トリカブト 3つの特徴
生息地は全国の山林

花の色は紫、黄色や白も

猛毒のトリカブト 半数致死量(LD50)は0.2~1グラム
特に根の部分の毒性が強いとされるトリカブトですが、全体に毒があり、葉の部分でも1グラムで致死量に至ると言われます。時期や場所、また種類により毒の強さが異なりますが、いずれも口にすることは危険です。トリカブトによる症状4段階
1.口唇や舌のしびれ・手足のしびれ

2.嘔吐・腹痛・言語不明瞭
しびれから嘔吐や腹痛がおきたりなどと症状が悪化してきます。水や牛乳を大量に飲んで毒の吸収を遅らせる必要があります。3.チアノーゼ・瞳孔散大、体温低下・不整脈

4.呼吸麻痺・心室細動・心停止

間違えやすい野草2種
トリカブトの葉と似ている葉をもつ植物として、モミジガサとニリンソウがあります。どちらも誤食での事故も発生しています。見分け方を確認して、十分注意しましょう!「モミジガサ」は葉の特徴で判断

モミジガサの芽生えには、葉の表面に細かい毛が生えていますが、ヤマトリカブトの葉は無毛。また、モミジガサとテバコモミジガサの葉は掌状で、基部まで切れ込みません。ヤマトリカブトの葉は、5角形状で、3または5に深く裂けます。ただし、トリカブトの仲間には、葉が深く裂けないものもあるため注意しましょう。
「ニリンソウ」は根と花で判断

・春先、ニリンソウは白い花を付けますが、ヤマトリカブトは秋に紫色の花を付けます。(初心者は白い花を確認して摘みましょう。)
・ニリンソウでは茎はほとんど立ち上がりませんが、ヤマトリカブトでは成長するにつれ茎が立ち上がり、1mに達します。
・地下部をみると、ニリンソウの根茎は横に這っていますが、ヤマトリカブトは紡錘形の塊根があります。
トリカブトに注意!

【記事監修】
東京農業大学 教授 橋本氏