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迫力の奥穂を間近に!前穂高岳

標高 | 山頂所在地 | 山系 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
---|---|---|---|---|
3090m | 長野県松本市、岐阜県高山市 | 北アルプス | 12.8℃ | 2.9℃ |
穂高連峰を形成する主稜線から一歩外れた位置に立つ名峰で、北アルプスを一望できる抜群の展望。上高地から約6時間で登ることができる距離感も人気です。
上級者なら日帰りで登るツワモノも!?

穂高連峰から槍ヶ岳まで大展望の山頂!

東壁・北尾根はクライマーに人気

前穂高岳の天気
前穂高岳に行く前に現地の天気をこちらでCHECK!前穂高岳の天気を調べる
前穂高岳 1泊2日登山コース
憧れの前穂高岳を目指す、1泊2日のコースを紹介します。ゆっくり行程で絶景が待つ山頂を目指しましょう。※ここで紹介するコースは信州 山のグレーディングで「1泊以上が適当・難易度D」に設定されています。(難易度D:地図読み能力、岩場、雪渓を安定して通過できるバランス能力や技術が必要、ルートファインディングの技術が必要)
自分のレベルに合った山かどうか、体力的に計画に無理はないかきちんと確かめましょう。
①上高地~前穂高岳ピストン登山コース
合計距離: 13.46 km
最高点の標高: 3028 m
最低点の標高: 1509 m
累積標高(上り): 2608 m
累積標高(下り): -2608 m
最高点の標高: 3028 m
最低点の標高: 1509 m
累積標高(上り): 2608 m
累積標高(下り): -2608 m
- 【体力レベル】★★★☆☆
- 1泊2日
- コースタイム:10時間20分
- 【技術的難易度】★★★★☆
- ・岩場、雪渓を安定して通過できる技術が必要
・ルートファインディングの技術が必要
上高地バスターミナル→(80分)天然クーラー→(70分)岳沢小屋
上高地バスターミナルから河童橋を渡り、出発から約20分で岳沢登山口に到着します。ここからが本格的な登山の始まり。



岳沢小屋→(180分)紀美子平→(30分)前穂高岳→(20分)紀美子平→(120分)岳沢小屋→(50分)天然クーラー→(70分)上高地バスターミナル
2日目のチェックポイントは、前穂高岳と奥穂高岳の分岐点にある「紀美子平」です。かつて、穂高山荘の礎を築いた今田重太郎が娘の紀美子を遊ばせていたことから、この名が付けられました。そんな重太郎が作った「重太郎新道」は、むき出しの岩場が多い急登ルート。ヘルメットを着用して落石に注意しながら、梯子や鎖が設けられた斜面を進みます。




日帰り計画でも無理はしないで
ある程度登山経験がありペースも早い登山者なら、前穂高岳は日帰り登山が可能です。ただし、計画通りに行かなかった場合は途中の岳沢小屋に泊まるなどして、余裕を持った行動を心がけてください。①のコース中に利用できる山小屋・テント場
岳沢小屋
電話番号(現地):090-2546-2100
営業期間:2018年11月3日(土)まで
収容人数:60名
テント設営数:約30張
料金 | |
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1泊2食 | 9,800円 |
1泊3食 | 8,500円 |
1泊夕食 | 8,200円 |
1泊朝食 | 8,200円 |
素泊まり | 6,800円 |
テント | 1,000円/人 |
穂高連峰を縦走しよう!2泊3日コース
北穂高岳、奥穂高岳から前穂高岳を縦走するコースを紹介します。穂高岳と名のつく3座に立つことができる人気のあるルートですが、極めて危険な難所もあるため、気を引き締めて挑戦しましょう。※ここで紹介するコースは信州 山のグレーディングで「1~2泊以上が適当・難易度E」に設定されています。(難易度E:地図読み能力、岩場、雪渓を安定して通過できるバランス能力や技術が必要、ルートファインディングの技術、高度な判断力が必要、登山者によってはロープを使わないと危険な場所もある)
自分のレベルに合った山かどうか、体力的に計画に無理はないかきちんと確かめましょう。
②北穂高岳~涸沢岳~奥穂高岳~前穂高岳 縦走コース
合計距離: 29.96 km
最高点の標高: 3172 m
最低点の標高: 1509 m
累積標高(上り): 4694 m
累積標高(下り): -4694 m
最高点の標高: 3172 m
最低点の標高: 1509 m
累積標高(上り): 4694 m
累積標高(下り): -4694 m
- 【体力レベル】★★★★☆
- 2泊3日
- コースタイム:19時間12分
- 【技術的難易度】★★★★★
- ・岩場、雪渓を長時間継続して通過できる技術が必要
・ルートファインディングの技術に加え、撤退などの判断能力ができる
上高地バスターミナル→(60分)明神分岐→(60分)徳沢→(20分)新村橋→(50分)横尾→(60分)本谷橋→(70分)Sガレ→(50分)涸沢→(5分)涸沢ヒュッテ
涸沢を目指す初日のルートに危険なポイントはありません。まずは横尾まで梓川に沿ってハイキングコースを歩きます。途中には河童橋や明神池などの観光名所に寄ることも可能です。アップダウンが少ない平坦な道が続くので、景色を楽しみながら進みましょう。


