温泉ソムリエ家元 遠間 和広さん温泉ソムリエ協会公式サイト