ダイヤモンドトレイルとは
ダイヤモンドトレイルは、屯鶴峯から二上山や大和葛城山、金剛山、岩湧山を通って槇尾山へと至る約45kmの自然歩道で、1970年に大阪府や奈良県が5年をかけて整備しました。名前は金剛石(ダイヤモンド)にちなんで付けられ、ダイトレの略称で親しまれています。全体の標高差は1,080m、主峰は標高1,125mの金剛山です。大阪や奈良、和歌山の県境に聳える山々を満喫できる縦走路です。
屯鶴峯(どんづるぼう)
標高 | 所在地 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
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150m | 奈良県香芝市 | 32℃ | 17.3℃ |
ダイトレの起点となる屯鶴峯は、凝灰岩でできた白い岩が織り成す奇勝で、遠くから見たときに鶴が群れているように見えることから名づけられたと言われています。標高は約150m、二上山の火山活動によって作られました。戦時中には地下に防空壕が掘られたことでも知られています。現在では奈良県の天然記念物に指定されており、ダイトレ一番最初の見所スポットでもあります。
二上山(にじょうざん)
標高 | 山頂所在地 | 山域 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
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517m(雄岳)、474m(雌岳) | 奈良県葛城市加守、大阪府南河内郡太子町大字山田 | 金剛山地 | 29.7℃ | 15℃ |
金剛山地北部に位置し、雄岳(517m)と雌岳(474m)という2つのピークを持つ双耳峰の山容が特徴的です。かつては「ふたかみやま」とも呼ばれ、周辺では弥生時代前後の遺跡が多く見つかってもいます。ダイトレルート上にある二上山南側の竹内峠は、大和と難波をつなぐ古代の交通の要でもありました。現在では、麓の近つ飛鳥や当麻寺を通るファミリーハイクに最適なコースが整備されています。
岩橋山(いわはしやま)
標高 | 山頂所在地 | 山域 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
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658.8m | 奈良県葛城市、大阪府南河内郡河南町 | 金剛山地 | 28.4℃ | 14.1℃ |
二上山の南、大和葛城山の北に位置する岩橋山は、標高659m、巨岩や奇岩が散らばる山として知られています。飛鳥時代、役行者が一言主神をはじめとした日本の神々に金剛山へ岩の橋を架けるよう命じたとされる「久米の岩橋伝説」が名前の由来となっています。久米の岩橋は山頂近くにあるので、ダイトレルートからも簡単にアクセスできますよ!岩橋山西側に広がる麓には、高貴寺や磐船神社、春は桜が美しい近つ飛鳥風土記の丘等があります。
大和葛城山(やまとかつらぎさん)
標高 | 山頂所在地 | 山域 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
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959.2m | 奈良県御所市、大阪府南河内郡千早赤阪村 | 金剛山地 | 26.7℃ | 12.1℃ |
金剛山の北に位置する標高959mの大和葛城山は、5月に一面を赤く染めるヤマツツジが名所の山で、シーズン時には多くの人で賑わいます。奈良県側からはロープウェイが山頂付近まで架けられています。山頂付近には焼草団子が名物の白樺食堂や宿泊施設の葛城高原ロッジがあり、標準的なスケジュールではダイトレ1日目の終着点となります。ダイトレでは通らない北西側に続くコースには、西行法師入滅の地である弘川寺や桜のスポットがあります。
金剛山(こんごうさん/こんごうざん)
標高 | 山頂所在地 | 山域 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
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1,124m | 奈良県御所市、大阪府南河内郡千早赤阪村 | 金剛山地 | 25.7℃ | 11.1℃ |
金剛山地の主峰、金剛山。標高1,125m、日本二百名山の一座で、名前の由来は金剛山にあるお寺「転法輪寺」の山号である「金剛山」が略称として定着した説など諸説あります。金剛山には登山回数を記録する独自のシステムがあり、広く回数登山が行われていることでも有名です。山頂付近には一言主を祭神とする葛木神社が鎮座しています。