知っているのと知らないのでは大違い!緊急時のビバーク方法

ビバークとは、緊急事態の野宿のことです。登山中、下山に時間がかかり日が暮れてしまった時などは、簡易テントのツェルトを使ってビバークします。むやみに動き回ると遭難する可能性もあるので、いざという時のためにビバークの仕方を知っておきましょう。


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ビバークとは?

 山での緊急事態
出典:PIXTA
ビバークとは、登山やキャンプにおいて緊急的に野宿する事を言います。日本語で”不時泊”とも呼ばれます。あまりピンとこないかもしれませんが、簡単に言うと『緊急事態』ということです。あらかじめ予定してビバークをする場合もありますが、今回は緊急事態時のビバークの仕方と必要な装備をご紹介します。


ビバークをする状況とは?

ビバーク地 出典:pixabay
登山やハイキング、クライミングなどで、予定より時間がかかり日が暮れてしまった…というようなシチュエーションの時に、ビバークをします。そのほか、急な体調不良によって動けなくなってしまった…天候が急変した…メンバーが疲労のため動けなくなった…など、ビバークのケースは様々ですが、どれも山岳遭難の一歩手前の状況です。そんな時、いったいどうすればいいのでしょうか?

一般的には、
①【ツェルト】という”簡易テント”を利用する。
②積雪期では雪洞を掘る。
という2つの方法があります。
黄色いツェルト ツェルトとは、タープのようなナイロン製の布で、そのままかぶったりテントのように張ったりします。つねに持ち歩くことが理想ですが、忘れがちの登山者も多いのが現状です。しかし、ツェルトがあるとないとでは、生きるか死ぬかくらいの差が出てくることもあるので必ず持参しましょう。雪洞を掘ってビバークする場合も、ツェルトがあると便利です。
では、緊急事態の野宿”ビバーク”の仕方について、ツェルトを使いながら勉強していきましょう。

ビバークをする場所のポイント

ビバークには、適した場所と適していない場所があります。暗くなる前に素早く決断し、よりよいビバーク地を選ぶことが大切です。

適しているビバーク地

◆樹林帯
樹林帯の画像

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風や雨がしのげ、水はけがよく、木を利用してツェルトを張れるところは適しています。落ち葉を集めて敷き詰めると、地面からの冷気を防ぐことができます。

◆岩陰
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落石の危険がなさそうで、風がしのげる所。もし稜線上でビバークをする事になってしまったら、岩と岩の隙間や、石でブロックを作り風よけをつくるのも有効的です。
◆草地と草地の間
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風がよけられて、水がたまらない草地と草地の間はビバーク地として適しています。

危険なビバーク地

◆山頂や稜線上・・・風が強いうえに天候が悪化(雨や雷など)した場合危険。
◆川の流れのすぐそば・・・増水の危険があり、流されてしまう可能性がある。
◆崖地・・・落石の可能性がある。
◆草原、湿地・・・さえぎるものがない草原は、落雷の可能性がある。湿地帯では湿ってしまうことで体温を奪われてしまう。

ツェルトを使ったビバークの仕方

ビバークに重要な『ツェルト』。このツェルトには様々な使い方ができます。状況に合わせて使い分けましょう。

①ロープを通して張る

立ち木利用
出典:ARAI TENT
ベンチレーターなどに細引きを通して立ち木などに張ります。地面には、落ち葉やシートなどを敷き詰めると快適になります。

②ツェルトにくるまる

くるまってつかう
出典:ARAI TENT
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出典:ARAI TENT
ツェルトをかぶったり、くるまって使用することもできます。ベンチレーションからは、顔を出すこともできるのでポンチョかわりに利用することもできます。

ザックに足を入れたり、ザックを下に敷いたりして寒さを防ぎます。傘を持っていれば、中で広げることよってツェルト内の空間を確保することができます。

③ポールや枝を使って張る

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出典:ARAI TENT
枝やストックをポール代わりに使って、ツェルトを張ります。

④横に倒して使用する

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出典:ARAI TENT
人数が多い場合は、横に倒して使うこともできます。


