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まさかの100g以下も!登山向け軽量レインウェアのおすすめと失敗しない選び方

まさかの100g以下も!登山向け軽量レインウェアのおすすめと失敗しない選び方

軽量化の進化が著しい登山・トレラン向けのレインウェア。「でも軽さだけで防水性は大丈夫?」「どうやって選んだらいいの?」そんな疑問に答えるべく、軽量レインウェアの特徴と選び方、そしておすすめモデルをご紹介します!

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目次

アイキャッチ画像撮影:筆者

着ていることを忘れる!?感動レベルの軽量レインウェア

軽量レインウェアと一般レインウェアの重量比較
撮影:筆者

少し前では考えられないほど軽いモデルが登場している「レインウェア」。

一般的なレインウェアの重さが250~400gほどの一方で、最近のレインウェアは200g前後のモデルも珍しくなく、中には100gを下回る超軽量モデルも出ています

たくさんの魅力がある軽量レインウェアですが、メリットを大まかに分けると以下の3つ。

①荷物の軽量化|ベースウェイトの削減

rab ファントムプルオンの重さ
撮影:筆者

当然ですが「軽さ」は大きなメリット。

レインウェアは登山の必須アイテム。そんなアイテムを軽量化できれば、水や食料などを除くバックパックの総重量であるベースウェイトの基本ラインを下げることができるんです。

「長い目で軽量化できる」のが大きなポイントと言えるでしょう。

②携帯性の向上|ザックのスペースを取らない

大きさ比較画像
撮影:筆者

超コンパクトになってくれるのも軽量レインウェアの特徴の一つ。手のひらに収まるくらいのサイズ感のため、ザック中でスペースを取りません。

③快適性の向上|体への負担が軽減

rab薄さチェック
撮影:筆者(Rab ファントムプルオンは透けるほどの薄さ)

軽量化・省スペース化の結果、体への負担も軽減。着用時も軽やかで、負担をほとんど感じません。身軽な山行を実現したい方は是非検討したいアイテムです。

軽さのみで選ぶことは大きなリスク……!

メリットがある一方で、注意しなければいけないポイントがあることも事実。安易に「軽いから」という理由で選ぶのはリスクがあることも理解しましょう。

生じうるリスクは大きく3つです。

①防水性が不十分で、豪雨時に濡れる場合も

濡れ感確認画像
撮影:筆者

長時間の豪雨の中を歩くように想定していないアイテムが多くなっています。そのため長い時間着用が想定される縦走などでは、危険なレベルの濡れにつながる可能性があります。

天候や日数を判断して、山行前に、軽量性重視と耐水性重視の2モデルを選択できるようにしておくと安心です。

②耐久性が低く、生地が破れる可能性

耐久性チェック画像
撮影:筆者

軽量レインウェアの多くは、非常に薄い生地を採用しているため、高山の岩場や、草木が生い茂っている場所では、引っかかりから破れてしまう可能性があります。破れる不安を抱えながら歩くと気持ちも体も疲れてしまうため、必要最低限の耐久性は欲しいところです。

③機能が最小限で、快適性は高くない

機能性チェック画像
撮影:筆者

軽さに特化した分、ポケットやベンチレーションがないモデルも多くなっています。思わぬ不便を感じたりすることもあるため、自分がどんな性能が必要で、逆に不要なのかは事前に考えておくようにしましょう。

軽量レインウェアは2タイプ!シーンに合わせた選び方

現在販売されている軽量レインウェアの特徴を整理すると、大きく2つのタイプに分けられます。

バランスタイプ軽量特化タイプ
イメージ軽量レインウェア_バランスタイプ軽量特化タイプレインウェア
重さ150g〜250g150g以下
利用シーン・日帰り登山
・運動強度の低い1〜2泊の登山
・ファストハイキング
・トレイルランニング
特徴・バランスの取れた性能・最低限の機能
・高い携帯性
メリット・軽さと機能性の両立・極限の軽さとコンパクトさ
デメリット・軽量特化タイプよりは重い・耐水性、耐久性の低さ
・機能が限定的

これらの特徴を踏まえ、目的別にアイテムを選ぶポイントをご紹介します。必ずそのタイプでないといけないというわけではないので、ご自身が想定する使用シーンにおける選び方の参考にしてみてください。

