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低山トラベラーが選ぶ! 新緑まぶしい木花と見晴らし抜群の低山4選【東日本編】

低山トラベラーが選ぶ! 新緑まぶしい木花と見晴らし抜群の低山4選【東日本編】

桜が散り、いよいよ瑞々しい新緑の季節がやってきました。フレッシュな自然のエネルギーが感じられる山歩きは、この季節ならではのお楽しみです。

そこで本記事では、日本中の低山を知り尽くす“低山トラベラー“の筆者が「新緑の季節に歩きたい低山」を厳選。まずは東日本の4座からご紹介します。

目次

アイキャッチ・記事中画像撮影:筆者

この季節、山から授かるフレッシュな自然のエネルギー

新緑の山を登る人の後ろ姿
歩くだけで気分があがる、はじけるような緑色!

春を象徴する可憐な花々に会いたくて、今年も日本各地の低山里山を歩きまわりました。花粉にはいささか難儀したけれど、桜が出迎えてくれる山野は圧倒的に美しく、これぞ日本の原風景だなあと感じ入ること多々。それも、くしゃみを連発しながらですが……。

季節の移ろいは、大いなる山の財産です。桜が散りはじめるとともに一抹の寂しさを感じてしまいますが、それは大自然がつぎなる舞台を準備している合図。そう、若葉の麗しい新緑の季節のはじまりです。

この時期の低山歩きは、まだ出てきたばかりの瑞々しい葉っぱに癒されます。森が、水辺が、空気が、言いようのない気持ちよさ。ということで、弾けるような緑のパワーと漲る森のエネルギーを授かるべく、この時期に歩きたい山をご案内しましょう。まずは、東日本編から。

  1. 種山ヶ原(岩手県)
    豊かすぎる森、美しすぎる花、吹き抜ける風
  2. 金華山(宮城県)
    仙台越しの奥羽山脈を一望する、唯一無二の絶景島山
  3. 棒ノ嶺~御嶽駅(埼玉県・東京都)
    素朴ながら最高に気持ちいい東京の山と森
  4. 天城峠~八丁池(静岡県)
    緑旺盛な森に浮かぶ、神秘の瞳

1.種山ヶ原(岩手県)|豊かすぎる森、美しすぎる花、吹き抜ける風

種山ヶ原のツツジの群落
山頂付近はツツジの群落。この中を歩くのだ!

どっどど どどうど どどうど どどう。このフレーズでピンときた人、けっこういると思います。そう、宮沢賢治です。彼がこの山から授かったヒントは、風の又三郎や銀河鉄道の夜といった代表作に少なくない影響を与えています。

岩手県の種山ヶ原は、風の吹き抜けるさわやかな高原地帯。たいへんよく整備された山であり、勾配はゆるやかで道は歩きやすく、木花の豊かさは多くの登山者を魅了します。

最高地点は871mの物見山で、山頂は岩手の名峰を視界いっぱいにおさめる360度の大展望。見上げる空はとてつもなく大きく、光源の少なさは天体を観察する最高の条件。賢治もまた、ここで夜空を見上げました。

新緑の種山ヶ原
森の奥へ奥へと行きたくなる“森の迷宮”

種山ヶ原といえば、個人的なお気に入りは森のすばらしさ。鬱蒼とした樹林にもかかわらず陽光が地面まで差し込むのは、まだ葉の少ない芽吹きの季節ならではのこと。明るい森を歩けるって、ただそれだけでも気分があがります。

散策コースがいくつもあるため、分岐に出くわすたびに、どちらへ行こうかと迷っちゃいます。とはいえ、ほんとうに迷わないよう事前に登山計画をつくるのは大前提。そのうえで、時間の許すかぎり、この最上級の森の冒険を楽しみたいところ。

ゆるやかにのびる稜線に出ると、おびただしいツツジに圧倒されます。例年5月の後半あたりからレンゲツツジの見ごろになりますが、今年はどうでしょうね。タイミングがよければ、咲き乱れるツツジの群生と優美なる早池峰山の姿を重ねて眺めることができるでしょう。

