アイキャッチ画像出典:PIXTA
奥秩父最後の秘境「西沢渓谷」

「一生に一度は行きたい日本の絶景」とも「奥秩父最後の秘境」とも称される「西沢渓谷」。山梨県の秩父多摩甲斐国立公園内にあり、原生林と清流の中、大小さまざまな滝や橋、奇岩など見どころいっぱいの景勝地です。
清流が巨大な花崗岩を削った天然の芸術とも称される渓谷美は、「平成の名水百選」や「森林浴の森百選」、「水源の森百選」などの多くの称号をもらうほどです。
歩きたくなる絶景「西沢渓谷」の見どころとは?

景勝地として有名な西沢渓谷はトレッキングコースとしても人気。多くのハイカーが訪れる魅力は渓谷美だけではありません。
森林セラピー基地認定!原生林と清流の森林浴が爽快

原生林の中、流れる清流沿いを歩く森林浴はまるでマイナスイオンのシャワー。新緑の季節には「森林セラピー基地」にも認定された森で爽快なトレッキングを楽しめます。
圧巻!「七ツ釜五段の滝」

西沢渓谷のいちばんの見どころといえば「七ツ釜五段の滝(ななつがまごだんのたき)」。「日本の滝百選」にも選ばれる名瀑で落差約28メートル、7つの滝壺からなる段瀑です。渓谷にはこのほかにも大久保の滝・三重の滝・竜神の滝などがあり、歩いていて飽きることがありません。
ピンク色が美しい!アズマシャクナゲの初夏

西沢渓谷はアズマシャクナゲの群落でも有名。例年5月上旬から中旬に見ごろを迎え、紅葉と並んで西沢渓谷の人気のシーズンで、華やかなトレッキングが楽しめます。
紅葉と清流のコラボレーションが美しい

例年10月中旬~11月上旬ごろ、渓谷を錦の紅葉が覆います。清流と色付いたカエデやモミジのコラボレーションはとても美しく、まさに「一生に一度は行きたい日本の絶景」が楽しめます。
初心者もOK!トレッキングにもおすすめ
西沢渓谷の周囲には、乾徳山や甲武信ヶ岳、国師ヶ岳といった名だたる山が取り囲んでいます。そのため西沢渓谷も登山技術がないと難しいかも……というイメージですがご安心を。その理由を紹介します。
初心者も安心、よく整備されたコース

西沢渓谷を1周する西沢渓谷歩道は、橋や林道、トロッコ道、渓谷道などバリエーション豊かですが、よく整備され初心者も安心。1周約4時間弱、最高点まで標高差300m程度、”ちょうどいい”トレッキングコースとしても人気です。
都心から2~3時間のアクセスの良さ

都内から西沢渓谷までクルマで2時間程度、公共交通機関で2時間30分程度です。渓谷入口には広い駐車場やバス停もあり、アクセスの良さも魅力です。歩くコースタイムと合わせても、初心者でも十分時間を取ることができます。
出かける前には地図と天気を確認しよう!
西沢渓谷を歩く際、地図は必ず携帯しましょう。コースタイムなどが見やすい登山地図がおすすめです。
昭文社 山と高原地図 金峰山・甲武信
マイナスイオンを満喫!西沢渓谷トレッキングコース
最高点の標高: 1419 m
最低点の標高: 1096 m
累積標高(上り): 2303 m
累積標高(下り): -2303 m
- 【体力レベル】★★☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:3時間50分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
西沢渓谷を西沢沿いにグルっと1周する、滝や橋、広い林道やトロッコ道など変化に富んだコース。全体的に整備はされていますが、すべりやすい場所などもあるので登山靴が必要です。
まず西沢の左岸を登り、一つ目の見どころ「三重の滝」を経て「竜神の滝」など大小さまざまな滝を見ながら、クライマックスの七ツ釜五段の滝に至ります。その後は右岸を下り、大久保沢を経て入口へ戻る周遊ルート。1周約10km、4時間弱、標高差約300mのトレッキングコースです。
西沢渓谷入口から「ねとりインフォメーションセンター」へ

西沢渓谷入口から一般車両進入禁止になっている車道を約30分歩くと「ねとりインフォメーションセンター」へ到着。ここはトイレや登山届などが設置されており、実質上の西沢渓谷への入口となります。ここから甲武信ヶ岳へも登山できるので、多くの登山者が準備をしています。帰りはここへ戻ってくることになります。

ここからが西沢渓谷トレッキングコースの始まり。10分程度車道を歩くと登山道が始まります。
二俣吊り橋をから本格的な渓谷歩きに

二俣吊り橋を渡ります。ここからは深く切れている渓谷がよくわかり、まさに渓谷美という絶景が広がります。

橋を渡った先に「西沢渓谷」と書かれた大きな看板があり、いよいよ本格的な渓谷歩きが始まります。
木の階段を登り「大久保の滝」へ

「西沢渓谷」の看板を過ぎると木の階段が始まります。ちょっとキツいですが、この先には絶景があります。頑張りましょう!