①日帰り登山・運動強度の低い1〜2泊の登山なら「バランスタイプ」

軽量レインウェア_バランスタイプ
撮影:筆者

日帰り登山・強度の低い1〜2泊の登山なら「バランスタイプ」がおすすめです。選ぶポイントとしては下記の3つ。

(1)10,000mm以上の耐水圧と10,000g/㎡・24hrs以上の透湿性を

撥水感チェック
撮影:筆者

日帰り〜1泊程度の登山では、比較的長い時間着用することが想定されるため、長時間の雨でも耐えられる「防水性」と、着続けても蒸れない「透湿性」のバランスが重要です。

防水性については、大雨でも対応できると言われている10,000mm以上の耐水圧は最低限欲しいところ。20,000mm以上あると豪雨でも耐えられるため、1泊以上の利用がメインの方は20,000mm以上をメインに検討しましょう。

透湿性は10,000g/㎡・24hrsを一つの目安に。この数値が低いと蒸れやすくなりますが、気温が低い際に体の熱気で保温できるという側面もあります。汗冷えには注意が必要ですが、寒さが気になるシーンでの利用を想定している方は、あえて透湿性の高くないモデルを検討するのも一つの方法です。

(2)最低限の耐久性として、生地厚15デニール前後を

耐久性チェック
撮影:筆者

あまりに薄いと、岩場などで裂けてしまう可能性が高くなります。おおよその目安として15デニール前後を選ぶなど、最低限の耐久性も重視しましょう

(3)ポケットや調整機能の有無で快適性を確保

機能チェック
撮影:筆者

快適性を意外と大きく左右するのがポケットやベンチレーションの存在。バランスタイプの製品であれば搭載しているモデルも多くなります。自分が何を必要としているかを踏まえて選びましょう。

②ファストハイキング、トレイルランニングなら「軽量特化タイプ」

軽量特化タイプレインウェア
撮影:筆者

ファストハイキング、トレイルランニングなら「軽量特化タイプ」がおすすめ。選ぶときのポイントは3つです。

(1)極限の軽さとコンパクトさ

rab重さ画像
撮影:筆者

トレイルランニングや、ウルトラライトトレッキングを想定するなら、軽さに振り切ったモデルが快適。重量150g以下で選べるモデルが増えています。

軽さを重視していても、耐水圧は10,000mm以上を一つの目安に。激しい動きの中では、どうしても雨は中に入るので、ある程度濡れることは想定しつつ、インナーに汗冷えしにくいアイテムを選ぶなどの調整も大切です。

(2)20,000g/㎡・24hrs以上の高い透湿性

レインウェア内側画像
撮影:筆者

汗を大量にかくトレランでは、透湿性の高さも重要。通常の登山では10,000g/㎡・24hrsが一つの目安でしたが、汗抜けを重視するのであれば、20,000g/㎡・24hrs以上がおすすめ

最近では、透湿だけでなく「通気する素材」も登場しています(パーテックスシールドエア、フューチャーライト等)。運動量の多いトレランではより快適です。

一方で高い透湿性や通気性があると保温性は下がる面も。保温性も求めたい場合は、通気性のあるモデルを除外したり、保温性のあるインナーで調整したりするとよいでしょう。

【タイプ別】軽量レインウェアおすすめ9モデル

ここからは軽量レインウェアを「バランスタイプ」と「軽量特化タイプ」に分けて、おすすめアイテムをご紹介します。

【200g前後】バランスタイプのおすすめ4モデル

186g

モンベル トレントフライヤー(メンズ)

重量 186g
耐水圧 20,000mm以上
透湿性 50,000g/m²・24hrs
素材 スーパー ドライテック®3レイヤー[表:15デニール・バリスティック エアライト®ナイロン・リップストップ]
レイヤー 3層
生地厚 15デニール
カラー ブラック(BK)、ブルー(BL)、イエロー(YL)
サイズ S、M、L、XL
機能 ジッパー付きポケット1個、スタッフバッグ付き、裾の調節機能

