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次の登山、どこ行こう?

富士山、筑波山、槍ヶ岳……。これらは登山者でなくても知っている有名な日本の山の名前。メディアや雑誌にも掲載されることが多いこれらの山々は、男女問わず人気があります。次に登る山を決めるとき、つい有名な山を選んでしまうという方も多いのではないでしょうか?
デデン! 突然ですが、問題です

写真の山の名前、何と読むかわかりますか?

正解は「すかいさん」。なんとこの山、有名な日本百名山のうちの1つなんです!日本百名山は、小説家・深田久弥が自らの登山経験をもとに認定した全国山のエリート100座。山の優美さや個性などをポイントに厳選された名峰たちです。全国にはまだまだ名前が読めなくてもイイ山がたくさんあるので、知れば知るほど行ってみたくなりますよ!
そ~読むのね! 百名山に名を連ねた2つの名峰
では実際に、『難読』かつ『魅力的な登山コース』のおすすめな山を紹介していきます。知ればきっと、あなたも行きたくなるはず!
皇海山(栃木/群馬)

まずは先ほど出てきた山「すかいさん」。初めて名前を見たとき「おう?こう?かいさん……?」と読み方に迷った人も少なくないのでは? 「スカイ」の名を持つ皇海山は標高2,144mの山で、2カ所ある登山ルートは体力に合わせて選ぶことができます。静かで落ち着いたコースは、ゆっくりと自然の景色や登山を楽しみたいときにおすすめ。春先はきれいな緑に包まれ、秋はカラフルな紅葉が魅力の名スポットといえます。
光岳(静岡/長野)

素直に読むなら「ひかりだけ」ですが、正解は「てかりだけ」。陽の光を浴びると白く輝く「光石」は、キラりとした山名の由来となっています。南アルプス最南端に位置する光岳は、山頂の景色こそ今ひとつですが、山頂付近のセンジガ原やイザルガ岳などはおすすめの絶景ポイント。朝日に染まる美しいシルエットの富士山や3000m級の名峰たちを一望することができます。

さて、ここまでは有名な百名山ですので、山好きなら分かる方も多かったのでは? 続いて登山におすすめの魅力的な山を紹介していきますが、名前の難易度もグッと上がりますよ! あなたはいくつ知っていますか?
難読レベル★3つ!全国各地の“読めないイイ山”
いよいよ本格的に読み方が分からない山に突入!ローカルな山は「名前が読めないから」と敬遠しがちですが、「名前が読めない = 魅力がない」というわけではありません。読めないイイ山の魅力をどーんと紹介しますよ!
月出山岳(大分)

一見読めそうな漢字ですが、読み方の正解は「かんとうだけ」です。月出山岳は、見る位置によっては富士山にも似た端麗なフォルムをしているので、別名「日田富士」と呼ばれることもあります。標高約709mの山は、登山というより気軽なハイキングにちょうどいいですね。全3時間ほどのコースは、道が整備されていて難しいところもありません。展望台は見晴らしがよく、願い事を祈る「天空の鐘」は見逃せないおすすめスポットです。
ヤマレコでこの山の記録を見る雲母峰(三重)

三重県の鈴鹿山脈にある山の読み方は「きららみね」。昔、谷からパワーストーンとしても知られる幸運石「黒雲母」が発掘されたことが名前の由来とされています。雲母峰で最も景色がいいのは、コース途中の「Ⅱ峰」で、伊勢平野を一望できるパノラマです。山頂の展望こそありませんが、きれいな緑や植物が楽しみたいという方にはおすすめといえます。鎌ヶ岳などと合わせて登る人も多く、鎌尾根周辺は気持ちのいい景色が広がりますよ!
ヤマレコでこの山の記録を見る岨巒堂山(佐渡)

来ました!全く読めない名前。まるで中国語のような山名は「しょらんどうやま」と読みます。ネット検索でひらがな入力しても全然変換されないので、気になる方は試してみてください!新潟県佐渡島にある岨巒堂山は、いい意味でアクセスが悪いことが魅力!フェリーに乗って、バスに乗って、ようやく登山口に到着する見事な旅行感です。登山道からはさらにアドベンチャー感が高まり、トレースが不明瞭だったり、川を横断したりすることも。登山レポも少ない、秘境感たっぷりの登山スポットです!
ヤマレコでこの山の記録を見る越百山(長野)

読めそうで読めない山の名前は「こすもやま」が正解。宇宙っぽい名前はいろいろなところへアクセスできそうですね。実際、中央アルプスの真ん中ら辺にあるので、南駒ケ岳などへ縦走する登山者も少なくありません。越百山の見どころは、標高2,613mの山頂から眺める絶景ビュー。御嶽山や乗鞍岳、晴れていれば南アルプスなども見渡せます。澄みきった青い空で気分もリフレッシュです!
ヤマレコでこの山の記録を見る涌蓋山(大分/熊本)

九州にある山ですが、何と読むか分かりますか? 正解は「わいたさん」です。女性的で美しい山容から、別名「玖珠富士」「小国富士」と富士の名が付いています。涌蓋山の魅力は、草原のようにクリアな視界の中で登山が楽しめること。一本道のルートから眺める青い空と緑のコントラストは、ただただ美しいの一言です。山頂は、広い原っぱのような空間でランチにもおすすめ。すぐ近くに九重連山を眺めながら食べるご飯は格別ですよ!
ヤマレコでこの山の記録を見る子壇嶺岳(長野)

難読問題のラストはこれ!まさに難易度3つ星の読めない山ですね。正解は「こまゆみだけ」なのですが、一体こんな漢字、誰が読めるのでしょうか?子檀嶺岳があるのは、鎌倉時代の由緒あるお寺が並ぶエリアからほど近いところ。登山コースは全部で3つありますが、当郷菅社コースは、森の中に鳥居があって幻想的な雰囲気です。山頂は街並みがきれいに見渡せる爽快なロケーションとなっています。
ヤマレコでこの山の記録を見る次の登山候補の一つに!読めないイイ山を

難しく名前の読めない山は、次の登山候補としても外してしまいがち。でも、読み方がわかるとちょっと親近感を感じますよね? 知らない山でも魅力的な山は多くありますし、隠れた名スポットもあるものです。ぜひ今自分が知っている山に、今回ご紹介した読めない山々を加えて、ワクワクする登山を楽しみましょう!