山で安心して使えるレインウェア、何がいい?
山の雨は風をともない、時には嵐のように身体に吹き付けます。そんな過酷な気象条件に耐えるためには、高性能なレインウェアが安心です。
でも登山用品店には、多種多様なレインウェアがズラリ。どれがいいのか迷ってしまいますよね。そこで、おすすめしたいのがこちら!
レインウェアの代表格!モンベル「ストームクルーザー」
雨の登山で着てみてわかった「ストームクルーザー」の実力!
レインウェアの実力を知るには、実際に使ってみるのが一番!日帰り登山を想定した装備を背負い、安全に注意しながら雨の日の山歩きでテストしてみました。
ちなみに筆者は身長175cm、体重63kg。上下共にMサイズがぴったり。当カラーは旧モデルですが、機能は最新モデルと同じです。
【1】 レインウェアの最大の役割“防水性・撥水性”
ストームクルーザーは、ゴアテックスメンブレンの表裏に生地を貼り合わせた3層構造。表地には強度の高いモンベル独自素材の「バリスティック®ナイロン」、裏地には軽量でいて耐久性のある極薄のニット素材「GORE®C-ニット™バッカーテクノロジー」が採用されています。
登山で必要といわれる耐水圧20,000mmを大きく超える50,000mm以上(参考値)なので、生地の防水性能に関しては一切問題なし。
また、生地の糸自体が水をはじく「耐久はっ水加工」が施されているため、水はじきもバッチリです。行動している間、表面に水が浸みこむこともありませんでした。
高い防水性は、独自のカットパターンにも秘密あり
水の浸入口となり得る縫い目が少ないことも大きな特徴。2019年モデルから、防水性を高めるため、縫製箇所自体を少なくする独自のカットパターン「K-MONOカット™」が採用されているのです。
バックパックとの摩擦が起こりやすい肩部分の縫い目もないので、同時に耐久性も向上し、軽量化にも繋がっています。
優れた透湿性能で高温多湿でも快適
透湿性は、35,000g/m²・24hrs(参考値)。激しい運動時の一般的な大人の発汗量から、透湿性が20,000g以上あるとベトつきにくいとされているので、十分な数値です。
気温約25度の雨の中を1時間程度歩いてみましたが、裏地に汗が溜まることはなく、透湿性能も高いよう。蒸れ感もなく快適です。撥水性に優れた生地なので、蒸気の発散を妨げる水分が、表面に付着しにくいことも一因でしょう。
【2】 着心地とともに山では動きやすさが重要
裏地に採用されている極薄のニット素材「GORE C-ニットバッカーテクノロジー」は、とても柔軟な着心地。身体をひねってみても、ゴアテックスファブリック採用のレインウェアにありがちなゴワゴワ感が少なく感じます。
着心地のよさ&動きやすさにも独自技術が光る
注目したいのが、モンベル独自の縫製技術の「スマートソーイング™」。縫い合わせ部分の生地の余分を少なくし、かつ縫製部には非常に薄いシームテープも使うことで、しなやかで軽い着心地になっています。
縫製箇所が少ないデザインと相まって、動きやすさも文句なし。大きく腕を上げたり回したりしてみても、動きが妨げられる感じはありませんでした。
軽快に歩けるパンツも見事
パンツもジャケットと同素材なので、しなやかな穿き心地。動きやすさ共に優秀です。普段は広げないような大股で歩いてみても、太もも周りやヒザ付近のまとわりつきはありません。
裏地の滑りが悪いと、大きく動いたときに腰やお尻が出てきたりしますが、ストームクルーザーは大丈夫。肌当たりも滑らかで、すんなりとしゃがみ込むことができました。
【3】 快適さをサポートする機能もありがたい
防水透湿性や動きやすさ以外にも、雨の日の登山が快適になる配慮や使い勝手のよさが随所に見られました。