優れた透湿性と動きやすさを重視した独自パターン

20,000mm以上の防水性を持ちつつ、50,000g/m²・24hrsという優れた透湿性を実現したジャケット。行動中の蒸れを効率よく外に逃がしてくれます。

モンベル独自のカットパターン「k-mono カット」を採用し、動きやすさも担保。スピードハイクやトレイルランニングなど、運動量が多い場面でも活躍するモデルです。

▼ウィメンズモデルはこちら

190g

アークテリクス ノーバンシェルジャケット(メンズ)

重量 190g
耐水圧 不明
透湿性 不明
素材 3L ゴアテックス C-KNIT™(表面はナイロン100%)
レイヤー 3層
生地厚 13デニール
カラー Graphite/Black、Solaris / Sequoia
サイズ XS、S、M、L、XL、XXL
機能 Recco® リフレクター

体のラインにフィットするデザイン

ゴアテックスのC-KNITを採用した超軽量ジャケット。数値は不明ながらゴアテックスならではの高い防水性と透湿性を両立しています。

ミニマルなデザインで人間工学に基づいたラインが自然に体にフィット。長距離ランニングから登山まで幅広く適応してくれます。

190g

ティートンブロス フェザーレインフルジップジャケット(ユニセックス)

重量 190g(Size M)
耐水圧 20,000mm
透湿性 20,000g/m²/24h
素材 Stretch Cordura Super Durable 3L
レイヤー 3層
生地厚 不明
カラー Light Gray、Gray、Black、Navy
サイズ XS、S、M、L、XL
機能 フードアジャスター、脇下ベンチレーション、裾アジャスター、袖口ゴム

最高レベルの耐摩耗性を誇る

高い耐水圧と透湿性を誇りつつ、20万回以上のテストに耐えうる非常に高い耐摩耗性を発揮するレインジャケット。3レイヤーながら200g未満の軽量性も実現しています。

シンプルなデザインでレイヤリングしやすいのも大きな魅力です。

199.9g

アウトドアリサーチ ヘリウムレインジャケット(メンズ)

重量 199.9g
耐水圧 20,000mm
透湿性 20,000g/m²/24h
素材 Pertex®Shield ダイヤモンドフューズ
レイヤー 2.5層
生地厚 30デニール
カラー ブラック、グローブ
サイズ S、M、L
機能 スタッフサックとして機能するチェストポケット、カラビナループとキークリップ、伸縮性ドローコード付きの裾

厚みのある生地で耐久性に優れる

Pertex®Shield ダイヤモンドフューズ素材を使用した軽量パッカブルレインジャケット。元はロッククライマー向けに開発されたことから、高い耐久性を持っていることが特徴です。

高い防水性と透湿性を持ちつつ、ハードな使用にも答えてくれる、元祖軽量レインジャケットです。

【150g以下】軽量特化タイプのおすすめ5モデル

99g

ラブ ファントムプルオン(メンズ)

重量 99g (Lサイズ)
耐水圧 20,000mm
透湿性 20,000g/m²/24h
素材 Pertex® Shield 2.5L 7D ナイロン
レイヤー 2.5層
生地厚 7デニール
カラー エボニー
サイズ M、L
機能 ハーフジップ、袖口ゴム入り、スタッフサック付き

超軽量のプルオーバータイプ

99gの驚異的な軽さを誇るプルオン型レインジャケット。20,000mmの高い耐水圧を持ちながら、非常にコンパクトになるパッカビリティを実現しています。

ベルクロやコード類の調節機能はありませんが、トレイルランニングなど荷物の軽量化が重要なシーンで、この軽さは大きなメリット。雨の心配が少ない日帰り登山の装備として持っていくのにもおすすめです。

125g

ザ・ノース・フェイス ストライクトレイルジャケット

重量 125g (Lサイズ)
耐水圧 20,000mm
透湿性 40,000g/m²-24h
素材 10D HYVENT Lightweight Nylon(表側:ナイロン100%、中間層:ポリウレタンラミネーション、裏側:ナイロン100%)
レイヤー 3層
生地厚 10デニール
カラー ダステッドパープル、ライムシトラス、クリア、ブラック
サイズ S、M、L、XL
機能 フルジップ、フード・裾・袖口ゴムシャーリング仕様、フレクターロゴ

