ミニマルな美しさ際立つ。たった80gのヒルビリーポット
2020年5月にリリースされた「ヒルビリーポット550」。写真で見てもわかりますが、ハンドルなし、空き缶のような円筒形のフォルム。これまでにないミニマルで美しいデザインは、UL(ウルトラライト)ハイカーにまたたく間に歓迎されました。
ありそうでなかったのはデザインだけではありません。お湯を沸かすだけならば強度があり最軽量の素材であるチタンが主流のなか、「アルミ製のソロクッカー」という絶滅危惧種であったことも、大きなポイントでした。アルミは熱伝導率よく、炊飯や調理に適した素材として、登山者や渓流釣り師たちにいまなお根強い人気があるのです。
ただ後述しますが、必ずしも「万人受けする使いやすさ」だったり、写真のような「傷ひとつない美しさ」がヒルビリーポットの魅力というわけではないようです。
2mの作業台と裏山つきの新アトリエを訪問!
今回はこのポットを作ったガレージブランド<jindaiji mountain works>の尾崎光輝さん(ことジャッキーボーイスリムさん。通称ジャキさん)を、11月にお披露目したばかりのアトリエに訪ねました。高尾山にほど近い西八王子の住宅街にあり、平屋のアトリエの後ろには裏山。
このアトリエには、ミシンに加えて、2✕2mもの大きな作業台が置かれていました。「これでやっと生地の裁断ができて、シェルターが作れる」。その言葉の背景には、ジャキさんの「これまでの経歴」と「これからやりたいこと」の実感が詰まっていました。