ツェルトを使ったビバークの仕方【雪洞】

ツェルトを使った雪洞でのビバークの方法は、主に二種類です。

①竪穴式

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出典:ARAI TENT
雪面を下に堀り、天井にツェルトで覆ってビバークする方法です。ツェルトは四隅を固定しておきます。

②横穴式

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出典:ARAI TENT
山の斜面を利用しスコップで横穴を掘って雪洞を作り、入口をツェルトで覆いビバークします。竪穴式より横穴式の方が主流です。

横穴式雪洞の作り方

では実際に、横穴式の雪洞はどのような手順で作成するのでしょうか?雪洞の作り方を紹介します。

①斜面の選択

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ふかふかの雪では掘れないので、しまった雪質で斜面もどちらかというと急な場所を探します。

②切り出し

雪を垂直に掘る 斜面を垂直に、ブロックのようにして切り出して壁を作っていきます。ブロックは入口付近に積み、風除けに使いましょう。

③掘り出し

横に雪を掘る 垂直に切ったら、次は横に掘っていきます。

穴を広げる 上下左右にも掘り広げて行きます。

④整える

壁を整える 雪洞の天井はドーム型にし、凹凸を作らないようにすると、解けた水が滴ってきません。余裕があれば、ろうそくを置く棚を作成しましょう。

⑤ツェルトでふさぐ

雪洞にツェルトを張る
ツェルトで入口をふさぐと、温かくなります。

※注意:中でガスを使う場合は、酸欠にならないように換気をして下さい。天井が薄いと落ちてきたり、降雪で入口が埋まってきたりするので、手の届く範囲にスコップを置いておきましょう。だいたい一人分を掘るのに30分から1時間ほどかかり、衣類は濡れるのでご注意ください。

ビバークする際のポイント

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まずは、冷静に!突然の場合、焦りや不安、遭難への恐怖という気持ちから、パニックになる事があります。しかし、取り乱して動き回るのは逆に危険です。落ち着いてビバークの決断と準備をしましょう。長く登山をしていれば、ビバークはあり得る話です。その時のために事前に心の準備をしておくことが大切です。

緊急セットは必ず持ち歩こう!

”緊急セット”はいつも持ち歩くといいでしょう。日帰り登山などでは、パッキングする度に、ツェルト要るかな?と思う方も多いはず。でも、少しくらい重くなっても安心を買うと思って持ち歩きましょう。ビバークは、寒さと不安との戦いです。防寒着を一枚余分に持つことも大切です。防寒着を着たとしても寒さのためにほとんど眠れない事が多いです。

緊急用道具
出典:PIXTA
スーパーライトツェルト
ITEM
アライ スーパーライト ツェルト
1~2人用

登山の非常様に購入しましたが、大きさ、重さ、丈夫さ問題ありません!!


ツェルト用張綱

キャンドル(9時間点灯)
ITEM
キャンドル 9時間

ホイッスル

防水マッチ

枝葉や落ち葉を下にひく

落ち葉
出典:PIXTA
地面からの冷えはつらいものです。なるべく冷えないように、枝葉や落ち葉を敷き詰めるといいでしょう。

暖をとる

焚火
出典:PIXTA
燃料の残量も気になるビバーク。山火事を起こさないように気を付けながら、焚き火をして暖をとるのもひとつ。

ツェルトを持っていなかったら?

木の幹に避難
出典:PIXTA
もしもツェルトを持っていなかったら、自然にあるものを利用しましょう。枝や葉を組み立てるだけでも違ってきます。また、岩陰や倒木を見つけられたら、そこでビバークするのもいいでしょう。

不測の事態にそなえて

雪洞
出典:PIXTA
どんなに登山のエキスパートでも、山では不測の事態に遭遇してしまうことがあります。しかし緊急事態になっても、十分な装備と知識があれば乗り越えられる可能性が出てきます。ビバークする時は、慌てず落ち着いて対処しましょう。

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YAMA HACK編集部
YAMA HACK編集部

YAMA HACK運営&記事編集担当。登山をきっかけに自然の力に魅了される。山で飲むコーヒーが大好き。何かあれば必ず山に行き、心身共に整える。山について新しい視点を与えられるような記事作りを心がけて日々執筆活動を行う。

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