外出自粛を機に、あらゆる集まりの「オンライン化」が広まる!
会議から飲み会まで、あらゆる”集まり”が「オンライン化」された自粛期間でした。そうしたなか、アウトドアショップとしていち早く「オンライン接客」を導入したのが東京・三鷹の「ハイカーズデポ」。
実店舗での接客を重視してきたこの専門店が、このオンラインツールをどう受け入れたのでしょうか。Zoomを使った接客を実際に体験しつつ、詳細をレポートします。
実験的にZoomでの接客を導入した「ハイカーズデポ」
ハイカーズデポは都内のアウトドアショップでも1、2を争う個性派として知られる専門店です。
ライトウェイトなギアに特化した濃密な品揃えが特徴的で、小さなショップながら大型の登山用品店でもなかなか見ることのできない道具やウエアが店内に所狭しと収まっています。
オーナーの土屋智哉さんはウルトラライト(UL)ハイキングを日本に紹介した先駆けで、幅広いハイカーに向けて、軽量な装備で自由に軽やかに山を歩くことを提案しています。
オンラインショッピングとも違う、オンライン接客とは?
ハイカーズデポが新型コロナウイルス感染拡大防止のために店舗営業を休止したのは4月4日、東京都が非常事態宣言を発する3日前でした。そこから1カ月以上経ったゴールデンウィーク明けの5月13日からオンライン接客をスタートさせています。
もちろん、ハイカーズデポにもオンラインでの通信販売はありますし、ウェブサイトでのアイテム紹介はわかりやすく、驚くほど詳細にわたっています。それでも、実店舗での接客に比べれば、やはり限界があります。
特にUL系ギアには、一見しただけでは使い道すら想像できないニッチなアイテムも少なくありません。そうした見知らぬギアを手に入れて、自分の山行で有効に活用するには、やはり店頭での接客を通じたアドバイスが一番なわけです。
それだけに、ハイカーズデポが「オンライン接客」という新しい取り組みを始めたことは、理に叶った選択であり、私たち登山者にとってもメリットがあるように思えます。なぜなら、画面を通した疑似的な体験だとしても、店主の土屋さんと面と向かったリアルタイムなやり取りができるわけですから。
というわけで、実際にオンライン接客を受けてみることにしました。
実際にオンライン接客を受けてみた!
オンライン接客を希望する人は、まずはメールに所定事項を明記して申し込みます。日時が決まれば、店からオンライン接客への招待状、つまり、オンラインミーティングのURLとID、パスワードが返送されるというシステムです。
使用アプリケーションはZoomで、事前にサインアップ(無料)しておく必要があります。そして、オンライン接客はすべてオーナーの土屋さんが担当します。