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ガイドと一緒に憧れの山へ!

山の「ガイド」は頼れる存在?難易度にあったガイド選びを教えます!

山のガイドは誰に頼んでも同じだと思っていませんか?実はさまざまなガイド認定制度が存在し、その資格によってガイドできる山や活動範囲が変わるのです。今回は日本山岳ガイド協会のガイド資格の種類を紹介。資格ごとに必要なスキル・知識や、案内できる山域・季節・ルートを知ることで、目指す山をともに登る「ガイド選び」がしやすくなります!

目次

アイキャッチ画像提供:天野和明ガイド(JAGU所属・石井スポーツ登山学校校長)

山のプロ=ガイドは「登山のレベルアップ」の心強い存在!

難易度の高い登山も安全にサポートしてくれる心強い存在が「ガイド」

提供:天野和明ガイド(JAGU所属・石井スポーツ登山学校校長)難易度の高い登山も安全にサポートしてくれる心強い存在が「ガイド」

雪山・沢登り・バリエーションルートなど難易度の高い登山にチャレンジしてみたい!そんな登山の際に、必要なスキル・知識を持った経験者に同行してもらうことは安全面でも心強いです。

そこで頼りになるのが、山のプロである「ガイド」。ヨーロッパでは国家資格として位置付けられています。日本の場合は、各ガイド団体で定められたさまざまな資格認定制度があります。各資格認定団体が設けた検定試験や研修を受けながら、所属ガイドたちはクライアント(顧客)の登山を安全にサポートするために、日々そのスキル・知識を磨いています。

ガイドと一緒に登山することは安全面だけでなく、そのスキル・知識を学ぶ貴重な機会にもなります

でも「ガイド」資格にはいろいろあってわかりづらい……

前述の通り、山のガイド資格には種類があります。夏の高原ハイキングと冬の岩稜登山では、ガイド自身に要求されるスキル・知識がまったく異なるため、資格も細分化されてきました。

今回は世界的なガイド組織・国際山岳ガイド連盟(IFMGA)にも加盟している日本有数のガイド組織「公益社団法人日本山岳ガイド協会」(以下JMGA)の畠山浩一さんに取材。各資格でガイド可能な山の難易度や季節を通じて、必要なスキル・知識をご紹介します。

畠山浩一さん
公益社団法人日本山岳ガイド協会・常務理事。これまでも同協会の試験・研修委員を務め、検定員として後進のガイドたちの研修・育成に長く携わってきた。山岳ガイドステージⅡ・スキーガイドステージⅡ。

日本のニーズに合わせて、独自に進化したガイド制度

1821年に世界最古のガイド協会が誕生したフランス・シャモニーから見たグランドジョラス

撮影:washio daisuke(1821年に世界最古のガイド協会が誕生したフランス・シャモニーから見たグランドジョラス)

そもそも登山における「ガイド」の概念が生まれたのはヨーロッパ。アルプス山脈が位置するイタリア・フランス・オーストリア・スイス各国のガイドによって国際山岳ガイド連盟(IFMGA)が発足しました。

畠山さん
日本山岳ガイド協会の前進である社団法人日本アルパイン・ガイド協会のメンバーもこのガイド資格を日本にも導入しようと計画。

しかし、ヨーロッパの資格は「アルパインガイド」の1種類のみ。クレバスへの転落の危険性がある氷河や、スキーでの移動も必要な雪が年間を通して存在するヨーロッパアルプスのガイドは、ロープでの安全確保や雪山登山・スキー技術をそなえているのが当たり前だったのです。

9割以上が「雪のない夏山」という日本のニーズ

日本の場合、登山者のニーズは無雪期の日本百名山や富士山・日本アルプスに集中します

撮影:washio daisuke(日本の場合、登山者のニーズは無雪期の日本百名山や富士山・日本アルプスに集中します)

畠山さん
ところが日本の登山事情は違います。登山の対象となる氷河は存在せず、登山者がガイドに依頼するルートは9割以上が雪のない夏山。ヨーロッパ基準の厳しいスキルをすべてのガイドに求めれば、日本特有のニーズに対応できません。

そこで無雪期限定から冬季の岩稜登攀も可能な資格まで、細分化されたガイド資格制度が誕生したのです。


今回は「登山」を目的とした、登山ガイド・山岳ガイドについてご紹介しますが、JMGAにはエコツアーに特化した自然ガイド、登山とは別のスポーツとして定着しつつあるフリークライミングガイド、スキーガイドなどの資格もあります。

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ガイド資格を詳しく紹介!

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