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奥大日岳

奥大日岳|聳え立つ剱岳を拝みに。登山コースと大日三山縦走コース

奥大日岳は富山県、立山連峰の大日尾根に座する山です。コース中や山頂から、迫力ある剱岳を拝めることで人気。立山ならではのお花畑や紅葉も美しく、夏から秋にかけて多くの登山客が訪れます。立山室堂からの登山コースと、奥大日岳・中大日岳・大日岳と「大日三山」を縦走するコースをご紹介。宿泊地をうまく使って、体力に合わせた計画を立てましょう。聳え立つ剱岳を拝みに、奥大日岳へ!

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目次

アイキャッチ画像出典:PIXTA

迫力の剱岳を間近に望む!奥大日岳(おくだいにちだけ)

奥大日岳
出典:PIXTA
標高山頂所在地山系最高気温(6月-8月)最低気温(6月-8月)
2611m富山県中新川郡立山町・上市町飛騨山脈14.3℃5.6℃
参考:ヤマレコ

北アルプスの立山連峰から西へ延びる大日尾根の主峰、奥大日岳。標高は2,611mで、日本二百名山に数えられています。立山や剱岳などと同じく、修験の山として古くから信仰されてきた山でもあります。

迫力の「剱岳」を拝めるコース

奥大日岳から望む剱岳
提供:ヤマレコ/moryu(奥大日岳から望む剱岳)

奥大日岳の魅力は、なんと言っても迫力の剱岳を間近で望むことができること。奥大日岳へのコースの途上から剱岳が徐々に姿を現し、特徴的な鋭い山頂や荒々しい山容を存分に楽しむことができます。

気持ちの良い稜線歩き

奥大日岳の稜線
提供:ヤマレコ/coral_reef(奥大日岳に向けての稜線)

気持ちの良い稜線歩きができることも奥大日岳の魅力のひとつ。奥大日岳までは危険な箇所もなく、周囲の景色を堪能しながら登ることができます。立山の美しい山々を眺めながらの登山は奥大日岳ならではです。

美しい高山植物・紅葉も魅力

奥大日岳のチングルマ
提供:ヤマレコ/silverboy(奥大日岳に咲くチングルマ)

夏季の登山シーズンには室堂周辺や奥大日岳への稜線上で、チングルマやミヤマキンバイなど多くの高山植物を見ることができます。また、9月下旬から10月上旬にかけては一面紅葉で美しく色付き、夏とはまた違った景色を望むことができるでしょう。

奥大日岳の天気と地図をチェック

奥大日岳に行く前に現地の天気をこちらでCHECK!また、事前に地図を用意してルートを確認してください。

奥大日岳のふもと(立山町)の10日間天気

日付 12月01日
(月)
12月02日
(火)
12月03日
(水)
12月04日
(木)
12月05日
(金)
12月06日
12月07日
12月08日
(月)
12月09日
(火)
12月10日
(水)
天気 雨時々曇
雨時々曇
曇一時雨
曇一時雨
曇のち雪か雨
曇のち雪か雨
曇時々雪
曇時々雪
雪か雨のち曇
雪か雨のち曇
晴
晴時々曇
晴時々曇
曇
曇
曇時々雨
曇時々雨
気温
(℃)
20
8
16
8
9
8
5
0
4
2
10
-3
13
4
11
6
10
3
10
2
降水
確率
70 60 80 90 90 10 40 40 40 90

奥大日岳の登山指数

日付 12月02日
(火)
12月03日
(水)
12月04日
(木)
12月05日
(金)
12月06日
登山
指数
A C C C A
登山指数の留意点

登山をするための快適さを、山頂や山麓の気象条件から、気象学的知見を用いて登山指数A~Cで表現をしています。降水量、風速、雲量などを総合的に考慮し、気象条件を独自計算したものです。
ただし、以下のリスクは含まれておりません。

  • 雷の発生の可能性
  • 前日の天気による道のぬかるみ
  • 局地的大雨
  • 土砂災害の発生の可能性
  • 雪崩の発生の可能性
  • 噴火の可能性
  • 積雪の有無
  • 濃霧
  • 低温または高温
  • 虫やヒルなどの発生状況

