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あの昔話も実話だった!?山で味わう【神話・都市伝説】のロマン(3ページ目)

剣山

出典:PIXTA

四国の剣山(つるぎさん)は標高1,955m。西日本では石鎚山に次いで2番目の高さを誇り、徳島県の最高峰かつ県のシンボルとされています。

古くから信仰の山であったと同時に、実は秘宝が隠されているという伝説が残されているんです。

宝蔵石

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「剣山には『古代イスラエルの王・ソロモンの秘宝』が眠っている。」
ソロモンの秘宝とは、アークと呼ばれる特別な箱(聖櫃)に収められた石板・壺・杖の3点のこと。これが古代イスラエルから日本へ渡り、今なお剣山の山中に眠っているという言い伝えがあります。頂上付近には宝蔵石と呼ばれる岩があり、この下にアークが眠っているという具体的な説も。アーク自体は世界中の絵画にも描かれていますが、人が担げるように2本の棒がついており、その大きさや形状は、剣山本宮の例大祭で担がれる神輿とそっくり。また、岩を信仰している点など、剣山の周辺の神社も含めてイスラエルとの共通点が数多く見て取れるそう。

磐堺神明神社(いわさかしんめいじんじゃ)に残る石積みの空間は、その形状や目的も含め、古代イスラエルの礼拝所とよく似ているそう。また、倭大國魂神社(やまとおおくにたまじんじゃ)の神紋とメノラー(ユダヤ教の象徴的な燭台)の類似性も指摘され、偶然で済ませられない一致が数多く見られるのは事実のよう。

国や民族、時代を超えたミステリーが、まさか四国にあるとは驚き。しかし、同様の話がある山は剣山だけではありません。

日ユ同祖論の根拠はここにも!?<守屋山>

守屋山

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剣山の伝説の根底にあるのは、「日ユ同祖論」という説。「ユダヤ人も日本人も、古代イスラエルの12部族にルーツを持つ」とする考えです。イスラエルの失われた10(12)支族を捜し求めている「アミシャーブ」という組織や、前イスラエル駐日大使のエリ・コーヘンさんもその説の支持者。

そんな彼らは四国だけでなく、長野県・諏訪の守屋山(もりやさん)の周辺へも視察に訪れたそうです。四国から遠く離れた信州の地でも、日ユ同祖論の根拠とされるミステリーがまことしやかに囁かれていました。

そんな守屋山とイスラエルの繋がりは、旧約聖書の「イサク奉献」に見出せます。この舞台となったのが「モリヤの山」と言われているのです。

鹿の供物

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この物語、諏訪大社上社で今に続く「御頭祭(おんとうさい)」と驚くほど似ているのです。

御頭祭の主人公は「おこう」と呼ばれる15歳以下の少年神の使いとしての役割が与えられています。まず、柱に少年を縄で縛り付け、柱ごと竹のむしろの上に押し上げます。その後、神官やそのリーダーである神長、藤刀(ふじがたな)と呼ばれる小さな刃物も登場。最終的には縛られていた少年が解き放たれ、祭りは終わります。また、この神事では75体もの鹿の頭が捧げられ、「御頭祭」の名前の由来ともなっています。そして、この神事の舞台である諏訪大社上社の背後にあるのは「守屋山」なのです。

実際のところ、守屋山が諏訪大社上社のご神体という訳ではないようです。ただ、双方の物語に登場する「モリヤ」という地名など、偶然で済ませるにはあまりにも共通点が多いと言わざるを得ません。「日ユ同祖論」は多数の研究者によって指摘されている、非常に興味深い説です。

諏訪大社上社

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ちなみに、筆者はかつてこの近くに住んでいたころ、トレーニングがてら頻繁に登っていました。山頂からは諏訪湖やアルプスが遠くまで見渡せて気持ちが良く、好きな山の一つでもあります。実はその時、山頂で外国人男性のグループに遭遇したことがありましたが、もしかしたら彼らも「日ユ同祖論」の支持者達だったのかもしれません。

信じるか信じないかはあなた次第!ロマンを感じながらの登山も楽しい!

太陽

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今回ご紹介したのは、スケールの大きな日本神話から懐かしの昔話、国境を越えてまことしやかに囁かれる言説まで多岐に渡ります。それら神話に思いを馳せ、巨人の目で景色を眺めたり、異国や異文化に思いを馳せると、登り慣れた山でも違った楽しみ方が出来るかもしれません。

<注意>
今回ご紹介したお話はあくまでも神話や伝説であり、諸説あるうちの一説に過ぎません。ロマンを感じて、楽しんでいただけたら幸いです。

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