登山前・登山中にできる『雷』対策
山行中に雷が起きて「わぁ、どうしよう……」となる前に、確認しておきたい2つのことを紹介します。
気象情報をこまめに確認!

夏場は“雷注意報”が出ている日の方が多いくらい雷が多い時季。登山中に落雷にあわないためにも、「近くに山小屋がなかったら……」で紹介したような落雷のリスクが大きいところに入る前に、必ず雨雲レーダーをチェックしましょう。
雨雲の接近が事前に分かっていれば先回りした行動ができ、雷の活動度が高いときには安全な場所に避難ができているはずです。

事前の天気予報だけでなく、気象庁のホームページで最新の気象情報を随時確認するようにしましょう。雷の激しさや雷の可能性を10分毎に予測する「雷ナウキャスト」が閲覧できます。

山の天気予報や登山中の警戒事項をメールで受け取ることができるサービス「山の天気予報」を活用するのも◎です。
空模様を気にしてみよう!

登山中に美しい景色を眺める時間がありますよね。そんなときに、雲の様子もぜひ見てみましょう。
入道雲がもくもくと成長していくときは、落雷が発生する可能性あり。また、空に暗雲が立ち込めていたり、突風が吹いたり、大粒の雨やあられが降り出したりすることも落雷の予兆です。
この時点での早めの避難行動が雷から身を守る術。パーティ登山ではリーダーの判断が重要になってきますよ!
VS雷、自分の身は自分で守るしかない!

登山で雷にあってしまったとき、対応方法を正しく知っているのと知らないのとでは、落雷を受ける可能性の幅が大きく変わってきます。
雷は夏、特に午後から夕方にかけて発生することが多いもの。これからの夏山シーズン、十分に気をつけて安全に登山を楽しんでくださいね!
【参考文献】
饗庭 貢(2006)『カミナリなんて怖くない 続・雷の科学』 北國新聞社出版局
北川 信一郎(2001)『雷と雷雲の科学ー雷から身を守るにはー』 森北出版株式会社
北川 信一郎(2007)『雷博士が教える 雷から身を守る秘訣』 本の泉社