山の天気は大きく変わりやすいため、登山指数はあくまで目安としてご利用頂き、最新の気象データや天気図、各登山道情報をご確認ください。
なお、本情報に基づいた行為において発生したいかなる人物の負傷・死亡、所有物の損失・損害に対する全ての求償の責は負いかねます。ご了承下さい。

奥大日岳周辺の山と高原地図

室堂~奥大日岳登山コース

まず最初に紹介するのは、奥大日岳を往復するコース。危険箇所はなく、稜線や山頂から剱岳の眺望を存分に楽しむことができます。

室堂~奥大日岳登山コース

合計距離: 11.84 km
最高点の標高: 2569 m
最低点の標高: 2265 m
累積標高(上り): 1691 m
累積標高(下り): -1691 m
【体力レベル】★★★☆☆
日帰り
コースタイム:約6時間35分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★★☆☆
・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要
凡例はこちらをクリック:グレーディング表

室堂(85分)→新室堂乗越(120分)→奥大日岳(100分)→新室堂乗越(90分)→室堂

出発してから雷鳥平辺りまでは整備された道を歩きます。みくりが池に映る美しい山々の姿は一見の価値あり。

みくりが池
出典:PIXTA(みくりが池)

雷鳥平を過ぎ、浄土沢に架かる木橋を渡るといよいよ登山らしくなってきます。やや傾斜のある、岩の多い登山道を進みましょう。

コース中の橋
提供:ヤマレコ/moryu(称名川の木橋)

ガレ場の急登が終わると足元は木道になり、新室堂乗越に到着です。新室堂乗越からは気持ちの良い稜線歩きがスタート。夏には可憐な高山植物が咲き誇るお花畑が出迎えてくれます。

奥大日岳への道
提供:ヤマレコ/moryu(室堂乗越から奥大日岳への道)

開放感たっぷりの景色を楽しみながら進むと、右側に剱岳の荘厳な姿も見え始めます。

コース中から望む剱岳
提供:ヤマレコ/junashi(コース途中から望む剱岳)

2時間ほど稜線を進むと、ついに奥大日岳へ到着です。

奥大日岳山頂
提供:ヤマレコ/junashi(奥大日岳山頂)

頂上からは大きく迫りくる剱岳の姿が。360度圧巻の眺望が、登ってきた疲れを吹き飛ばしてくれます。

奥大日岳から見る剱岳
提供:ヤマレコ/junashi(奥大日岳から望む剱岳)

下山は来た道を戻ります。景色を楽しみながらも足元には気をつけて室堂まで帰りましょう。

宿泊施設・温泉情報

室堂から雷鳥平にかけてのエリアにはいくつかの宿泊施設があります。1泊する場合はそちらを利用するのがおすすめ。温泉の日帰り入浴もあるので、泊まらない人も下山後にぜひ立ち寄ってみては。

みくりが池温泉
みくりが池温泉

出典:PIXTA

日本一高所にある天然温泉。内湯のみですが大日連峰のパノラマ広がる雰囲気の良い木造の浴室です。地獄谷から湧く上質の源泉を汲み上げた温泉は、白濁で硫黄の香りがするのが特徴的です。部屋は相部屋と個室、食事は和食中心となっています。

所在地:室堂ターミナルより徒歩約15分、みくりが池の傍
電話番号:076-463-1441
営業期間:4月中旬~11月下旬
※毎年6月半ばから1ヶ月ほど館内工事のため休業
収容人数:120名

 料金
宿泊(相部屋)9,300円
日帰り入浴(大人)700円

みくりが池温泉のHPを見る

らいちょう温泉雷鳥荘
雷鳥荘

出典:PIXTA

2階建ての大きな施設で、旅館並みの設備が嬉しいポイント。雷鳥沢と地獄谷が見える高台にあり、かけ流しの展望浴場が人気です。売店ではTシャツやバンダナなどオリジナルグッズも販売。

