そうすることで、ユーザーが持っているアイテムとスタッキングできる可能性が生まれるのです。写真はスタッキングの一例。ジャキさんが見つけたものもあれば、お客さんに教えてもらった組み合わせもあるそう。
ヒルビリーポット550
価格:5,280円
素材:0.8mm厚アルミ製
サイズ:W100mm x H95mm
容量:550ml(最大600ml)
重量:80g(フタ含む)ヒルビリーポット350
価格:5,170円
素材:0.8mm厚アルミ製
サイズ:W93mm
容量:350ml(最大450ml)
重量:62g(フタ含む)※公式サイト、アトリエにて販売。その他「ハイカーズデポ」でも取扱あり
※シリコン製リップガード、スタッフサック、ポットリフター(持ち手)などもあり(別売)
「何を得るために、何を捨てるか」。考えることを楽しもう
こういう道具のあり方をかっこいいと思うかどうか。
新品同様の美しさと引き換えに山行の記憶が刻まれること。パッキングやスタッキングしやすい形と引き換えに持ち手をなくすこと。
オンラインショップで“映える”写真だけではなく、「商品の本当のところ」も伝えたくて、2020年11月には5本ものイベントに参加し、お客さんと直接話しながら商品を販売していたそう。
「『使いにくいけど、なんかいいですね』。お客さんにそう言われるとホッとするんです。何を得るために、何を捨てるか。ULというと軽さに目が行ってしまいますが、重量に対するULではなく、考えに対するULなんです」
高尾のアトリエから発信する「山遊びのスパイス」
アトリエを構えたことで、2021年にかけて「新たにできること」が広がったといいます。
「まずイベントに参加して思ったのが、お客さんは会いに来てくれる。山好きの仲間でもあるお客さんとリアルな情報やTIPSを共有したりと、商品を売るだけでないことがアトリエではできるんです」
具体的にすでに動いているのが、タープのカスタムオーダー。イベントではタープの張り方をお客さんに教えていましたが、これが裏山で可能になります。春にはハンモック、そしてシェルターと、ジャキさんの得意な薄物縫い(生地の薄い商品の縫製)が発揮された商品が続きます。
ほかにもテント場でだけ着用する化繊のビレイパーカーの新作とカスタムオーダー、ミシンの使い方やMYOGのための生地売り、商品のパターン販売もすると言います。
「僕も会社員時代は土日の1泊2日しか休めなかった。だから近くの小さな山に行くことも多かったんです。それでも『山で遊んだ』という経験がある。だからお客さんが近くの山でも楽しめるような『スパイス』となるものをアトリエで提案していきたい」
ULギアブランドとしては、やや遅咲きの<jindaiji mountain works>。
自分で手を動かしてものを作ったり、近くのフィールドに気に入った道具を持っていって工夫しながら楽しむという体験を「高尾」というローカル規模で共有していく場=アトリエは、ものだけでなく情報や知恵をシェアしていく場になっていきそうな予感。
日本でのUL黎明期の原点に立ち返るような試み。これは楽しみでしかないのです。
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