カバキコマチグモへの対処方法
偶然見つけた時には?

登山中に、葉が巻かれた巣を見つけても、近づいて不用意に開いたりしないでください。カバキコマチグモが自ら我々人に襲い掛かってくることはないので、そっとしていれば被害に遭うことはまずありません。
見つけてもいたずらに巣を開けないことが、最大のリスクマネジメントになります。また、孵化した子どもを守っている時期の母グモは、いつもより攻撃性が高いともいわれるので要注意です。
露出を避けた服装を

予防策としては、できるだけ露出を抑えた服装を心がけるようにしましょう。特に、イネ科の刈り取りの際には、十分注意が必要です。その際は、素肌を見せない服装を着用して、ある程度厚手の手袋を装着してください。
咬まれた時の応急処置について
もしも、山行時にカバキコマチグモに咬まれてしまったら、以下の応急処置を参考にしてください。
患部を水洗い

まずは、流水で咬まれた患部をよく水洗いします。毒を洗い流して清潔にした後には、患部を冷やすことで、腫れや痛みを軽減することができます。
抗ヒスタミン薬を塗布

ステロイド系の抗ヒスタミン薬を患部に塗ります。塗布することで、腫れなどの症状を軽減させることが期待できます。
重い症状の場合は病院へ

一般的には、軽症で済むことがほとんどなので、それほど心配はいりません。しかし、症状が治らない場合や、頭痛や悪寒などの「全身症状」が出る時には、無理せず医療機関を受診するのが安心です。
気になっても決して触らない

カバキコマチグモが作る独特な形の巣を見つけたら、興味本位からいじってみたくなるかもしれません。でも、猛毒を持つクモなので、決して触れないでください!こちらからちょっかいを出さなければ、クモから襲ってくることはありません。見つけてもそっとしておいてあげましょう。
教えてくれた専門家

一社)セルズ環境教育デザイン研究所|西海太介氏
神奈川県横浜市生まれ。『危険生物対策』や『アカデミックな自然教育』を専門とする生物学習指導者。昆虫学を玉川大学農学部で学んだ後、高尾ビジターセンターや横須賀2公園での自然解説員経験を経て、2015年「セルズ環境教育デザイン研究所」を創業。
現在、危険生物のリスクマネジメントをはじめとした指導者養成、小中学生向けの「生物学研究コース」などの専門講座を開講するほか、メディア出演や執筆・監修、中華人民共和国内の自然学校の指導者養成を行うなど幅広く携わる。
監修書籍に『すごく危険な毒せいぶつ図鑑』(世界文化社)。
著書に、『身近にあふれる危険な生き物が3時間でわかる本』(明日香出版社)など。