所在地:室堂ターミナルより徒歩約30分
電話番号:076-463-1664、076-463-1539
営業期間:4月中旬~11月下旬
収容人数:300名

 料金
宿泊(相部屋・1泊2食)9,450円
日帰り入浴700円

らいちょう温泉雷鳥荘のHPを見る

雷鳥沢ヒュッテ・ロッジ立山連峰
雷鳥沢ヒュッテ

雷鳥沢ヒュッテは大きな4階建ての建物。源泉かけ流しの露天風呂があり、立山三山の大パノラマを眺めながら入浴できます。また、向かい側には同系列のロッジ立山連峰があり、こちらは眺めの良い大浴場が人気です。

所在地:室堂ターミナルから徒歩40分
電話番号:雷鳥沢ヒュッテ 076-463-1835/ロッジ立山連峰 076-463-6004
(オフシーズン時:078-482-1617)
営業期間:雷鳥沢ヒュッテ 4月中旬~10月中旬/ロッジ立山連峰 7月中旬~9月中旬
収容人数:雷鳥沢ヒュッテ 250名/ロッジ立山連峰 120名

 料金
宿泊(相部屋)9,200円
日帰り入浴700円

雷鳥沢ヒュッテ・ロッジ立山連峰のHPを見る

雷鳥沢キャンプ場
雷鳥沢キャンプ場

出典:PIXTA

室堂周辺にある唯一のキャンプ場で、主に剱岳や立山縦走、奥大日岳登山者が利用するベースキャンプ。水場やトイレもありますが、混雑する時期は携帯トイレを持参する必要あり。

所在地:室堂ターミナルより徒歩45分、雷鳥平
電話番号:076-463-5401(立山自然保護センター)
営業期間:冬季休業
料金:500円

雷鳥沢キャンプ場について調べる(とやま観光ナビ)

大日三山縦走コース

続いて紹介するのは、奥大日岳・中大日岳・大日岳の「大日三山」を縦走し、称名滝へと下山するコース。奥大日岳を越えてからは鎖場や梯子も頻繁にあり、難易度が上がります。

奥大日岳~大日岳~称名滝コース

合計距離: 18.32 km
最高点の標高: 2569 m
最低点の標高: 962 m
累積標高(上り): 2290 m
累積標高(下り): -3758 m
【体力レベル】★★★★☆
日帰り
コースタイム:約10時間50分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★★★☆
・岩場、雪渓を安定して通過できる技術が必要
・ルートファインディングの技術が必要
凡例はこちらをクリック:グレーディング表

室堂(205分)→奥大日岳(120分)→大日小屋(20分)→大日岳(125分)→大日平山荘(50分)→牛首(130分)→称名滝

奥大日岳までは先ほど紹介したコースで登りましょう。
奥大日岳から大日岳方面へは、一旦大きく下って登り返し。ガレ場のトラバース道は鎖がかけられている場所もあるので慎重に進みましょう。

岩が多い登山道
提供:ヤマレコ/meguo-san(ガレたトラバース道)

梯子は焦らず慎重に。

梯子
提供:ヤマレコ/meguo-san

鎖場・梯子を過ぎると、再び緩やかで眺めの良い稜線歩きがしばらく続きます。ガレた道を登り返していくと、日本庭園のような光景が広がる「七福園」に到着。ここでは修験者の遺物も見つかっており、立山修験の場だったことが分かっています。

七福園
提供:ヤマレコ/coral_reef(七福園)

七福園を過ぎたら大日三山2つ目のピーク、中大日岳はすぐそこ。

中大日岳山頂
提供:ヤマレコ/fermin(中大日岳山頂)

中大日岳からは、大日小屋のある鞍部へ一旦下って、大日岳の頂上へと登り返します。

大日岳
提供:ヤマレコ/coral_reef(大日岳山頂)

大日岳山頂からは剱岳の堂々たる姿や富山湾までも望める大展望。

大日岳山頂からの日本海
提供:ヤマレコ/moryu(山頂から望む日本海)

景色を堪能したら大日小屋まで戻り、そこから大日平へ向け2時間ほど岩場の急坂を下っていきます。渡渉も数回あるので、気を抜かずに進みましょう。

大日平への急坂
提供:ヤマレコ/silverboy(大日平への急坂)

急坂が終わると湿原が広がる大日平。大日平山荘を経由し、牛首までは今までとうって変わって穏やかな木道歩きです。

大日平の木道
提供:ヤマレコ/fermin

牛首からはこのコースで最も急な下りがスタート。下るというよりも落ちていくと表現する人もいるほどの傾斜です。梯子やロープ場を慎重にクリアし、およそ1時間強で大日岳登山道入口に到着。

