福岡大ワンゲル部ヒグマ襲撃事件報告書

保存版「福岡大ワンゲル部ヒグマ襲撃事件報告書」

2022/10/01 更新

目次

日高山脈

日高山脈

1970年7月下旬。まだインターネットも携帯電話も無く、登山知識やギアも現代ほど洗練されていない頃に北海道・日高山脈のカムイエクウチカウシ山で発生した「福岡大ワンゲル部ヒグマ襲撃事件」。
アイヌ語で「熊(神)の転げ落ちる山」という意味のこの山で、大学生5人パーティのうち3人が襲撃され、命を落とす結果となった凄惨な事件です。

当時は全国ニュースにもなり、いまだにテレビなどで当時のことを扱ったドキュメンタリーが放送される事もあります。

なぜ今この事件の報告書を公開するのか?

実はこの事件から約35年後に同クラブに在籍していたのが元編集部員。部室に貴重な当時の写真、報告書などの記録がある事、そしてそれが今後どこにも公開される事なく時の流れと共に消えてしまうことを危惧し、当時のメンバー・OB会の了承を得てYAMA HACKで公開することにしました。

報告書報告書から当時の状況、時代背景を踏まえた上で事件の一連の詳細を誤解なく知っていただきたいと思っていますが、「クマは悪くない」、「この行動が良くなかった」、「もっとこうすべきだった」・・・といった議論が起こることを期待してのものではありません。

元々クマは臆病な性格で、危害を加えたりすることはほとんどないといわれています。それゆえ、このクマが特別異常だった可能性を指摘されることもあります。しかしそれは今となっては誰にもわからないこと。

毎年春から秋にかけて、登山者だけでなく広く世間の注目を集めるのがクマによる被害。登山は私たち人間がクマの住処である自然の中にお邪魔させてもらうものである以上、100%防ぐことはできません。
ただ、このスタンスで山に臨む以上、私たちができるのはクマの様々な一面を知ることではないかなと思います。可能な限り出合わないように、お互いを侵食しないようにマナーを守り、様々な一面を持つクマを知る事も大切ではないかと。その一つの材料にしていただきたいと思っています。

報告書の原文書き写しは次ページから

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