コース詳細

猿倉荘の前にある駐車場に車を止め、登山届けを提出してから小屋の奥へと続く林道を歩いていきましょう。10分くらいで分岐になりますので、白馬鑓温泉方面へと進みます。

登り初めは、眺望のない鬱蒼とした樹林帯の登山道が続きます。場所によってガレている箇所もあるので、滑らないように足元に気をつけてください。その後草付きの九十九折の登山道を登っていきます。

「小日向のコル」までくると湿原が現れ、池塘では水芭蕉も咲いています。この辺からはニッコウキスゲなどの高山植物も多くなり、夏にはお花畑が登山者を癒してくれます。

小日向のコルをすぎると視界が開け、遠方にはこれから登る白馬鑓ヶ岳の山頂を望むことができます。オオイタドリが密生している平地(三白平)を抜け、細かいアップダウンの登山道を進んで「杓子沢」へ。

杓子沢からは、木橋や渡渉点を何箇所も渡りながら沢を登っていくことになります。天候による増水時には、通行困難になる場合もあるので注意が必要です。
鑓沢を登っていくと、夏でも雪渓が残っているところが何ヶ所かあります。雪の上をトラバースする場面では、足元に十分注意しながら着実に進んでください。また、落石にも注意するようにしましょう。


今晩の宿泊施設、白馬鑓温泉小屋に到着。この小屋は夏場のみの期間限定で組み立てられます。鑓温泉で1泊し、時間によって景色を変える雲上の露天風呂から、思う存分絶景を満喫しましょう。
2日目

2日目は白馬鑓温泉小屋からの出発です。登山道は急な登りとなり、岩場では鎖場が連続して現れます。岩場は滑りますので、ストックなどはしまい気をつけて登りましょう。

さらに登っていくと真っ青な大空の下、山肌では色とりどりの花々が咲き誇ります。花のスポット「大出原」周辺では、チングルマやハクサンコザクラなどの高山植物が見事。
絶景を満喫しながら登っていくと、白馬鑓温泉の分岐に。ここからは稜線沿いに山頂を目指します。最後の登りとなる独特の山頂部、灰色のザレ場を一歩一歩登っていきましょう。


分岐から30分ほどで、ケルンが積まれた白馬鑓ヶ岳の山頂に到着。360度の大パノラマからは、目前に迫力の白馬や杓子岳が望め、北アルプスの名峰や剱岳、富士山などを堪能できます。帰路は登ってきた道を戻って猿倉まで下りましょう。
【白馬三山を縦走】2泊3日で登る定番の周回コース

- 【体力レベル】★★★★☆
- 2泊3日
- コース距離:約18km
- コースタイム:約15時間
- 【技術的難易度】★★★☆☆
- ・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要
【1日目】猿倉荘→白馬尻小屋→岩室跡→白馬岳頂上宿舎→白馬山荘
【2日目】白馬山荘→白馬岳→白馬山荘→白馬岳頂上宿舎→丸山→杓子岳→鑓ヶ岳→鑓温泉分岐→大出原→白馬鑓温泉小屋
【3日目】白馬鑓温泉小屋→鑓沢→杓子沢→小日向のコル→猿倉台地→水芭蕉平→猿倉荘
猿倉荘の脇にある登山口からスタートして、白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳を縦走する2泊3日のコースです。やまなみの絶景やお花畑も満喫できる、見どころ満載の人気コースです。こちらは山行時間に余裕のある日程にしていますが、大雪渓やザレ場もありますので、中級者以上の方向けのコースになるでしょう。