梯子
提供:ヤマレコ/fermin(梯子で一気に高度を下げる)

大日岳登山道入口から車道を20分ほど歩くと、落差350mと日本最大級の落差を誇る称名滝があります。4段に折れながら落ち行く大迫力の滝は、ぜひ立ち寄りたいポイントです。

称名滝
提供:ヤマレコ/meguo-san

称名滝から再び来た道を引き返し、称名滝バス停と駐車場のある地点まで30~40分程歩いてゴールです。

宿泊施設情報

要所に山小屋があります。ロングコースなので、自分の体力に合わせて宿泊地を決めましょう。

大日小屋
大日小屋

大日岳山頂まで20分の位置にあり、大日尾根にある唯一の小屋。眼前に剱岳を望める眺望の良さが魅力で、和室の大部屋と2段ベッドのある大部屋が利用できます。更衣室、洗面所、トイレも完備。こじんまりとしていますが、自炊できる土間があるなど山小屋らしい雰囲気も魅力です。

所在地:大日岳と中大日岳との鞍部
電話番号:090-3291-1579
営業期間:7月上旬~10月上旬
収容人数:36名

 料金
1泊2食10,000円
素泊まり6,000円
弁当1,200円

大日小屋のHPを見る

大日平山荘
大日平山荘

大日岳から急坂を下りた大日平にある2階建ての山小屋。シーズン時でも他のエリアに比べあまり混雑せずのんびりと過ごせます。和室に布団を敷いて宿泊。お風呂やテラスがあり、贅沢な時間を過ごせます。小屋裏近くに不動滝を見渡せる展望台も。

所在地:大日平
電話番号:090-3295-1281
営業期間:7月10日~10月上旬
収容人数:50名

 料金
1泊2食9,500円
素泊まり6,200円
弁当600円

大日平山荘のHPを見る

登山口へのアクセス・駐車場情報

奥大日岳登山の起点となる室堂へのアクセス方法について紹介します。立山駅から扇沢まではマイカー規制が敷かれているため、マイカーの場合はケーブルカーやバスに乗り換える必要があります。

室堂へのアクセス

【富山県側から】
◯車の場合
北陸自動車道 立山IC-立山駅(約40分)
北陸自動車道 富山IC-立山駅(約40分)
※立山駅周辺に車を駐車し、ケーブルカーに乗り換えます。

◯電車の場合
JR富山駅-富山地方鉄道 電鉄富山駅-立山駅

立山駅より立山ケーブルカーにて美女平へ→美女平で立山高原バスに乗り換えて室堂へ

館山駅周辺の駐車場を調べる

ケーブルカー・バスの時刻表を調べる

【長野県側から】
◯車の場合
長野自動車道 安曇野IC-扇沢駅(約1時間)
※扇沢駅周辺に車を駐車し、バスに乗り換えます。

◯電車の場合
JR長野駅-アルピコ交通バスにて扇沢駅へ
JR信濃大町駅-アルピコ交通バスにて扇沢駅へ

扇沢駅より関電トンネルバスにて黒部ダムへ→徒歩で黒部ケーブルカー乗り場へ→黒部ケーブルカーにて黒部平へ→立山ロープウェイにて大観峰へ→立山トンネルバスで室堂へ

扇沢駅周辺の駐車場を調べる

ケーブルカー・バスの時刻表を調べる

称名滝から立山駅へのアクセス

称名滝バス停より「称名滝探勝バス」乗車-立山駅へ

バスの時刻表を調べる

迫力ある剱岳の展望と綺麗な花々が待つ奥大日岳へ!

奥大日岳
出典:PIXTA

奥大日岳は、眺めの良い稜線歩きと迫力ある剱岳の眺望、道中に出会う数々の高山植物といった、百名山の名峰に負けず劣らずの魅力が満載です。縦走する場合は難易度が多少上がりますが、山小屋も要所にちゃんとあるので、ぜひ自分に合った日程を組んで奥大日岳の魅力を存分に満喫してください。

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