【2日目】
涸沢ヒュッテ→(50分)南稜取付→(100分)南峰→(20分)北穂高小屋→(15分)南峰→(50分)最低コル→(70分)涸沢岳→(15分)穂高岳山荘
灌木帯の岩場を登り、ゴーロ帯を横切った先に南稜取付が見えてきます。鎖と梯子がかけられているので、慎重に登りましょう。南稜から南峰までも岩場の難所が続きますが、鎖等でしっかり整備されています。登りつめた先が穂高連峰の主稜線です。南峰、北穂高小屋、そして北峰へ。




【3日目】
穂高岳山荘→(50分)奥穂高岳→(90分)紀美子平→(30分)前穂高岳→(20分)紀美子平→(120分)岳沢小屋→(50分)天然クーラー→(70分)上高地バスターミナル
最終日も岳沢小屋までは気を抜くことができません。まずは奥穂高岳を目指して岩場の斜面を登ります。広い尾根なので、2日目ほどの恐怖を感じる場所はありませんが、足場はもろく、落石の危険性は常につきまといます。




②のコース中に利用できる山小屋・テント場
紹介した行程では2泊しましたが、宿泊地として利用できる山小屋はルート上に複数あります。自身の体力やペースを考慮して、日数を増やすことも可能です。地図上でアレンジ案を考えながら、ベストな山行計画を立てましょう。横尾山荘

営業期間:2018年11月初旬まで
収容人数:約180名
テント設営数:100張
料金 | |
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1泊2食 | 10,000円 |
1泊3食 | 11,000円 |
1泊夕食 | 9,000円 |
素泊まり | 7,000円 |
テント | 700円/人 |
涸沢ヒュッテ

営業期間:2018年11月3日(土)まで
収容人数:約180名
テント設営数:500張
料金 | |
---|---|
1泊2食 | 9,500円 |
1泊夕食 | 8,500円 |
1泊朝食 | 7,700円 |
素泊まり | 7,000円 |
お弁当 | 1,000円 |
テント | 1,000円/人 |
涸沢小屋

営業期間:2018年11月初旬まで
収容人数:約100名
テント場:涸沢ヒュッテと同様
料金 | |
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1泊2食 | 9,500円 |
素泊まり | 6,500円 |
お弁当 | 1,000円 |
北穂高小屋

営業期間:2018年11月3日(土)まで
収容人数:約80名
テント設営数:20張
料金 | |
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1泊2食 | 9,500円 |
1泊1食 | 8,300円 |
素泊まり | 6,500円 |
お弁当 | 1,000円 |
テント | 700円/人 |
穂高岳山荘

営業期間:2018年11月4日(日)まで
収容人数:約350名
テント設営数:30張
料金 | |
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1泊2食 | 9,800円 |
1泊夕食 | 8,800円 |
素泊まり | 6,600円 |
お弁当 | 1,000円 |
テント | 1,000円/人 |
屈指の難ルートに挑戦!槍ヶ岳〜穂高連峰縦走コース
最後に、北アルプスを代表する難ルートを紹介します。登山者の憧れである「槍ヶ岳」に登り、そこから南北に貫かれる稜線を辿り北穂高岳を目指すルートです。途中には日本三大キレットの一つ「大キレット」が挑戦者を待っています。※ここで紹介する槍ヶ岳~奥穂高岳のコースは岐阜県 山のグレーディングで「2~3泊以上が適当・難易度E」に設定されています。(難易度E:地図読み能力、岩場、雪渓を安定して通過できるバランス能力や技術が必要、ルートファインディングの技術、高度な判断力が必要、登山者によってはロープを使わないと危険な場所もある)
自分のレベルに合った山かどうか、体力的に計画に無理はないかきちんと確かめましょう。
③槍ヶ岳~北穂高岳~涸沢岳~奥穂高岳~前穂高岳 縦走コース
合計距離: 37.06 km
最高点の標高: 3172 m
最低点の標高: 1511 m
累積標高(上り): 5689 m
累積標高(下り): -5687 m
最高点の標高: 3172 m
最低点の標高: 1511 m
累積標高(上り): 5689 m
累積標高(下り): -5687 m
- 【体力レベル】★★★★★
- 3泊4日
- コースタイム:25時間50分
- 【技術的難易度】★★★★★
- ・岩場、雪渓を長時間継続して通過できる技術が必要
・ルートファインディングの技術に加え、撤退などの判断能力ができる
上高地バスターミナル→(60分)明神分岐→(60分)徳沢→(20分)新村橋→(50分)横尾→(60分)一ノ俣→(40分)槍沢ロッヂ
上高地バスターミナルから横尾までは②のコースと同じルートを辿ります。横尾からも梓川に沿って歩き続けると、槍見河原で槍の穂先を確認できるでしょう。川にかかる橋を2つ渡ると、しばらくして初日の宿泊場所である「槍沢ロッヂ」が林の中に現れます。

