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山の「ガイド」は頼れる存在?難易度にあったガイド選びを教えます!(3ページ目)

山岳ガイドステージⅠ〜無積雪期のバリエーションルート&積雪期の宿泊ルート〜

前穂高岳北尾根など登山道のないバリエーションルートも無雪期ならガイディング可能

撮影:washio daisuke(前穂高岳北尾根など登山道のないバリエーションルートも無雪期ならガイディング可能)
JMGAによる山岳ガイドステージⅠの規定は以下の通り。

通年の国内山岳と縦走路のある岩稜コース。国内にて一年を通して登山ルートのガイド行為を行うことができる。但し、岩壁登攀、雪稜バリエーション、積雪期の岩稜バリエーション、フリークライミング講習は不可。
<活動エリアと業務範囲例>
・無積雪期:西穂~奥穂縦走、奥穂~槍縦走、剱岳別山尾根~北方稜線、北鎌尾根、前穂北尾根、剱岳源次郎尾根、八ツ峰縦走など
・積雪期:八ヶ岳縦走(赤岳~硫黄岳)、阿弥陀岳南稜、北稜、四季を通じた北海道の山々、東北の山々など。
・ポピュラーな沢登り(滝の登攀はシングルピッチまで)ルート。
・但し、スキーガイド分野は別に資格を取得する。

業務範囲には、大キレット・ジャンダルムなどを含む槍・穂高連峰や剱岳の難路やバリエーションルートがずらりと並びます。無雪期であればこうしたチャレンジングなルートもガイディングできる資格です。

畠山さん
山岳ガイドはロープやビレイ器具を積極的に利用した、ルート構築や安全確保のスキルが必要。

そのため、先輩ガイドなどの指導者に頼らない岩壁登攀・フリークライミング・アイスクライミングの経験も、受験資格としています。

山岳ガイドステージⅡ〜積雪期のバリエーションルートもガイディング可能〜

スキーガイド資格も併せて取得が必要

出典:PIXTA(スキーガイド資格も併せて取得が必要)

JMGAによる山岳ガイドステージⅡの規定は以下の通り。

日本国内で季節を問わず全ての山岳ガイドおよびインストラクター行為を行うことができる。但し、スキーガイド分野は別に資格を取得する。

日本国内ではほぼオールマイティな活動可能な資格。山岳ガイドステージⅠでは無積雪期のみガイディング可能な北アルプスなどのバリエーションルートを積雪期にもガイディング可能です。

畠山さん
とは言え、厳冬期のバリエーションルートにチャレンジする顧客自体も限られるでしょう。

併せてスキーガイドの取得も必要なことからもわかる通り、確かなスキー技術が必要とされる国際山岳ガイドへの通過過程的な位置付けの資格ですね。

国際山岳ガイド〜海外の名峰もガイディング可能〜

ヨーロッパアルプス・モンテローザ

撮影:washio daisuke(ヨーロッパアルプス・モンテローザ)

JMGAによる国際山岳ガイドの規定は以下の通り。

国際山岳ガイド連盟加盟諸国の山岳全エリア。活動エリアの制限は、各国の法律による(労働ビザの取得など)。

世界中の名峰をガイディングできる資格。TV番組で世界の名峰に挑む企画をサポートしているのも、多くはこの資格を所持しているガイド達ですね。

畠山さん
この資格所持者は海外だけで活動しているわけではありません

クライアントと年間を通して国内の山々でトレーニングを行いながら、海外遠征をめざしている国際山岳ガイドも大勢います。

ここまで紹介した資格の活動可能範囲を、以下の通り一覧表にまとめてみました。


※クリックして画像を拡大

また、今回は詳しくご紹介しなかった登山関係以外の資格も含めて、下記HPにまとめて掲載されていますよ。

日本山岳ガイド協会|資格の種類

ガイド資格を知って、よきガイドと出会おう!

さらなる高みを目指して

出典:PIXTA(さらなる高みを目指して)

今回はJMGAを例に資格の種類ごとに案内できる山とガイドが有しているスキル・知識を紹介しました。

一言で「山のガイド」といっても、資格によってガイドできる範囲が随分と異なることがわかりました。「このガイドはこの資格だから、こういった技術でサポートしてくれる」と事前に知っておくことは、安全面だけではなくスキルを見て学ぶ上でも重要。ぜひステップアップの際には「ガイド登山」も選択肢に加えてみてくださいね。

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