木の階段を登り上がると滝見台があり「大久保の滝」が見えます。落差は30m程の滝で、ここから先の”滝の競演”のトップバッターにふさわしい迫力です。
前半の見どころ「三重の滝」

大久保の滝を進むと前半の見どころ「三重の滝」。全体としては10m程度の落差ですが、3段に分かれ水を落とす姿は秀麗。コバルトブルーの渕と、白い滝面、秋は紅葉とのコラボレーションは芸術的です。クライマックスの「七ツ釜五段の滝」の前座と言われることもありますが、これだけでも十分な絶景です。
沢を遡上し大小さまざまな滝を鑑賞

三重の滝からは、ちょっと険しい沢沿いを歩きます。途中、鎖が張られた岩場などもあり水で濡れるとすべりやすいので慎重に。沢がとても近く渓谷の底を歩いている感じで、とても自然を感じられる場所です。

落差6mの「竜神の滝」も見応えあり。

落差7mの「貞泉の滝」など滝の連続。飽きることがありません。
甌穴「母胎淵」や奇岩「カエル岩」など続々見どころが

途中、水流により岩が削られ小石がグルグル回りながらできたという、甌穴(おうけつ)の「母胎淵」があります。甌穴とは岩面上にできる円形の穴を指します。

また、カエルが上を向いて口を開けたような「カエル岩」など、見どころ続々です。
そしてクライマックスは「七ツ釜五段の滝」

西沢渓谷の最大のみどころ、クライマックス感満載の「七ツ釜五段の滝」が。この滝を見た人の多くの感想が「思ったより大きい」「迫力がある」というのもうなづけます。圧巻の姿に「日本の滝百選」に選ばれた理由がよくわかります。
西沢渓谷終点で休憩

七ツ釜五段の滝を過ぎると西沢渓谷終点に。ベンチなどがある広場になっており休憩に最適です。
なお、この先「黒金山登山口」があり黒金山まで約3時間。時間がある時は挑戦してみては?
復路は旧森林軌道(トロッコ道跡)をのんびり

西沢渓谷終点からは、西沢の右岸の「旧森林軌道」を帰りましょう。この軌道はかつて木材の輸送に使わていたトロッコ列車が通っていた道。平坦で歩きやすいので、清流の音を聞きながらのんびり歩くのに最適です。
大展望台で展望を楽しんだら渓谷入口へ

途中、鶏冠山・木賊山などを遠望できる「大展望台」がありますので展望を楽しみましょう。本コースの中で遠くの山々を遠望できるのはここぐらい。展望を楽しんだら西沢渓谷入口へ戻ります。
西沢渓谷へのアクセス情報
クルマの場合
中央自動車道「勝沼」IC−国道140号経由−西沢渓谷市営駐車場
■西沢渓谷市営駐車場
台数:60台
トイレ:なし(直前の道の駅みとみにトイレあり)
料金:無料
満車の場合は、「道の駅みとみ」西沢渓谷来訪者駐車場(紅葉シーズンの土日祝日は500円)へ
公共交通機関の場合
①.JR中央本線「山梨市」駅−山梨市市民バス「西沢渓谷線」乗車−「西沢渓谷入口」バス停下車
②.JR中央本線「塩山」駅→山梨交通「西沢渓谷線」乗車−「西沢渓谷入口」バス停下車
西沢渓谷周辺のおすすめ情報
みとみ笛吹の湯
※機械設備の故障に伴い当面の間、休館となっています
西沢渓谷入口からクルマで11分。みとみ笛吹の湯は、山梨市市営の温泉施設です。源泉掛け流しの共同浴場で、露天風呂は自然の中ゆったりできると評判です。市民バス・山梨交通どちらもバス停(笛吹の湯)があるので、公共交通機関利用の場合でも便利です。
住所:山梨県山梨市三富下釜口447
電話:0553-39-2610
営業時間:10:00〜20:00
定休日:火曜
料金:大人700円 小人500円
道の駅 みとみ
西沢渓谷入口のすぐ手前にある道の駅「みとみ」。西沢渓谷へ入る前、観光客や登山者の拠点になっている施設で、トイレや飲料水の確保に便利。帰りのお土産や食事にも利用できます。
なお西沢渓谷市営駐車場が満車の場合はこちらに駐車することになりますが、紅葉シーズンは西沢渓谷来訪者専用の駐車場(紅葉シーズンの土日祝日は500円)があるので、そちらへ駐車するようにしましょう。
住所:山梨県山梨市三富川浦1822-20
電話:0553-39-2580
定休日:火曜
西沢渓谷の絶景をトレッキングで満喫

山深く景勝地が多い山梨県の中でも、特に風光明媚な「西沢渓谷」。清流・渓谷・滝・奇岩、そして紅葉の絶景は観光するだけではもったいない。整備されたトレッキングコースは初心者でも安心して歩け、都心からのアクセスも良好。ぜひ、トレッキングして西沢渓谷の魅力を満喫しましょう。
※この記事内の情報は特記がない限り公開初出時のものとなります。登山道の状況や交通アクセス、駐車場ならびに関連施設などの情報に関しては、最新情報をご確認のうえお出かけください。