槍沢ロッヂ→(100分)大曲→(60分)天狗原分岐→(90分)坊主岩の小屋→(40分)殺生ヒュッテ→(40分)槍ヶ岳山荘→(30分)槍ヶ岳→(30分)槍ヶ岳山荘→(10分)飛騨乗越→(150分)2971m地点→(20分)南岳小屋
2日目は、木々の隙間が広くなった樹林帯歩きからスタートです。視界が開けるババ平で東鎌尾根を望み、その尾根へ登る分岐点がある「大曲」を過ぎると、いよいよ大展望が広がります。








南岳小屋→(80分)長谷川ピーク→(130分)北穂高小屋→(15分)南峰→(50分)最低コル→(70分)涸沢岳→(15分)穂高岳山荘
3日目のルートが、今回の核心部と言っても過言ではありません。行く先で待ち構えるのは、日本三大キレットの一つ「大キレット」。両脇が切れ落ちた断崖絶壁の稜線上に築かれた登山道は、鎖や梯子の連続です。




③のコース中に利用できる山小屋・テント場
ここで紹介した行程では、槍沢ロッヂと南岳小屋に宿泊しました。時間が許すならば、槍ヶ岳付近でもう1泊するのもおすすめです。今回の行程では利用しなかった、殺生ヒュッテと槍ヶ岳山荘も含めて、山小屋の情報を紹介します。槍沢ロッヂ

営業期間:2018年11月3日(土)まで
収容人数:150名
テント設営数:60張(小屋から30分離れた場所になります)
料金 | |
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1泊2食 | 9,800円 |
1泊3食 | 10,800円 |
1泊夕食 | 8,500円 |
1泊朝食 | 8,200円 |
素泊まり | 6,800円 |
テント | 1,000円/人 |
殺生ヒュッテ

営業期間:2018年10月中旬まで
収容人数:100名
テント設営数:50張
料金 | |
---|---|
1泊2食 | 8,500円 |
1泊夕食 | 7,500円 |
1泊朝食 | 7,000円 |
素泊まり | 6,000円 |
テント | 500円/人 |
槍ヶ岳山荘

営業期間:2018年11月3日(土)まで
収容人数:400名
テント設営数:39張
料金 | |
---|---|
1泊2食 | 9,800円 |
1泊3食 | 10,800円 |
1泊夕食 | 8,500円 |
1泊朝食 | 8,200円 |
素泊まり | 6,800円 |
テント | 1,000円/人 |
南岳小屋

営業期間:2018年10月13日(土)
収容人数:80名
テント設営数:50張
料金 | |
---|---|
1泊2食 | 9,800円 |
1泊3食 | 10,800円 |
1泊夕食 | 8,500円 |
1泊朝食 | 8,200円 |
素泊まり | 6,800円 |
テント | 1,000円/人 |
横尾山荘、北穂高小屋、穂高岳山荘、岳沢小屋については①②のコースを参照ください。
前穂高岳の北尾根はクライミングの聖地!

信州松本登山ガイド 前穂高北尾根クライミング
北尾根ルートはヤマレコも参考に!
ヤマレコにも北尾根ルートで登頂した山行記録が登録されています。参考にしてみてください。ヤマレコで北尾根ルートの山行記録を調べる
登山口(上高地)へのアクセス・駐車場情報

登山者の憧れ!穂高連峰制覇は“前穂高岳”から

【登山時の注意点】
・登山にはしっかりとした装備と充分なトレーニングをしたうえで入山して下さい。足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに!
・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんで下さい。
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