種山ヶ原のニリンソウ
まるで絨毯を敷いたようなニリンソウ。心が洗われます

足元の絶景もまた、種山ヶ原の魅力のひとつ。水辺のクリンソウや木陰にチゴユリを発見するたびに、心がきれいに洗われていくようです。なかでもニリンソウが咲き広がる風景が印象的。ああでもないこうでもないと、立ったりしゃがんだりしながらカメラと格闘する人たち、よく見かけます。

とにかく見どころが多く、歩くだけでポジティブな気持ちになれる山。ファンが多いこともうなずけます。なーんて、他人事のように言っているぼくも、そのひとり。

おすすめコース

種山のおすすめコースマップ
地図出典:YAMAP、加工:YAMA HACK編集部

体力レベル: ★☆☆☆☆

日帰り|2時間20分

参考: らくルート

技術的難易度: ★☆☆☆☆

・概ね整備されている
・道迷いの心配が少ない
・歩きやすい靴と動きやすい服装が必要

凡例:グレーディング表

コース概要

遊林ランド種山(70分)→物見山(40分)→水辺の広場(30分)→遊林ランド種山

2.金華山(宮城県)|仙台越しの奥羽山脈を一望する、唯一無二の絶景島山

金華山
唯一無二の絶景が楽しめる島、金華山

宮城県の金華山は、牡鹿半島の沖合にある小さな島。読み方は「きんかさん」です。同名で「きんかざん」と読むのは、稲葉山とも呼ばれる岐阜城の築かれた低山のこと。今回は宮城の「きんかさん」を取り上げます。

まずは、山頂奥宮のそばにある展望地からの眺めをご覧ください。どうですか、この絶景! 太平洋と仙台湾、写真では分かりづらいですが遠くに奥羽山脈と仙台市街地、そして眼下には牡鹿半島と網地島・田代島。宮城の風土を海側から眺められる唯一無二にして最上級の絶佳です。これを見たくて、ぼくは毎年のように島へと渡っています。もちろん今年も行く予定。

金華山黄金山神社。主祭神は金や鉱脈の神さま
金華山黄金山神社。主祭神は金や鉱脈の神さま

通いはじめたのは、東日本大震災の年からのことです。以来、ほぼ毎年のように、時には年に何度も金華山を訪れ、黄金山神社に泊りながら山中を探索しています。神社に宿泊することを参籠(おこもり)といいます。泊まった人は、黄金山神社を信仰する「講」のみなさんと一緒に、朝いちばんの大護摩祈祷に参加することができます。神の島の、聖なる神事。一般客の宿泊もできるので、おこもりが断然おすすめ。

金華山に通う理由がもうひとつ。宮城県がかつて陸奥国と呼ばれていた時代に、まとまった量の金を朝廷に献じたことがありました。聖武天皇による廬舎那仏のプロジェクトが佳境を迎えるタイミングのことです。みちのくからもたらされた大量の金のおかげで、大仏建立の最後のピースがそろい、無事に完成したのだとか。

この功績から陸奥国の産金伝説がはじまり、後世の江戸時代になって「三年続けてお詣りするとお金に困らない」という民間伝承までうまれました。お金持ちになるのではなく「お金に困らない」というところがポイントです。で、実際どうなのかって? それはみなさんの想像にお任せしましょう。

南三陸方面の景色
南三陸方面も視界は良好!

それにしても、新緑シーズンの東北は、まるで浄土のごとし。西日本や関東に比べると、ちょっと遅れてやってくる桜前線、いまだ南下してくる寒気、場所によっては雪の名残まで、すべてが自然の演出であり魅力です。みちのく旅を計画するときは、ぜひ現地の低山も組み込んでみてください。

おすすめコース

金華山のおすすめコースマップ
地図出典:YAMAP、加工:YAMA HACK編集部

体力レベル: ★☆☆☆☆

日帰り|2時間30分

参考: らくルート

技術的難易度: ★★☆☆☆

・急な登下降がある
・案内標識が不十分な箇所が含まれる
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい

凡例:グレーディング表

コース概要

黄金山神社(80分)→金華山(25分)→二の御殿峠(45分)→黄金山神社

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