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未経験者に優しい「できる登山者」に!

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登山を楽しんでいる身としては、登山をやったことがない人たちが興味を持ってくれると嬉しいですよね。そんなとき、経験があるからこそ山について教えてあげられることが多いですが、山に慣れているからこそ、見落としがちな点もあります。
経験のある人にとっては“当たり前”でも、山に行ったことがない人にはイメージできない点など、細やかなところにまで気を配れるのが「できる登山者」です!
今回は、登山経験者が「山に登る前に知れて嬉しかった」「事前に教えてもらえて頼りになった」と思うようなポイントをピックアップ。相手のことをしっかり考えた声かけができれば、あなたの言葉に「できる人だ……」と憧れの眼差しを向ける人もいるはず!
快適に山を楽しんで欲しい。そんな想いを込めて……

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登山を始めるにあたって、「動きやすいスニーカーでいいんじゃない?」と考えたことがある方も多いのではないでしょうか。
登山を実際にしていると、登山靴のありがたみは身に沁みますが、履いたことがない人からすると、その良さはイメージできません。その上、「重そう」「高い」などの理由でわざわざ買う必要がある?と思ってしまうことも。
登山プランによってスニーカーでもOKな山もありますが、フィールド状況を考えてしっかりと足元に気を配ってあげましょう!
【POINT】
「これはこの機能があっておすすめで〜……」と専門用語をいきなりたくさん話してしまうのはナンセンス!登山知識を持っていない人は理解しにくいかもしれないね。
「こっちのほうがかっこいいよ」「この靴のほうが足が痛くならないかも」など、まずは優しく声をかけることで、耳を傾けてくれるはずだよ。
街より寒い山の中。体調を崩さないための一声

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山は街と違って標高が高いため、気温が低め。はじめはあまり高い山に行かないとしても、街よりは気温が低いこともあります。暑がり、寒がりなどさまざまな人がいるので、「標高が高くなると温度が下がるからいつもより寒いよ。防寒着を1枚もっておこう」と教えてあげましょう。
また、「動きやすい服装で来てね」と伝えると、コットンのTシャツやストレッチ性のあるデニムなどを着てくる人もいるかも。「汗が乾きにくくて身体が冷えちゃうから、ポリエステルやウールの服がいいよ」など、具体的に伝えて、快適な登山につなげましょう!
【POINT】
地上より山が冷えるといっても「夏だから大丈夫でしょ!」と、季節によってはイメージしにくいことも。
抱きしめて温めるわけにはいかないから、山頂の気温や「標高100mごとに0.6度気温が下がる」などの情報や豆知識を披露すると、「この人、山に詳しいじゃん!」と憧れの眼差しを獲得できるはずだよ。
あれ、持っている飲み物がなくなっちゃった!とならないために

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山の中に、水道や自動販売機がないことは周知の事実。しかし、山に入ったことがない人には、水分を補充できないことはもちろん、どれくらい水分を持っておけばいいのかイメージがつきません。飲み物を購入できる山小屋があるのか、どのくらい補給スポットがないのかを伝え、しっかりと水分補給ができるように声をかけてあげましょう!
【POINT】
涼しい季節の登山では、気付かぬうちに水分補給のペースが落ちることもあるよ。
同行者の潤った綺麗な声を聞くために、汗をかいていなくてもこまめに休憩して水分補給を促そう!
山の中での生理現象。言い出しにくい雰囲気を和らげよう

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山にはトイレが少ない、またはトイレがある場所まで数時間歩くこともありますよね。だからこそ、トイレがあるときには「この先はしばらくトイレがないよ。一応、行っておいで」と優しく言ってあげましょう。
【POINT】
山に入る前にトイレに行っていても、急にお腹が痛くのは生理現象だから仕方ない!
そんなときのために、事前にトイレの位置を確認&共有しておいたり、携帯トイレを持っていたりすると気配り度がUPするよ。
栄養補給は大切!ゆっくり食べられるようにこまめな休憩を

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「行動食」のことを知らない人も、もちろんいます。「移動中に食べられるように、好きなおやつ持っておいで」「登山は結構体力を使うから、こまめにエネルギー補給したほうがいいんだよ」など、イメージしやすいように教えてあげましょう。また、移動中は食べにくいからと遠慮して補給をしない人もいるかも。適度に休憩を挟んで、ゆっくりと行動食を食べられる時間をとってあげるのも、気配りポイントの1つです。
【POINT】
普段自分が何を行動食として持っていっているのか、ゴミが出ないもの・コンパクトなものがいいことなど、ちょっとしたアドバイスなども含めて共有してあげると、パーフェクト!きっと相手も、行動食を選びやすくなるよ。
キレイな自然を保つには、登山者のマナーがあってこそ!

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山のマナーとして、「ゴミを捨てない」「スープなどの液体を流さない」ということが知られていますが、「自然に還るからいいんじゃない?」と思っている人もいるかもしれません。
しかし、「捨てちゃダメだよ」とはじめから注意すると、言われた側もちょっといい気持ちにはならないかも。そんなときは、自然豊かな風景を見ながら、「登山者がこんなマナーを守っているから、山はキレイに保てているんだよ」と教えてあげましょう。
優しくマナーを紹介することで、雰囲気良く礼儀正しい登山を楽しめるはず!
【POINT】
カップ麺などのスープのあるご飯って体も温まるし、おいしいよね。
でも、山に持って行くときは、「スープなどの液体を山に捨てられないこと」を事前に教えてあげるのがベスト!
また、山小屋などにゴミ箱があっても、山小屋で購入したもの以外を捨てるのはカッコよくないね。自分のゴミは自分で持ち帰れるよう、各々でゴミ袋を準備しておくといいよ!
「人にとっては当たり前でないかも」という視点が大事!

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今回紹介した内容は、登山経験者の方々からすると「そんなの当たり前じゃん」と思うかもしれません。でもきっと、登山を始めたばかりのころは、登山の環境やマナーに驚いた経験がある人も多いのではないでしょうか。
山に興味を持ってくれた人たちが、安全に、そして存分に登山を楽しめるよう、初心に返って優しく声をかけてあげましょう。この声かけができれば、あなたも「できる登山者」に1歩近づくはず!