2泊3日 北海道・東北の登山

2泊3日ならここまで行けるぞ!北海道・東北の登山プラン

日帰りでは行けない場所で見た景色、夜に見た満天の星空、朝に見た朝焼けの色…登山泊でしか味わえない感動。2泊すればさらにその感動はぐんぐん増していきます。憧れの山にも行けるかも!? 今回は、そんなレベルアップを目指す人におすすめの北海道・東北エリアの2泊3日登山プランをご紹介。さあ、まだ見ぬ感動の世界に足を踏み出してみませんか?

目次

アイキャッチ画像出典:PIXTA

1泊はしたことあるけれど…

2泊3日 星空

出典:PIXTA

日常生活の場から離れて「そこにしかない景色とそこでしか感じられない気分に浸れること」は泊り登山の醍醐味の一つ。しかし、山で1泊したことはあっても、2泊以上は未経験の方も多いのではないでしょうか?2泊3日での山行には、日帰り登山や1泊2日登山とは違った魅力があるんです!

2泊3日の魅力①移り変わる景色が楽しめる

縦走 2泊3日

出典:PIXTA

当然ですが、日数が増えれば登れるエリアは増えます。つまり、日帰りや1泊では行けない場所に行けるということ。
あまり人が訪れない場所であれば「到達する満足感」は大きく、また「複数のピークを踏める達成感」も味わうことができます!

2泊3日の魅力②時間にも気分的にも余裕ができる

2泊3日 朝焼け

出典:PIXTA

頑張れば1泊で回れる縦走も、2泊すれば時間に余裕ができます。その時間があれば…ゆっくり高山植物を観察したり、ちょっと凝った山ごはんにチャレンジしたり、1泊ではできなかったことができるだけでなく、新たな発見もあるかもしれません。
また、初日の天気が悪くても、2泊なら「明日があるさ!」とチャンスは2倍になります。心から登山を楽しむ余裕も出てくるのが2泊登山の魅力のひとつです。

宿泊方法は計画段階で確認

2泊3日 縦走 宿泊地

出典:PIXTA(大雪山黒岳石室とテント指定場)

宿泊はもちろん山小屋(避難小屋)泊かテント泊。山小屋の近くにはテントができるサイトが併設されている場合が多いです。
山域によっては山小屋がない場合や、逆にキャンプが禁止されているところも。計画を立てる時点で「山小屋はあるのか?キャンプはできるのか?」この点にも気をつけることがポイントです。

北海道エリアと東北エリアの2泊3日プランをご紹介!

2泊3日 縦走 忠別岳避難小屋

出典:PIXTA

北海道といえばなんといってもスケールの大きさ。広大なお花畑、360°見渡せる解放感あふれる頂上からの景色、数多くの野生動物、そんな大自然を楽しめるプランを考えました。
東北には2泊3日といった長い縦走ができるところはそんなに多くはないのですが、今回は百名山を中心に、穏やかな稜線をたどりながら複数の山に登頂できるプランをご紹介します!

地の果ての秘境を満喫!羅臼岳・硫黄山縦走プラン

2泊3日 縦走

出典:PIXTA(硫黄山への険しい縦走路)

日本最後の秘境と呼ばれる知床。日本百名山のひとつ「羅臼岳」と最果ての活火山「硫黄山」を制覇する、太平洋とオホーツク海、そして広大な大自然を眺めながらの2泊3日の縦走旅です。数々の高山植物を見られる羅臼岳と今も噴煙を上げる荒々しい姿の硫黄山。2つの対照的な山容を一度に楽しめるのもこのプランの特徴です。

コース情報

コースマップ

出典:YAMAP
全行程距離トータルコースタイム
22.3km16時間25分(休憩込み)
参考:ヤマプラ

■1日目:岩尾別温泉から入り、花の山「羅臼岳」に登頂してから三ツ峰キャンプ指定場へ

行程距離コースタイム宿泊地
8.5km7時間10分(休憩込み)三ツ峰キャンプ地

岩尾別温泉→(1時間)497m地点→(50分)弥三吉水→(1時間)銀冷水→(30分)1174m地点→(35分)羅臼平→(25分)標識 →(35分)羅臼岳→(25分)標識→(20分)羅臼平→(40分)三ツ峰キャンプ指定地(宿泊地)

■2日目:花の山から次第に荒々しくなる稜線を進み、第一火口キャンプ指定地へ。

行程距離コースタイム宿泊地
8km6時間45分(休憩込み)第一火口キャンプ地

三ツ峰キャンプ指定地→(50分)1538m地点→(1時間)オッカバケ岳→(20分)二ツ池キャンプ地→(1時間)南岳→(1時間10分)知円別岳→(1時間15分)1510m地点→(30分)第一火口キャンプ指定地(宿泊地)

■3日目:荒涼とした硫黄山に立ち、カムイワッカの滝付近の硫黄山登山口へ下山

行程距離コースタイム
5.8km4時間50分(休憩込み)

第一火口キャンプ指定地→(30分)1510m地点→(10分)1485m地点→(5分)硫黄山→(5分)1485m地点→(1時間20分)沢出合→(1時間)新噴火口→(30分)展望台→(20分)硫黄山登山口

見どころ

出典:PIXTA(左から2番目),提供:ヤマレコ/motokkkk(左から1・3・4・5番目)

羅臼岳は花の百名山にも登録されている花の山。6月中旬~7月上旬には固有種のシレトコスミレがみられるかも。特に2日目は右手に太平洋、左手にオホーツク海を見ながらの稜線歩き。狭くて気が抜けないところもありますが、山なのに海を渡っている不思議な感覚も味わえますよ。

宿泊情報

■三ツ峰キャンプ指定地(1日目)
羅臼岳 三ツ峰キャンプ場

提供:ヤマレコ/motokkkk

晴れていると周りの山々(名前は3つの峰を見られることに由来しているとか)を眺められる気持ちのいいキャンプ指定地。雪解け水が豊富ですが、8月には涸れることもあるのでご注意を。
三ツ峰キャンプ指定地(ヤマレコ)
■第一火口キャンプ指定地(2日目)
知床第一火口キャンプ指定地

提供:ヤマレコ/motokkkk

火口の中のくぼんだ所がキャンプ地。地面は礫でごろごろとした状態なのでマットは必須。残雪が豊富にありますので、夏でも雪解け水が豊富なのがうれしいですね。

※硫黄山は現在は落ち着いていますが、活動中の火山です。事前に火山情報を確認することをお勧めします。
知床硫黄山火山活動情報(気象庁ホームページ)

スケールの大きさを実感!大雪山・トムラウシ山縦走プラン

2泊3日 縦走

出典:PIXTA(トムラウシ山から眺める大雪山)

北海道の屋根と呼ばれる大雪山。日本百名山に指定されている「大雪山」はいくつかの山の総称。今回はその中でも北海道で一番高い山「旭岳」と3番目に高い「白雲岳」に登り、さらにもう一つの百名山「トムラウシ山」を制覇する2泊3日の縦走旅。距離が長いですが、その分カムイミンタラ(アイヌ語で「神々の遊ぶ庭」)の雄大な景色や広大なお花畑を眺められ、スケールの大きさを実感できるのがこのプランの魅力です。

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