トレラン向けレインジャケットの定番

耐水圧は20,000mmと十分な防水性を持ちながら、40,000g/m²-24h(B-1法)の透湿性能の高さが際立つアイテム。トレイルランニングなど大量の汗をかくアクティビティで特におすすめです。

伸縮性のある生地と人間工学に基づいたパターン設計で、体の激しい動きにも追従します。

▼ウィメンズモデルはこちら

125g

ザ・ノース・フェイス フューチャーライトトレイルピークジャケット(ユニセックス)

重量 125g (Lサイズ)
耐水圧 不明
透湿性 不明
素材 7D Recycled Nylon FUTURELIGHT(表側:ナイロン100%、中間層:ポリウレタンエレクトロスピニング膜、裏側:ナイロン100%)
レイヤー 3層
生地厚 7デニール
カラー TNFブラック, サルファースプリンググリーン
サイズ S、M、L、XL、XXL
機能 フルジップ、ワイヤー入り立体フード設計、フード・裾ドローコード仕様、袖口面ファスナー仕様、リフレクターロゴ

行動時に着続けても蒸れにくい通気性

約125gの軽量ジャケット。ストライクトレイルジャケットと同重量ですが、こちらの特徴はFUTURELIGHT素材を採用していること。外部からの濡れを防ぎつつ、通気性があることによって、内部で発生した熱を積極的に放出します。

しなやかな素材感で、スリムシルエットを採用しているため、走ってもバタつきません。

132g

ミレー ティフォン ファントム ファスト ジャケット(ユニセックス)

重量 132g(Mサイズ)
耐水圧 50,000mm
透湿性 60,000g/m²/24h
素材 ティフォン ファントム®3L ナイロン100%
レイヤー 3層
生地厚 7デニール
カラー SMOKED PEARL、ICON BLUE
サイズ XXS、XS、S、M、L、XL
機能 フルジップ、伸縮素材でフィットする袖と裾、パッカブル仕様

圧倒的な耐水性と透湿性

ミレーの定番レインウェア「ティフォン」の10周年とともに誕生した革新的な新モデル。Mサイズでわずか132gの軽量性も持ちながらも、耐水圧「50,000mm」透湿性「60,000g/m2/24h」という驚きのスペックを実現しています。

しっかりとした雨への耐性がありつつも、蒸れにくいので、携行用としてだけでなく、積極的に着用したい一着。

143g

モンベル バーサライトジャケット

重量 143g
耐水圧 20,000mm以上
透湿性 50,000g/m²・24hrs
素材 スーパー ドライテック®3レイヤー[表:7デニール・バリスティック エアライト®ナイロン・リップストップ]
レイヤー 3層
生地厚 7デニール
カラー ブルー(BL)、ライトグレー(LGY)、イエロー(YL)
サイズ S、M、L、XL
機能 K-Mono CUT 、車のライトなどを反射して光るテープ(フロントジッパー)、スマートソーイング、トライアクスルフード、ロールアップフード、アクアテクト®ジッパー、アルパインカフ、裾の調節機能、スタッフバッグ付き

軽量ながら調整機能も充実

143gながら汎用性の高いレインジャケット。モンベル独自の防水透湿素材「スーパードライテック」を採用。20,000mm以上の耐水圧と50,000g/m²/24h以上の高い透湿性を持っています。

フードアジャスターや袖口のベルクロなど、調整機能も充実。

▼ウィメンズモデルはこちら

定期的なケアでレインウェアの性能保持を

撮影:筆者

軽さの大小にかかわらず、レインウェアは汚れ等により性能が低下します。製品によって方法は変わりますが、洗濯等のケアは必須です。「使ったらケアする」を基本にするようにしましょう。

基本的なケア方法

①中性洗剤で洗濯
②乾燥は直射日光に当てず、風通しの良い日陰で
③当て布をして低温アイロンをすると撥水性が回復するモデルも多い

▼メンテナンス方法についてさらに詳しく知りたい方は、こちらをチェック

軽量レインウェアで身軽な山行を!

撮影:筆者

以上、軽量レインウェアを紹介してきました。性能の見極めは必要ですが、軽量化は登山やトレイルランニングにおいて大きな魅力です。メリットだけでなくリスクもしっかり把握しつつ、目的にあったレインウェアを選んで荷物の軽量化を目指してみてはいかがでしょうか。

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